ドライビング・MISS・デイジー

劇場公開日:

解説

白人の老婦人と黒人の運転手の心の交流と友情を25年の時の流れの中で描くドラマ。エグゼクュティヴ・プロデューサーはデイヴィッド・ブラウン、製作はリチャード・D・ザナックとリリ・フィニ・ザナック、監督は「ロンリー・ハート」のブルース・ベレスフォード、脚本・原作戯曲はアルフレッド・ウーリー、撮影はピーター・ジェームズ、音楽はハンス・ジマーが担当。出演はジェシカ・タンディ、モーガン・フリーマンほか。89年アカデミー賞作品、脚色、主演女優(ジェシカ・タンディ)、メーキャップ賞受賞。

1989年製作/99分/G/アメリカ
原題または英題:Driving Miss Daisy
配給:東宝東和
劇場公開日:1990年5月12日

ストーリー

48年、夏。長年勤めた教職を退いた未亡人のデイジー(ジェシカ・タンディ)は、ある日運転中に危うく事故を起こしかけ、母の身を案じた息子のブーリー(ダン・エイクロイド)は、彼女の専用の運転手としてホーク(モーガン・フリーマン)という初老の黒人を雇う。しかし典型的なユダヤ人で、元教師のデイジーには、運転手なんて金持ちぶっているようで気性が許さなかった。どうしても乗車拒否を続けるデイジーは、黙々と職務に励む飄々としたホークの姿に根負けし、悪態をつきながらも車に乗ることになる。こうして始まったデイジーとホークの奇妙で不思議な関係は、1台の車の中で、やがて何物にも代えがたい友情の絆を生み出してゆく。そして25年の歳月の流れの中で、初めてホークはニュージャージー州外を旅し、またデイジーはキング牧師の晩餐会に出席したりした。いつしか頭がボケ始めたデイジーは施設で暮らすようになり、長年住み馴れた家も売ることになった。しかしデイジーとホークの友情は、変わることなく続くのだった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第62回 アカデミー賞(1990年)

受賞

作品賞  
主演女優賞 ジェシカ・タンディ
脚色賞 アルフレッド・ウーリー
メイクアップ賞  

ノミネート

主演男優賞 モーガン・フリーマン
助演男優賞 ダン・エイクロイド
編集賞 マーク・ワーナー
衣装デザイン賞 エリザベス・マクブライド
美術賞  

第47回 ゴールデングローブ賞(1990年)

受賞

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) モーガン・フリーマン
最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) ジェシカ・タンディ
詳細情報を表示

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2

写真:Everett Collection/アフロ

映画レビュー

3.5Dizzy, Miss Daisy. 心温まる優しい名画だが、白人の言い訳にも見えてしまい少々据わりが悪い…。

2024年12月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

幸せ

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 16件)
たなかなかなか

3.5自尊心が強い分、懐に入ると強い絆が生まれる

2024年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 運転手は不要と頑なに突っ撥ねていた辺り、デイジーは自尊心が強い。自分は手助けされるほどもうろくしていないと言いたいのだろう。自尊心が強いからこそ、いったんデイジーの懐に入ったホークのことはいたく気に入っている。そんな2人の友情が微笑ましい映画。

 印象に残ったのは、昔初めて海を見てその塩を舐めたと、ドライブの道中デイジーが懐かしく語るエピソード。彼女の長年の人生の重みを感じさせるもので、しみじみとした。

 今作は黒人差別根絶の啓発も込めているようで、しばしば黒人差別のエピソードが出てくる。だが、どれも本筋にさほど影響を及ぼすものではなく、単発で終わっている。映画のメッセージとしてはそれが中途半端に思えた。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
根岸 圭一

4.0Mフリーマンのエレガント

2024年11月23日
iPhoneアプリから投稿

何年ぶりか再々見。
U-NEXT。
ラストカットに偏重した情感にまた痺れたが、
従順服従を経由しての友愛成就は今観ると古く、
子の毛量で時間経過を表すのはあざとい。
Mフリーマンの
過度な善人ぶりと内側から滲むエレガントの拮抗良し。
軽快な劇伴良し。
また観る。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
きねまっきい

5.0制作当時の無自覚な差別を垣間見る

2024年8月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

近年でもまだまだたくさんある異人種交流ものの作品だ。差別や偏見を扱った系である。

作中での時間経過がとても長く、デイジーとホークが相当長い時間を共にしてきたのだが、深いやり取りはほとんど描かれない。
それでも、ふとした変化を見るに、描かれていない抜けているピースがなんとなく想像できてしまうのはいい。

笑えてハートフルでシンプルながら、とても良い作品だったと断言できる。しかも中々面白い。
面白く良い作品だと前置きして、なんかモヤッとしたなんだかなあ、なところをこれから書く。

モーガン・フリーマンといえば、穏やかな役の多い俳優だろう。寡黙、誠実、そんな言葉が合いそうな印象の人。
もちろん本人が演技派なので、どんなタイプの役も演じることができるだろう。
本作のホークは、フリーマンがあまり演じてこなかったタイプのキャラクターだったと言える。
では、ホークとはどんなキャラクターだったのかといえば、陽気でお調子者、当時の白人が考えるステレオタイプの黒人なのだ。
差別や偏見を扱った作品でありながら、作中の黒人像が差別的だというのはなんとも皮肉が効いてる。
90年代くらいまでの作品に登場する黒人キャラクターは、ほとんどこのタイプしかいない。当時はある程度仕方なかったのだろうと思う。観る側に受け入れられる体制ができていなかっただろうから。
事情はなんとなく察しつつも、なんだかなあとは思ってしまう。
それと同時に、人種やジェンダーについて、近年急激に変化していっているのだと感じずにはいられない。一種の映画史の一遍を観た気がした。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
つとみ

他のユーザーは「ドライビング・MISS・デイジー」以外にこんな作品をCheck-inしています。