タクシードライバーのレビュー・感想・評価
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ちょっと時代を感じさせるこの映画のどこがいいかって?
この映画が名作として名を残しているのは、狂気を描き、みごとに描き切れている点です。
この映画に拒否反応を示す人は、そこが受け入れられないのでしょう。
普通、映画は正義を描き、そこに共感を生み出します。たとえ任侠ものであっても、義理や人情というある意味もっともプリミティブな価値のために、自己犠牲すらはらう正義に憧れさえ誘うのです。
でも、この映画は違う。倒錯、異常、狂気。それを、こんな形で、映像として描けるんだ、描いていいんだ、と10代半ばで初めてこれを見た私は、ブッ跳んだ記憶があります。
もちろん、狂気を単に狂気として、つまり、あっちの世界に行ってしまった人として描けば、それは理解されない。でも、こっちの世界へたぐり寄せすぎれば、それは狂気ではなくなる。きわどい線を、離れ業で描いてこそ映画になる。
マグナム44を小道具としてクールに描き、商業映画として成功させたのが、この映画です。
そして、約40年の月日を経て再び見て、その驚きにまちがいがなかったことが実感できました。
狂っているのは、トラビスだけではありません。狂った殺人を犯したトラビスを、ヒーローとして誉めそやすマスコミ。麻薬、売春、殺人、強盗・・・、犯罪に満ちあふれた社会。ニューヨークが、すでに狂っている。
そもそも、トラビスの狂気は、どうして生まれたのか。
貧困に生まれ育ち、学はなく、海兵隊としてベトナムで闘い、PTSDを背負い込む。コミュニケーションを上手くとれず、人から理解されず、常識や人の気持ちを理解できない。それでも、なおかつベトナム戦争におけるアメリカの正義を信じ続けている。だから、ニューヨークの堕落を、不正義を憎んでいる。
まさに、狂ったトラビスこそが、被害者に違いない。そこに、狂気へのいくばくかの共感が生まれる。その点は、時代を共有していないと理解できない点かも知れません。
事件後に、ベッツィがトラビスに会いに来る。トラビスには穏やかな笑顔が。
それは、唯一の救いです。
でも、何も変わらない。孤独。貧困。ニューヨークの狂気。
きらびやかなネオンサイン、都会の夜に似合うサックスの音色、それらとの対比が格差を際立たせます。
そして、トラビスは、何事もなかったかのように、夜の光の中に吸い込まれていく。ニューヨークも、何も変わらない。そうしてニューヨークは、狂気を飲み込みつづける。
この映画が、あたかも今の時代を反映しているかのようでもあり、そして、後の映画界に影響を与え続けている、その事実の一端が少しでも伝われば、と思います。
Sometimes Sweet Susan
忖度なしの評価(曲解、忖度の嵐の評価を見て)
ジョーカーの原材料、的な!
山田玲司さん宇多丸さんの解説聞いて鑑賞
なるほど、
ジョーカーとかぶるシーンがあちらこちらに
DCコミックのジョーカーという世界観・キャラクター設定に、タクシードライバーとキングオブコメディを混ぜると、映画「ジョーカー」が9割は出来上がる
主人公がクライマックスにソファーで自分のこめかみに人差し指を突きつけるシーンなんて、ジョーカーのエレベーターのシーンまんまでゾクゾクした
タイムリーなところだと、タランティーノの「ワンハリ」もかなり影響受けてるよね。
コミューンに誘われるとこや、クライマックス の狂気なんてまさにそれだし、
大統領候補のボディーガードが、ブラッドピットにしか見えない!笑
あと、シビルシェパード美しかったなぁ、、
不朽の名作
モヒカンにサングラス
狂気
時間の無駄
実に味があるほろ苦いストーリー
音楽がちょっと・・・。
Martin Scorsese
私の中では、マーティン・スコセッシ監督作品の中でベストの作品。色々な予想を裏切りながらも、一つ一つの要素のパワーが強力なのと、それらの要素が様々な方向から一つに収集されていくのがとても映画的だなと感じました。
何と言っても、ロバート・デ・ニーロの演技がこの作品の中心にいることが一番大きな要素だと思います。そのロバートデニーロの演技に含まれる小さな仕草や、間の取り方に嘘がなくそれらが、監督のディレクティングにバッチリハマっているのが、相乗効果となり、超強力になっています。
普通に我々の身近にいるようなキャラクターではないトラヴィス。例えば、一目惚れの女性に猛アタックをしたり、身体を売っている少女に異様な正義感を見せたり。この辺は、いわゆる世間では異常者の行動です。トラヴィスのクライマックスでの行動はさらに想像を絶するものです。しかし、その全ての行動を嘘っぽく感じないのがすごい。ラクシードライバーをしている時のトラヴィスや女性の好きなレコードを買いに行ったり、重装備の自分に鏡ごしに話しかけるのは、決して以上ではないし、むしろ私たちがパブリックに公表しないような、とてもプライベートで自分の世界に入っている時にするような、ちょっと恥ずかしいような行動。それを描く勇気とそれから大きなテーマ、遠回りしないとたどり着けないような感情を喚起してくれます。
まさにストーリーテラー。常にトラヴィスの感情を追いかけるようなカメラワーク。それに加え、単体では受け入れられないようなショットも、それまでの行動や人間関係からわかるトラヴィスのキャラクターから理解でき、さらには感情移入もできるようなキャラクターアークがあることで、その奇妙なショットがブランド化していく。
マーティンスコセッシは天才であることは間違いないが、めちゃくちゃ我慢強い映画監督だろう。自分の感性に嘘をつかず、カッコつけない。泥臭く、才能のあるフィルメーカーたちが持ち寄った芸術を自分の信じる方法でオーケストレートしていくような監督だと思う。だから役者によってもガラッと色を変えるし、多様なジャンルを描くことができる。決して緩やかな道のりではないだろう。何度も途中で壁にぶつかりながらも、自分の軸から手を離さず、光を探していく忍耐強さがある。
だからこそ、自分の枠にとらわれないような、大きな大きな作品を生むのだろう。
デ・ニーロ堪能(モヒカン含む)
タクシードライバー
アメリカの闇、にんげんの闇
タクシードライバー、一時期憧れた、車好きだし。しかし腰にきそうなの...
タクシードライバー、一時期憧れた、車好きだし。しかし腰にきそうなのと、後ろから弁護士に蹴り入れられてはたまらんのでやめておこう。
デニーロの映画か、やばいんちゃうの?やっぱりやばかった。
どうしようもなく襲い来る孤独感。この歳でも感じることがままあります。なぜか捨てきれぬ他に認められたい心。私もデニーロみたいにならぬようにせねば(笑)
この映画の怖いのは、当時より今の方がこんな人が増えているのではないかということ、そう世界中に。この映画が名作と言われるのも、そんな人達がたくさんいることの証明かも。
結末もまたなんと皮肉なことか、この先一体なにが起こったのだろう…いらぬ心配をしてしまいます(笑)
13歳のジョディ・フォスターのシャープな魅力が作品に花を添えます。断っておきますが私はロリコンではありません(笑)この作品を見てジョディのためとか言って実際に大統領暗殺を企てた者がいたのにも驚きです。
それと、初デートでポルノはやめておきましょう。
何はともあれ人生一度は見るべき作品には入ると思います。のめり込みたくはありませんが。
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