チェンバー 凍った絆

劇場公開日:

解説

ガス室による死刑執行が28日後に迫った人種主義殺人者の生命を救うべく、その孫である若き弁護士が奔走するサスペンス。「評決のとき」のジョン・グリシャムによる原作は、発表前からすでにプロデューサーのジョン・デイヴィスが映画化権を獲得していた。「身代金」のコンビ、ロン・ハワードとブライアン・グレイザーがともに製作に参加。脚本は「明日に向って撃て!」(アカデミーオリジナル脚本賞)、「大統領の陰謀」(同脚色賞)のウィリアム・ゴールドマン。監督は「摩天楼を夢みて」のジェームズ・フォーリー。撮影は「私に近い6人の他人」のイアン・ベイカー。美術は「ドラッグストア・カウボーイ」のデイヴィッド・ブリスビンと、「ミ・ファミリア」のトレシー・タイナン。編集は「ドライビング・ミス・デイジー」のマーク・ウーナー。主演は「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲」のクリス・オドネル。「クリムゾン・タイド」のジーン・ハックマンと「アリゾナ・ドリーム」のフェイ・ダナウェイは、「俺たちに明日はない」以来29年ぶりの共演となる。他に「デッドマン・ウォーキング」のロバート・プロスキーとレイモンド・J・バリー、「ため息つかせて」のレラ・ローコン、「ザ・ロック」のデイヴィッド・マーシャル・グラントなど。プロフットボールの元オールスター選手、ボー・ジャクソンが映画デビューを果たしたほか、法律面のテクニカル・アドバイザー、弁護士のレオナード・ヴィンセントも実名で出演している。

1996年製作/113分/アメリカ
原題または英題:The Chamber
配給:UIP
劇場公開日:1997年6月7日

ストーリー

1967年、ミシシッピー州。公民権運動家クレーマー氏の法律事務所が爆破され、幼い息子二人が死亡した。警察はKKKの一員であるサム・ケイホール(ジーン・ハックマン)を拘束。二度の無罪判決を経て、マキャリスター検事(デイヴィッド・マーシャル・グラント)が再度告発、3度目の公判で死刑判決が下る。そして30年後、ついに死刑執行日が確定したところに、若き弁護士アダム・ホール(クリス・オドネル)が被告の代理人を買って出た。実の孫であるアダムは、サムの犯行が白人の主権委員会の指示によるものであったこと、ローリー・ウェッジ(レイモンド・J・バリー)という名のもう一人の実行犯がいたことを突きとめる。だが仲間をかばうサムは、主権委員会の議事録の開示を求める書類にサインしない。死刑囚の娘であることを隠して社交界の花形となっていた、アダムの伯母リー・ボーエン(フェイ・ダナウェイ)は、素性を曝露され酒に溺れてゆく。執行の日は刻一刻と近付く。しかしサムもいつかアダムの熱意に心を開き、過去の傷に苦しむリーも父との和解を果たす。サムは死刑執行当日ついに書類にサインし、アダムは上訴を求めて闇の中を疾走する。だが執行を支持する市民のシュプレヒコールと、今は州知事となっているマキャリスターの「新たな証拠が発見されたが彼の罪は変わらない」とする演説が響きわたる中で、サムは処刑室で白い泡を吹き死んでいった。すべてが終わり、アダムとリーは「亡霊は去った」と抱き合うのだった。

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