バターフィールド8
劇場公開日:1960年12月22日
解説
薄倖なコールガールを描いたドラマ。原題の『バターフィールド8』とは彼女の電話番号。ジョン・オハラの原作をジョン・マイケル・ヘイズとチャールズ・スクニーが共同で脚色し、「明日泣く」のダニエル・マンが監督した。撮影は「メリーディア号の難破」のジョゼフ・ルッテンバーグとチャールズ・ハートンが共同で、音楽をブロニスロー・ケイパーが担当。出演は「去年の夏突然に」のエリザベス・テイラー、「年上の女」のローレンス・ハーヴェイ、エディ・フィッシャー、ダイナ・メリル、ミルドレッド・ダンノックら。製作パンドロ・S・バーマン。メトロカラー・シネマスコープ。1960年作品。
1960年製作/アメリカ
原題または英題:Butterfield 8
配給:MGM
劇場公開日:1960年12月22日
ストーリー
ある朝、グローリア(エリザベス・テイラー)はニューヨークのある豪華なアパートの一室で目をさました。ここはリゲット(ローレンス・ハーヴェイ)の部屋で、彼の妻エミリー(ダイナ・メリル)が実家に帰った留守に泊り込んだのだ。グローリアが目をさました時、リゲットはおらず、250ドルの金が置いてあった。グローリアの本職はモデルだが、その生活は男から男へと奔放な日々を送っていた。男の愛情を信じない彼女にとって、リゲットだけは別だった。彼を知って初めて恋を得た。それを金をすまされ、グローリアは腹を立てた。昨夜、引き裂かれたドレスの代わりにエミリーのミンクのコートを着て外に出た。彼女はその足で、幼友達のスティーヴ(エディ・フィッシャー)を訪ねた。彼には何でも打ち明け、彼も本当に彼女の身を心配してくれた。それで彼のガール・フレンドのノーマのドレスを借り、コートを置いて我が家に帰った。ーリゲットは発明家を父に、貧しい家に生まれた。大学在学中、富豪の家の娘エミリーが彼を見染め、結婚した。薬品会社の重役と恵まれた生活も、彼の活動家の性格に合わず、またエミリーの無理解はリゲットを酒と女に追いやった。酒場でふと巡り合ったグローリアと深い仲になったのも無理はない。しかし、彼には彼女の心が金であって、真実の恋とは気がつかなかった。エミリーが帰宅してコートのないのに気がついた。リゲットは警察に届けるのを抑え、グローリアを探した。一方グローリアはリゲットを訪ねたがエミリーがいたのでコートを返しそびれた。ようやくナイト・クラブでリゲットはグローリアに会えた。彼は彼女が浮気でもしていたんだろうと激しく責めた。リゲットの誤解を悲しんだ彼女はスティーヴを訪ねると、彼はノーマと結婚するといった。失意のグローリアの真実に気づき、エミリーに離婚を宣言して彼女の後を追った。街角で二人は再会し、リゲットは求婚した。夢にまでみたリゲットとの結婚も、自分のいまわしい過去のことを考えたグローリアは、自分一人で新生活に入る決心を固めた。リゲットは考え直すようにモーテルに誘った。彼女の失望は募るばかりだった。グローリアの自動車は走り出した。リゲットの車が後を追った。彼女が後のリゲットを振り向いた瞬間、高速度で走っていた車は工事中の停止柵に激突し、断崖からもんどり打って転落した。ーグローリアが死んだ。リゲットはエミリーと別れて、あてどない旅に立った。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ダニエル・マン
- 脚本
- チャールズ・シュニー
- ジョン・マイケル・ヘイズ
- 原作
- ジョン・オハラ
- 製作
- パンドロ・S・バーマン
- 撮影
- ジョセフ・ルッテンバーグ
- チャールズ・ハートン
- 美術
- ジョージ・W・デイヴィス
- ウーリー・マックリアリー
- 音楽
- ブロニスロー・ケイパー
受賞歴
第18回 ゴールデングローブ賞(1961年)
ノミネート
最優秀主演女優賞(ドラマ) | エリザベス・テイラー |
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