ハーヴェイ・ミルク

劇場公開日:

ハーヴェイ・ミルク

解説

1984年・第57回アカデミー長編ドキュメンタリー賞受賞作品。自らゲイを公言し、社会的弱者の権利獲得を訴えたサンフランシスコ市政執行委員ハーベイ・ミルクの活動を、1978年に同じ執行委員の男に暗殺された事件を中心に追っていく。1987年に初公開され、2009年4月にも、同じハーベイ・ミルクを描き第81回アカデミー作品賞にノミネートされたガス・バン・サント監督作「ミルク」の公開にあわせてリバイバル公開されている。

1984年製作/87分/アメリカ
原題または英題:The Times of Harvey Milk
配給:パンドラ
劇場公開日:2018年1月27日

その他の公開日:1987年(日本初公開)、2009年4月18日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第57回 アカデミー賞(1985年)

受賞

長編ドキュメンタリー賞  
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映画レビュー

4.0【マイノリティの為に闘い凶弾に斃れた男の半生を描いた作品。彼を暗殺した同じ市政執行委員だった男に下された軽すぎる判決には苦い思いが募るが、後世に名を残したのはマイノリティの為に戦った男なのである。】

2024年8月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

ー ゲイ、レズビアンなどのマイノリティ差別撤廃のための、提案6号可決のために奔走し、同じく市政執行委員だった男に暗殺された政治家の姿を追うドキュメンタリー

■ハーヴェイ・ミルクを主人公にした「ミルク」を以前鑑賞していたので、このドキュメンタリー映画を鑑賞した。

◆感想

・前半は、ハーヴェイ・ミルクが苦労しながらも、サンフランシスコの市政執行委員に当選し、マイノリティのためだけではなく、サンフランシスコを住みやすい街にするために奔走していた事を、彼と関わった多数の人物、特にマイノリティの方々の証言を踏まえて描かれる。

・遺されたハーヴェイ・ミルクの写真は、いつも笑顔であり、多くの人に慕われていたが、少し変わった人だったというコメントも、取り上げられている。

・後半は、市政執行委員だったが、ハーヴェイ・ミルクが僅差で成立させた提案6号に反対していて、自分で委員を辞めたダン・ホワイトにより、ハーヴェイ・ミルクとマスコーンサンフランシスコ市長が銃で殺害されるというショッキングな出来事と、彼に対して陪審員たちが下した余りに軽い懲役5年半という判決に対し、抗議する人たちの姿が描かれている。

<当たり前であるが、自分の意見が通らなかった事に腹を立て(別の要因もプラスであったようだが)、相手を銃で撃ち殺すとは言語同断である。
 このドキュメンタリーでは描かれないが、このダン・ホワイトという中流の白人は、出所後、仕事に付けずに(当たり前である。)自殺している。
 皮肉な事に、世間ではハーヴェイ・ミルクは英雄として讃えられ、ダン・ホワイトはその、存在すら忘れられつつある。
 今作は、ゲイ、レズビアンなどのマイノリティ差別撤廃のために戦い、凶弾に斃れた男がいたという事を後世に残す貴重なドキュメンタリー映画である。>

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NOBU

4.0LGBT

2022年11月30日
iPhoneアプリから投稿

ムーブメントが現代で表立った時気付くべきだった事に
本作鑑賞で至った思いを記載したい。
我が国のある保守系議員は生産性と言う言葉を使用しLGBT属性の人々を差別したようだが、生産性の定義が歪曲かつ狭義であると言う事実に彼女自身若しくは支援者は気付けているのだろうか?と言う事実が横たわっており、正にこのこと自体がLGBTムーブメントが表出してきた本来的問いかけなのだと言うことである◎
性的嗜好は一様ではなく。まさに千差万別であり、偏りある定義付で統一することは叶わず。ある程度の中庸を模索するしかないのである。
つまりは、我々の生きる時代はある一定のスーパーパワーで持って社会を進めてきた時代からあらゆる価値観を抱擁し中庸に立って進めていく必要性を問われる時代に入った。と言うことだ。ハーヴェイが問う中庸時代の始まり◎

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tomokuni0714

3.5差別のない世を切に願う

2022年8月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ドキュメンタリー映画は取っ付きにくい印象があり、ほとんど観たことがなかったが、本作にはすぐに引き込まれた。
重いテーマだが、多くの方々のインタビューなどにより、重くなり過ぎなかったのも良かったと思う。
少数派意見を強く主張する勇気には、本当に感服する。

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いけい

5.0本当に怒るべきこと。

2019年6月6日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

知的

「人は本当に怒るべきことで怒らず。怒るべき価値もないことでこそ怒る。」
という格言があるが、ミルクのいた時代。サンフランシスコには本当に怒るべきことがあった。
彼は腕っぷしが強いわけでもなく、財力や権力があったわけでもない。
でも本当に怒るべきことから逃げなかった。

ダイバーシティという言葉が飛び交う今こそ見てほしい映画。

この映画をちょうど見た後にサンフランシスコにいったが、あの通りを見ただけで涙が止まらなかった。

ムーア監督も大好きだが、どうしても皮肉屋の一面が強く出る。
対してこの映画は、純粋に「ねえ?まちがってない?」を問いかける真摯さにあふれた映画。

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接待おぢさん

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