デンジャーヒート 地獄の最前線

劇場公開日:

解説

アキノ革命下のフィリピンを背景に、スクープを追うジャーナリストとマルコス陣営の暗闘を描くアクション。製作はジャン・フランソワ・ルプティ、監督は「裸のキッス」のサミュエル・フラー、脚本はレザ・デガーチ、セリム・ナッシブの原案を基に、ジャン・ピエール・シナピ、ダニエル・トナシェーラとフラーの共同、撮影はアラン・ルヴァン、音楽はマーク・ヒルマンとパトリック・ロッフェが担当。出演はジェニファー・ビールス、リュック・メレンダほか。

1989年製作/フランス
原題:Tinikling or the Mudonna and the Dragon
配給:ビクター音楽産業
劇場公開日:1990年9月7日

ストーリー

1986年、マルコス対アキノの大統領選挙の渦中のフィリピンを取材する米ニューズワールド誌の女性カメラマン、パティ(ジェニファー・ビールス)はかつての夫で今は仏パリプレス紙の記者をしているサイモン(リュック・メレンダ)と偶然再会する。二人はパティがスラムから救い出した現地の少年キングをガイド役に、反政府ゲリラのリーダー、ミンダナオ(ベン・セルヴァンテス)の後を追って山奥の村に向かい、村人を虐殺する国軍兵士の姿を収めたマルコス陣営を決定的な不利に追い込むスクープ写真を手にするが、それを知ったミンダナオはなぜかその写真を強引に引き渡すように迫り、彼らを執拗に追い始める。サイモンの旧友で武器密輸商のパベルの手引きでようやく脱出を果たしたサイモンらだったが、マニラに着いてみるとフィルムは何者かによって盗まれていた。パベルの犯行と断定し、サイモンはその行方を追うが、今度は逆にミンダナオ一味によってキングが誘拐され、引き換えにフィルムの引き渡しが要求される。フィルムはやはり、パベルの手にあった。彼は一攫千金を狙ってフィルムをマルコス側とゲリラの側の両てんびんにかけていたのだが、ついに意を決してそれをミンダナオに渡す。しかしミンダナオはフィルムを焼き棄てるや、パベルを射殺する。実は彼はマルコス側のスパイだったのだ。一方、サイモンらはキングの行方を追ってミンダナオの隠れ家に向かうが、その頃キングは自力で脱出し、アキノ勝利に沸き立つ民衆の前で演説するミンダナオに怒りの銃弾を浴びせる……。その姿を表紙にしたニューズワールド最新号を前にしたパティとサイモンは互いに再び結ばれるであろうことを感じていた。

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