タクシードライバーのレビュー・感想・評価
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現代にも通ずるモヤモヤした日々
主人公(R.デ・ニーロ)は何に悩んでいるのか...現代なら鬱と言われるかもしれないが、彼は夜を中心にタクシー・ドライバーしながら自分なりに必死に考え、行動し解決しようとする。彼女がほしいのか、単に女遊びがしたいのか、筋トレに励んだり、世の中を変えたいと政治に興味を持とうとしたり...オシャレして歩いてる街の人を見て羨ましいのか、怒りを感じるのか、自分は何に興味があるのか何をしてもわからない。自己顕示欲とも言えるでしょう。
こういう気持ちって今も一緒だと思うのです。現代は複雑になる一方ですから尚更だと思うのです。一人の方が楽なのか、またステータスある人生を送れば晴れるもんなのか...一つ一つ達成していくしかないと言えばそれまでですが「何してもつまらない」「この世の中なんだよ」と思いながらモヤモヤ過ごす。誰もが心の奥にある満たされない心の叫びを描いているのだと思います。
「何がしたいわけ?」「楽しんだ方がいいじゃん」--- そんな目で観たらつまらんでしょうが、この映画の良さはストーリー以外にもある。まずデニーロはじめジョディ・フォスター、ハーヴェイ・カイテル...と現在まで長く第一線で活躍するスターが複数いること、そしてこれが遺作らしいバーナード・ハーマンのサックスを主としたサントラも映画とマッチしており、名作と思ってる人が多い点ではないかと。。私もその一人です。
悪く言えばシリアスなものは苦手という人には不向きでしょう。
昼より夜、まさに深夜劇場。寝れない時に染みる映画の一つであります。
余談ですが「あばよ、デニーロ」というB級映画も、この映画の影響で気に入ってしまった思い出があります。
---強いてケチ付ければジャケット---
ビデオの時はポケットに手を入れ下を向きながら「このままじゃいけない、何とかしなきゃ...」街を歩きながらそんな雰囲気を感じたのですが、DVDになってから「パンク・デニーロ」の顔アップで反社会的アウトローの側面が強調されてしまい、せっかくいい話なのに敬遠する人が居るんじゃないか、と思ってしまう。ビデオテープ時のジャケットに戻した方がいいなぁ。
不思議な魅力
若かりし頃のデニーロさん。
ブラピやディカプリオ、トムクルーズなどいわゆるイケメン枠俳優とは違うオーラが若い頃からあったのが窺える。
なんだろう…やっぱり目なのかな。
もちろん整った顔なのだが、狂気的な面がちらほら。
やはり怖い人だ。
ミート・ザ・ペアレンツのような作品でさえ、この人がいると何かをしでかしそうな気がしてしまう。
可愛らしいジョディ・フォスター、12歳?!
実際どのくらいだったのか?
タイトルはずっと知っていて、観たことがなかった。
こういう映画だったのね〜と。
テンポは緩やか。
最近の作品に慣れてしまうと、やや冗長にも感じる。
アイリスを助けようと思うきっかけもわかりづらい。
たまたま人を助けたことになったけど…実は狂気的なことも企ててたし。
家族?に宛てた手紙が物悲しい。
ベトナム戦争が落とす影と影。
光はないのに影がある。
影しかないというべきか。
思ってたのと全然違う内容だった!笑 壊れていく主人公と、それがロバ...
ベトナム帰りのアンチ・ヒーロー‼️
バーナード・ハーマン作曲のけだるい音楽にのって、マンホールから蒸気がたちのぼる中、タクシーが姿を現すオープニングから、観る者はマーティン・スコセッシ監督の暗黒世界に誘いこまれる‼️闇ルートで銃を買って完全武装し、モヒカン刈りにし、大統領候補を狙撃しようとしたタクシー・ドライバーの主人公が、一転して街のチンピラを襲撃してヒーローになる。そしてまた、もとのタクシードライバーの日常に戻っていく。彼を英雄扱いする社会、ジャーナリズムも正常なのか異常なのかよくわからない。ベトナム帰りで不眠症の主人公にとって、殺す相手は誰でもよかったわけで、英雄と犯罪者が紙一重な大都会ニューヨークの不気味さが見事にえぐり出された衝撃的な作品でした‼️なんか最近わが国で起きている殺人事件を考えると他人事では済まされないですよね。豊かで病巣まみれの大都会のアウトサイダーたちの象徴であるトラヴィスを演じたデ・ニーロは凄まじい‼️もう誰も敵いません‼️アイリスを助けたトラヴィスが血まみれでこめかみに指をあて "プシュー、プシュー" 。もう戦慄です、恐怖です、トラウマです‼️そしてそんなキャラと物語を紡いでくれたマーティン・スコセッシ監督にも脱帽‼️あなたが言うんだったら間違いありません‼️MCUは映画ではありません‼️ラスト、シビル・シェパード扮するベッツィをタダで自宅までタクシーで送り届けたトラヴィス。やっと大都会の闇の呪縛から解放されたように見えるのですが・・・
賑わう人々の反面で孤独に生きる、この時代へのメッセージは強く重たい
ロバート・デ・ニーロの怪演が光る社会派ドラマの超名作。
タクシードライバーとして夜の街をさまよう不眠症の退役軍人。
酒、薬、欲望にまみれた街への怒り、何がしたいか分からない自分への不満が少しずつ彼の心に変化をもたらす。
そして何かが切れた時、男の行動は狂気の暴走へと切り替わる。
デ・ニーロの出世作だという事は知ってたのですが、若きジョディ・フォスターも出演されていたとは驚きました。
華やかな昼とは違う夜の70年代アメリカの時代背景が色濃く出ている印象。
ベトナム帰還兵の孤独な生活、心の虚しさみたいなものが描かれているのは「ランボー Fast Blood」と相通じる所があり、メッセージ性も感じられる作品でした。
がっかりしました
長い鎖のような日々
タクシードライバーとして働き始めたトラヴィスを、若きロバート・デ・ニーロが演じる。澱のように溜まっていく鬱屈した思いを抱えたトラヴィスが取った行動とは…。時に不敵な笑みを浮かべるデ・ニーロから目が離せない。
トラヴィスと食事を共にするシーン迄、ジョディ・フォスターだとは気付かなかったが、彼女が放つオーラに目が奪われた。
BS - TBSを録画にて鑑賞 (吹替)
タクシードライバーの悲哀
HEY!! TRAVIS
再観賞しました♪
バイアスかけるな!
