タクシードライバーのレビュー・感想・評価
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実に味があるほろ苦いストーリー
音楽がちょっと・・・。
Martin Scorsese
私の中では、マーティン・スコセッシ監督作品の中でベストの作品。色々な予想を裏切りながらも、一つ一つの要素のパワーが強力なのと、それらの要素が様々な方向から一つに収集されていくのがとても映画的だなと感じました。
何と言っても、ロバート・デ・ニーロの演技がこの作品の中心にいることが一番大きな要素だと思います。そのロバートデニーロの演技に含まれる小さな仕草や、間の取り方に嘘がなくそれらが、監督のディレクティングにバッチリハマっているのが、相乗効果となり、超強力になっています。
普通に我々の身近にいるようなキャラクターではないトラヴィス。例えば、一目惚れの女性に猛アタックをしたり、身体を売っている少女に異様な正義感を見せたり。この辺は、いわゆる世間では異常者の行動です。トラヴィスのクライマックスでの行動はさらに想像を絶するものです。しかし、その全ての行動を嘘っぽく感じないのがすごい。ラクシードライバーをしている時のトラヴィスや女性の好きなレコードを買いに行ったり、重装備の自分に鏡ごしに話しかけるのは、決して以上ではないし、むしろ私たちがパブリックに公表しないような、とてもプライベートで自分の世界に入っている時にするような、ちょっと恥ずかしいような行動。それを描く勇気とそれから大きなテーマ、遠回りしないとたどり着けないような感情を喚起してくれます。
まさにストーリーテラー。常にトラヴィスの感情を追いかけるようなカメラワーク。それに加え、単体では受け入れられないようなショットも、それまでの行動や人間関係からわかるトラヴィスのキャラクターから理解でき、さらには感情移入もできるようなキャラクターアークがあることで、その奇妙なショットがブランド化していく。
マーティンスコセッシは天才であることは間違いないが、めちゃくちゃ我慢強い映画監督だろう。自分の感性に嘘をつかず、カッコつけない。泥臭く、才能のあるフィルメーカーたちが持ち寄った芸術を自分の信じる方法でオーケストレートしていくような監督だと思う。だから役者によってもガラッと色を変えるし、多様なジャンルを描くことができる。決して緩やかな道のりではないだろう。何度も途中で壁にぶつかりながらも、自分の軸から手を離さず、光を探していく忍耐強さがある。
だからこそ、自分の枠にとらわれないような、大きな大きな作品を生むのだろう。
デ・ニーロ堪能(モヒカン含む)
タクシードライバー
アメリカの闇、にんげんの闇
タクシードライバー、一時期憧れた、車好きだし。しかし腰にきそうなの...
タクシードライバー、一時期憧れた、車好きだし。しかし腰にきそうなのと、後ろから弁護士に蹴り入れられてはたまらんのでやめておこう。
デニーロの映画か、やばいんちゃうの?やっぱりやばかった。
どうしようもなく襲い来る孤独感。この歳でも感じることがままあります。なぜか捨てきれぬ他に認められたい心。私もデニーロみたいにならぬようにせねば(笑)
この映画の怖いのは、当時より今の方がこんな人が増えているのではないかということ、そう世界中に。この映画が名作と言われるのも、そんな人達がたくさんいることの証明かも。
結末もまたなんと皮肉なことか、この先一体なにが起こったのだろう…いらぬ心配をしてしまいます(笑)
13歳のジョディ・フォスターのシャープな魅力が作品に花を添えます。断っておきますが私はロリコンではありません(笑)この作品を見てジョディのためとか言って実際に大統領暗殺を企てた者がいたのにも驚きです。
それと、初デートでポルノはやめておきましょう。
何はともあれ人生一度は見るべき作品には入ると思います。のめり込みたくはありませんが。
タクシードライバーという職業でありながら街を俯瞰で観ているところが...
