尼僧の恋 マリアの涙

劇場公開日:

尼僧の恋 マリアの涙

解説

愛と教義の間で揺れ動き、禁じられた恋に身を焦がす若き尼僧の悲恋を描いたラブ・ロマン。ジジョヴァンニ・ヴェルガの小説(原題『山雀物語』)を「ハムレット」(90)のフランコ・ゼフィレッリの監督・脚本で映画化。製作はマリオ・チェッキ・ゴーリとヴィットリオ・チェッキ・ゴーリ。撮影は「オテロ」のエンニオ・グァルニエリ、音楽はクラウディオ・カポニとアレッジオ・ヴラド。美術は「ひまわり」のジャンティット・ブルチェラーロ、衣装は「ベニスに死す」ほかルキノ・ヴィスコンティ作品でおなじみのピエロ・トージ。主演はオーディションで10か国、6000人の中から選ばれたアンジェラ・ベティス。共演は同じく映画初主演のジョナサン・シャーク、「リベンジ」のシンニード・キューザック、「オセロ」(66)のフランク・フィンレイ、「ハワーズ・エンド」のヴァネッサ・レッドグレイヴほか。

1993年製作/イタリア
原題:Sparrow
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1994年2月19日

ストーリー

1854年、イタリア・シチリアの港町カターニア。19歳の美しい娘マリア(アンジェラ・ベティス)は7歳の時から修道院に入って修行を積み、正式な尼僧となる日を目前に控えていた。だが、この年コレラが流行し、娘たちはいったん実家に帰されることになった。エトナ山の麓に戻った彼女を迎える継母や義妹弟との会話はぎこちなかったが、久々に触れる自由の空気は、マリアを活発で魅力的な若者ニーノ(ジョナサン・シャーク)との恋へと導いた。だが、やがて秋になりコレラの脅威が去ると、マリアは再び修道院に戻され、ニーノは彼女の義妹ジュディッタ(ミア・フォーサギル)と結婚した。神に仕える身でありながらも禁じられた愛を捨てきれず罪の意識に悩むマリアは、シスターに連れられ、恋の病で気が狂い地下室に閉じ込められているシスター・アガタ(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)に会う。何度となく鉄格子の隙間からマリアは参礼に通うニーノの姿を追い、寂しさをますます募らせるが、ある夜、意を決して修道院を抜け出してニーノの元へと走る。しかし、互いの恋は成就できないと悟ったマリアは彼の前から去り、神の身に仕える道を選んだ。

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