と言われたって、ムリ!
バイアスかかっちゃうよ!
でも、バイアスかけなくても名作。
ある程度、歳いってないと分からないと思う…
初めて観たのは映画を一生懸命に観だした高校生の頃、いまいち分からなかった…
観たキッカケは、好きなミュージシャンだったり、オシャレなイメージだったり…
ザ・モッズは「HEY!! TRAVIS」で、トラビスの事を歌ってた。
大好きだったブランキーの照井さんがモヒカンにした時に、
この映画の話題になってて、サングラスもトラビスと一緒のモデルを使ってた。
ポケットに手を入れ、うつむいて歩く、デニーロの写真もカッコ良かった。
憧れて、Tシャツも2種類、M65ジャケットも、買った(笑)
この時、
ジョディ・フォスターは13歳。
言われないと気付けないハーヴェイ・カイテルは長髪(笑)
徹底的な役作りデニーロ・アプローチで知られるデニーロは、
タクシー免許を取り、ニューヨークで3週間、タクシードライバーとして、実際に働いたらしい。
1970年代のニューヨークが記録された貴重な映像でもある本作。
目が肥えた今あらためて観ると、まごうことなき歴史的な名作。
駅裏の古くて汚めなミニシアターで深夜に観たい♪
再上映してくれないかな(笑)
不条理な社会構造を映した傑作中の傑作
「歩く矛盾」
主演のR・デ・ニーロが29才。M・スコセッシ監督が30才。若い。
不眠のために深夜のタクシー運転手を始めた主人公の日常を追ううちに、彼のするストーカー紛いの意中の女性へのアプローチの仕方と、ベトナム戦争で負った大きな傷跡、深夜のニューヨークに生きる人々を見て世直しをしなければと正義漢のような気持ちで武装し、売春宿を「掃除」し、民主党の大統領候補を暗殺する計画に没入していく様子に、作品中の彼を評する言葉「あんたは歩く矛盾ね」の意味を理解する。そして、その矛盾した行為はすんでのところで英雄行為に転ぶ。
脚本、映像、演技等々、ベトナム戦争後のアメリカ社会を表した作品として屈指の感じがした。
孤独なトラヴィスの白昼夢
たぶん、名誉除隊ではなく、不名誉除隊となったトラヴィス。海兵隊も嘘だろう。兵役にすら行ってないかもしれない。背中にキズはあったけど。嘘をついてないと生きていられない哀れなトラヴィスは虚実の区別がつかないほどイカれちまっている。華奢でハンサムな若いロバート・デ・ニーロだから成立する映画かもしれない。また、廚二病と言ってしまうと身もフタもない。
両親への手紙に国家機密に関わる仕事についているから住所は言えないとか、大統領候補の秘書のベッティと付き合っていると書くあたりは、映画「バッファロー'66」でオマージュされている。ベッティを Sometimes Sweet Susan という二重人格の女のポルノ映画に誘って見事にフラれる。本当にバカな廚二だ。1975年のこのハードコアポルノ映画を劇中映画に選んだのは分裂したトラヴィスの人格を重ねている意味もあるかも。
いちばん恥ずかしいと思ったのは、未成年の売春婦に説教たれること。廚二の天秤の揺れ幅が滑稽過ぎる。それに比べ、堂々として、トラヴィスを完全に見下しているアイリス(若干13才のジョディ・フォスターがすごい)。壁に貼ってあるジミヘンやミック・ジャガーのポスターやサイケデリックな色とりどりのキャンドルのあかりの雰囲気も少女の部屋にいるようだ。
そして、ポン引き役のハーベイ・カイテルの方が断然カッコいい。右手の小指の爪だけ伸ばし、真っ赤なマニキュア。ほかの指は痛々しいほどの深爪。粋な帽子に白のタンクトップ。ギタリストのCharのトレードマークの帽子はハーベイ・カイテルのこのスタイルに憧れて、真似したのかもと思った。
街頭演説会場にわざと目立つモヒカンで現れる。場当たり的で計画性に欠ける行動。シークレットサービスに追われる。そのあとはアパートに逃げ帰り、白昼夢を見ていたのだとオイラは思う。アイリスの両親から感謝の手紙。ヒーロー扱いされた新聞記事の切り抜き。売春宿の廊下の血はケチャップみたいに薄くて、あまりリアルではなかったのには何か意味があったと思いたい。