タクシードライバーという職業でありながら街を俯瞰で観ているところがシビレますね。孤独感と社会からの疎外感は、設定ももちろんですが楽曲とのマッチングもステキだし、デ・ニーロの演技もこの作品では格別なオーラを放ってます。
「You talkin' to me?」は名シーンとして語られていますが、やはりロバート・デ・ニーロは内なるものを演じるのが上手いですよね。昔から大好きな俳優の一人ですが、どの作品を観ても細かいところまで役作りされていて感服します。ジョディ・フォスターも13歳でのノミネートですし、ニューシネマという歴史から見ても存在感のある作品です。
技術的にも素晴らしく、やはり名作と呼ばれる作品は何度見ても飽きないですし、いつも新しい発見がありますね。
教養として鑑賞
アメリカンニューシネマというものを観てみたかった つまりマーティン...
パロディネタと思うなかれ
ベトナム帰りの元海兵隊であるトラヴィスが不眠症に悩まされながらも、ようやく定職として就いたタクシードライバー業を営む傍ら、ニューヨークの街にはびこる犯罪や麻薬などの悪に対する嫌悪感を募らせたことで過激な行動に走る姿を描いた狂気の名作。
夜のニューヨーク、ムーディなBGM、流し目で車を走らせる若き日のデニーロ(当時33歳)
この3つの条件だけでだいぶセクシーな出来上がりになっている笑。
昼のトラヴィスはマヌケ顔でベッツィーを眺めたり、ポルノ映画に耽ったりとまったく冴えない日常を送っているし、ベッツィーにコケにされたと憤慨し、クソ女と罵る始末。
多分現代ならSNSうるさいタイプ笑。
しかしこの件とその後出会った少女アイリスによって豹変するトラヴィス。
体を鍛え、銃を購入し、いつでも銃を構えられるように仕掛け付きのガンホルダーを体に取り付け、鏡の前で銃を突き付ける仕草をセリフ付きで演じる。
You talkin' to me?
You talkin' to me?
You talkin' to me?
Then who the hell else are you talking... you talking to me?
Well I'm the only one here.
Who the fuck do you think you're talking to?
Oh yeah? OK.
銃ガチャコンシャキーン!‼︎
Huh.
(2回目見たとき気付いたが意外とここ長い笑)
手遅れなほどに厨二病。
だがしかし、、目がガチだ。。本気でやってやがるこいつ。。ホンモノの狂人だ。。
この圧倒的黒歴史が映画界における名シーン名セリフとされ、様々な作品でオマージュとして扱われるってんだから映画業界ってのはイかれてるぜ(褒め言葉)
この街の悪を除去できるのは自分しかいないと思い込み、正義のヒーロー気取りで常に拳銃を持ち歩くようになり、強盗犯を銃殺したり、次期大統領のスピーチ会場を襲撃しようとしたりと完全にエスカレートするトラヴィス。
大統領襲撃には失敗し、敵前逃亡のごとく逃げ出す姿は情けないが、その足でそのままアイリスが働く売春宿に直行し、スポーツら3人を銃殺。自身も重症(てか絶対死んでるクラスの傷笑)を負うが奇跡的に一命を取り留め、タクシードライバーに復帰。
どこかやり切ったようた落ち着いた表情で日々を過ごし、かつての思い人ベッツィーが乗車してきても大して動じずに仕事を続けるトラヴィスの虚ろげで不敵な目線を映したバックミラーをラストカットに終了。
このときトラヴィスがなぜモヒカンにしたのか、アイリス救出後の穏やかな表情で仕事をするトラヴィスとあのラストの目線のカットはどういう意味があるのか。
いろいろと調べてみたところどうやらちゃんとした理由があるらしい。
なんとなく雰囲気でやったやっつけ演出だと最近まで思ってました申し訳ありませんスコセッシ監督様笑。
いろんな映画やアニメなどのオマージュの元が詰まった作品。今んとこいろいろと観てきた中でこの作品が1番オマージュされていることが多いと思った。
そこでその作品を挙げていくことで最後の締めとします笑。年々増えていくと思うけどそれも楽しみの1つにします笑。
東のエデン、攻殻機動隊、探偵はBARにいる ススキノ交差点、マイインターン、ボーイズオンザラン、BTTF3
あと他にもあったら教えてください笑。
2014年09月12日(金)1回目
2017年01月21日(土)2回目@早稲田松竹
全てのカットが鮮烈
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