トレインスポッティングのレビュー・感想・評価
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理解できない
傑作中の傑作。定期的に観たくなる不思議な映画。
魂の叫びのような映画
これでもかというほど、主人公の悲惨な状況が描かれる。
イギリスという国は歴史もあって王室もあってすごく洗練されているイメージが強いが、洗練されているかこそ、階級社会であり閉鎖的な側面もあるのだろう。
とてつもなく貧困というわけでは無いのだが、主人公と関わりのある人間がみんなダメ人間で、左を向いてもクソ、右を向いてもクソ、主人公自身も特別な才能があるわけでもなく、立ち直るキッカケが完全に失われている状態。
現実に、これと似た境遇にいる人は結構いると思う。だからこそ、この映画は多くの人の支持を得ているのだと思う。
この閉塞感が、とてつもなくリアルで重い。だからこそ、ラストはすごい爽快感がある。
ドラッグなハマる若者の悲惨な現実が描かれるが、映画はコメディ色が強いので、笑って観られる。過酷な現実を笑い飛ばす。
だからこそ、ドラッグにハマってる人間と我々は対して違いはないのだなと思わされる。
我々の多くは、特別な才能も無く、強運でも無く、周りの友達は皆平凡で、そんなにお金に困っているわけでも無く、死も身近に無く、何をやってもうまくいかず、自分の価値を見出せず、人生に退屈している。
それを埋め合わせるためにこの映画の主人公はドラッグをやっているに過ぎない。果たしてドラッグをやる人間は特別非難されるべき存在なのだろうか?
我々も同じではないか。
退屈を埋め合わせるために、YouTubeにハマったり、スマホゲーにハマったり、アルコールにハマったり、ギャンブルにハマったり、FXにハマったり、仕事にハマったり、映画にハマったり、金儲けにハマったり、・・・。
同じじゃん。
この映画を観てると、映画の中のキャラクター1人1人の物語がとても他人事とは思えない。
退屈な人生。我々はどう生きるべきか?この映画では、その答えもちゃんと示される。
一言で言うと、子供が大人になっていく「卒業」が描かれる。
ただのスタイリッシュでクールな若者向け映画ではない。
どこか懐かしく、平凡な我々の人生を静かに祝福してくれる。
誰でも経験するでしょ?途中下車して、そこから中々先に進めない状態。
そんな状態の人は、この映画を観てみると良いかもしれない。
何かのキッカケにはなるはずである。
17年19本目。 ドラッグ映画が好きなのに、名前だけ知っていて何故...
3.3
ムーランルージュからのトレインスポッティング
やっぱバカな主人公って良いもんですね〜w
最新作に興味を持ったので、全く予備知識なしで観賞。アウトローではあるんだけど、しっかり青春もしているというwドラッグ、セックス、暴力の連続なのに全く不快じゃないのです。むしろ見ていて爽快なのです。
作品全体としては、バカで不健全だけど、他の健全な作品よりも何倍も正直だったな、と感じました。
ドラッグの恐ろしさだけじゃなく、最高な面も描いているのがより作品の世界観をリアルに近づけていると感じました。(まず日本じゃ絶対こんな表現は許されないでしょうねwPTAとBPOが黙っちゃいない)。"わかっちゃいるけどやめやれない"が似合うレントンに続いて他のメンバーもハズレ者なんだけれども、すごく現実味のある(あくまでたまに、ですよ!)落ちぶれ方をしてるもんだから見ている人に嫌な現実をポップに皮肉って見せつけるんです。特に皮肉ってるな〜、と思ったのはマトモなリア充、トミーの末路です。あいつに限ってなんであんなことに....涙。
シックボーイも好きなキャラクターです。本編ではズバズバと存命の俳優やアーティストを批評するところとか、これも今の邦画にはそういう人っていませんよね。
結局ラストは"あんな"風にはなりましたが、結局懲りもせず何事もなかったかのように再会する姿が目に映りました(まあ、続編でホントに再会するんですけどねw)後半のレントンの決意の言葉などにはもはや信憑性なんてありませんが、バカで純粋にがむしゃらな彼らの姿は、自分に強く印象に残りました。久しぶりに「何度も見たい傑作」に出会えました。人生の教科書とも言える映画、なんてことは親の前では言えませんw
100点です!
余談ですが、久しぶりに映画のサントラが欲しくなりました。T2、絶対見に行きます。ひとつ物足りなかったのはレントンとダイアンのイチャイチャシーンはもう少し見たかったですw続編はどうなることやら
There are no reasons. 若者の焦燥感を上手くとらえた作品
過保護な親と最悪な仲間
不滅で普遍で金字塔
ヘロイン中毒の若者が友人を出し抜いてどん底から脱出する話
「T2 トレインスポッティング」が公開されたので、復習がてらに鑑賞。
通算3回目の鑑賞だが、今回やっとストーリーが把握できた。
前回は7年位前だし、前々回は10年以上前に見た記憶があるのだが、どちらもあまりいい印象は無かった。
ヤク中の若者のハチャメチャ転落人生、薬物依存の怖さしか感じなかったのだが、今回改めて見直すと、
ストーリーもしっかりしてるし、当時の若者文化や抜け出せない生活などがスタイリッシュにまとめられているし最期は希望が有る。純粋にいい映画だと思った。
公開時に20代半ばだった知人から聞いた話だが、本作「トレインスポッティング」が公開されるまではこんなに音楽と若者文化とカット割り、構図、編集の鮮やかな
作品は存在しなかったそうだ。
だから公開された時の衝撃はすさまじく、その後の映画界に多大な影響を与えたらしい。
ミニシアター系の映画の火付け役的存在でもあり、映画のあらたな形を表した偉大な作品なのだそうな。
物語の内容は置いといてだそうだが・・・
自分が映画見始めた頃にはその手の映画は量産されていたので、あたりまえに見ていたが「トレインスポッティング」が最初だったとは。
そう思ってから見ると鑑賞も考え深い。
ユアン・マクレーガーが若い(当たり前)色白、で不健康そのもの。バカでクズでどうしようもない男だが何とか立ち直り、前へ進む姿は感動的だ。
彼を個人的にあまり好きではなかったのだが、本作を見て好きになった。
スッパッド役のユエン・ブレムナーもいい具合に間抜けな心優しい男として絶妙な存在感を出していた。
二人の出てる映画「ブラックホークダウン」が見たくなった。この映画見ると体力かなり持っていかれて疲れるけれども。
ベグビー役のロバート・カーライルは「28週後」くらいしか印象にの残ってないなだが、こんなに暴力的な男を演じていたなんて。
小柄だが喧嘩好きで怖いのは、ジョー・ペシと似ているなと思った。
監督のダニー・ボイル作品はあまり好きではなかったのだが、これを機に見返してみようと思う。
今作の影響力と衝撃は当時の人にしかわからない、とてもうらやましい。
映画はやはりただ見るだけでなく体験するものなのだなと改めて思ったし、映画好きとして歴史に刻まれる瞬間に立ち会いたいものだとつくづく思った。
劇中セリフより
「もし俺だったら、持ち逃げしてた」
仲間を裏切ってでも抜け出したい社会、故郷には帰れなくなるがそれでも前へすすむ
覚悟さえあれば道は開けているのかも知れない。
驚愕、昂揚、感嘆、そしてまた驚愕
糞とドラッグと音楽
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