マーティン・スコセッシ監督は出たがり。黒人に妻を寝とられた乗客のシーン。コンビニで殺される黒人にだめ押しの暴行シーンもイタリア系移民のスコセッシ監督のこだわりだろう。1976年当時はさまざまな反響があったに違いない。
バックミラーに映る夜のニューヨークの街の光と影、悲しげなトランペットの音が幻想的な世界に誘ってくれる。
45年も前の映画だが、全然そうは思えない。ベトナム戦争からの帰還兵というシチュエーションを取っ払っても、違和感なく観れる暗黒時代になってしまったためかもしれない。Sometimes Sweet Susan を観て、ストレス発散したいね。シヴィル・シェパードも素敵でした。
痛々しくて見てられない
期待していたほどの作品ではなかった。
映画公開時に話題となったが、観ることもなく50年経過した。ある作家が観るべき映画として、推奨していたので、鑑賞してみた。
さほど、面白いとも思えなかった。大都会でタクシー運転手として働く孤独な若者を描いた映画だ。
善良だが周囲と打ち解けない性格で、この若者がなぜテロ行為に走ってしまうのか。鬱屈した感情を抱えた青年をデ・ニーロは好演している。
安倍元首相を殺害した加害者に通じるものがあるように思う。
驚愕!きみの悪いテロリストの話だった。
64歳で初めて見た。音楽は知っていた。音楽から想像していたのと大分違う話だった。ジム・ジャームッシュの『ナイト・オン・ザ・プラネット』みたいな映画だと思っていた。それが、まさかこんな映画だとは。
日本でも最近似た様なテロ事件があったが、この映画はそれを肯定すると言う事か?肯定するのは自由だが、主人公はナルシストで気持ち悪い輩。道徳の教科書みたいな奴が、ベトナム戦争の後遺症を理由にテロを起こし、5人も殺しをして、大団円!めちゃくちゃ!また、女性をポルノに連れて行き、思うようにならず、逆ギレする。つまり、ストーカーみたいな男『かっこいい』なんてどうしたら思えるか? また、テロの被害者なので、同情心から『美しい日本』と言っていた方の方が、正しいのでは。と誤解を与えてしまう。だから、
何を主張したいのか?全く分からない。映像はサイケデリックな汚い映像だし、スプラッターだ。ペドリファイを否定しているが、それが唯一はっきりした主張。気持ち悪い。
若いうちにこんな映画見なくて良かった。もう、二度と見ない。音楽だけで、点を加点したい所だが、噛み締めて聞くと、薄気味悪い音楽かもしれない。
まぁ、アメリカンニューシネマと言われるそうだが、現在、こういった映画を継承した作品は一本もないので、一時の流行りだったのだと思う。だから、この頃の映画(ニューシネマ)は、駄作な映画多いって事。兎も角、この頃はポルノが流行っていた事は覚えている。
スケアクロウ、狼たちの午後、セルピコ、明日に向かって撃て、イージー・ライダー、卒業、時計じかけのオレンジ、さらば冬のかもめ、カッコーの巣の上で みな反ベトナム戦争や、ベトナム戦争に負けたナーバスな雰囲気の中で制作された映画ばかり、本当のベトナム戦争でのアメリカの侵略行為を訴えた映画は一本もない。プラトーン、フルメタルジャケット、地獄の黙示録、ディア・ハンター、キリング・フィールドも同様。アメリカの言い訳映画ばかり。
モヒカンにして、テロを企て、モヒカンで、蛮行におよぶ。それで、めでたしめでたし。なんか脚本も破綻している。完全にネタバレだけど。ネイティブアメリカンをディスっている。どうせなら、顔も黒く塗ればよかったんだ。
タクシードライバーだった今は亡き叔父が『こんな映画見るな』って言っていたのを思い出した。今は亡き従兄弟も『ニューヨークのイエローキャブは安全だょ!デ・ニーロ、こんな映画出ちゃ駄目だ』って言っていた。だから、今まで見なかったのだが、あえて見てみた。彼等の言う通りだった。
但し、付け加えて従兄弟は『イエローキャブは日本人女性と同じ位!安全だょ』って薄気味悪い事を言っていた。そんな事言っていたので、謎の死を遂げた。クワバラクワバラ。
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