タクシードライバーのレビュー・感想・評価
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アメリカンニューシネマというものを観てみたかった つまりマーティン...
アメリカンニューシネマというものを観てみたかった
つまりマーティンスコセッシとロバートデニーロのコラボ映画
社会の流れに逆行することが重要なのではなくて、流れに流されずに生きることが重要
つまりそーゆーことでしょ
厨二ストーカーが輝く名作!
・たまたますれ違った女に一目惚れし、女の職場を外から長時間に渡り監視→ストーカーです
・初デートで、ポルノ映画をチョイス→セクハラです
・当然女に絶交され、何度も謝罪の電話をするが取り合ってもらえず、何度も花を送りつける→ストーカーです。
・それに対し逆ギレし、女の職場に押しかけ罵倒する→ストーカーです
・鍛えた体で銃を構える姿を、鏡越しに見て自分に酔う→厨二です
・自宅ででかい独り言を延々と続ける→私です
・その独り言の内容は、いつか言おうと思ってる自分が考えたカッコイイセリフ→厨二です
・自分は国に仕える仕事をしてる設定にして妄想に耽る→私です
・その設定を親宛の手紙に書いてみたり、実際に10代の売春婦に言っちゃったりする→厨二です
・「君がこれを読んだ時には、たぶん僕は生きてはいない」みたいな映画なんかでよく見るフレーズを手紙に書いちゃう→厨二です
最後は売春宿を襲撃して、助けを頼みもしてない売春婦を救いヒーローとなった主人公は、絶交女からも声をかけられるようになりめでたし〜
作中に何度も流れるオシャレなジャズが、主人公の痛さをより引き立てる名アシスト。
終始気持ち悪い主人公なんですけど、その気持ち悪さを見ていて胸にグサッと刺さるところもあるので、完全には否定できない笑
パロディネタと思うなかれ
ベトナム帰りの元海兵隊であるトラヴィスが不眠症に悩まされながらも、ようやく定職として就いたタクシードライバー業を営む傍ら、ニューヨークの街にはびこる犯罪や麻薬などの悪に対する嫌悪感を募らせたことで過激な行動に走る姿を描いた狂気の名作。
夜のニューヨーク、ムーディなBGM、流し目で車を走らせる若き日のデニーロ(当時33歳)
この3つの条件だけでだいぶセクシーな出来上がりになっている笑。
昼のトラヴィスはマヌケ顔でベッツィーを眺めたり、ポルノ映画に耽ったりとまったく冴えない日常を送っているし、ベッツィーにコケにされたと憤慨し、クソ女と罵る始末。
多分現代ならSNSうるさいタイプ笑。
しかしこの件とその後出会った少女アイリスによって豹変するトラヴィス。
体を鍛え、銃を購入し、いつでも銃を構えられるように仕掛け付きのガンホルダーを体に取り付け、鏡の前で銃を突き付ける仕草をセリフ付きで演じる。
You talkin' to me?
You talkin' to me?
You talkin' to me?
Then who the hell else are you talking... you talking to me?
Well I'm the only one here.
Who the fuck do you think you're talking to?
Oh yeah? OK.
銃ガチャコンシャキーン!‼︎
Huh.
(2回目見たとき気付いたが意外とここ長い笑)
手遅れなほどに厨二病。
だがしかし、、目がガチだ。。本気でやってやがるこいつ。。ホンモノの狂人だ。。
この圧倒的黒歴史が映画界における名シーン名セリフとされ、様々な作品でオマージュとして扱われるってんだから映画業界ってのはイかれてるぜ(褒め言葉)
この街の悪を除去できるのは自分しかいないと思い込み、正義のヒーロー気取りで常に拳銃を持ち歩くようになり、強盗犯を銃殺したり、次期大統領のスピーチ会場を襲撃しようとしたりと完全にエスカレートするトラヴィス。
大統領襲撃には失敗し、敵前逃亡のごとく逃げ出す姿は情けないが、その足でそのままアイリスが働く売春宿に直行し、スポーツら3人を銃殺。自身も重症(てか絶対死んでるクラスの傷笑)を負うが奇跡的に一命を取り留め、タクシードライバーに復帰。
どこかやり切ったようた落ち着いた表情で日々を過ごし、かつての思い人ベッツィーが乗車してきても大して動じずに仕事を続けるトラヴィスの虚ろげで不敵な目線を映したバックミラーをラストカットに終了。
このときトラヴィスがなぜモヒカンにしたのか、アイリス救出後の穏やかな表情で仕事をするトラヴィスとあのラストの目線のカットはどういう意味があるのか。
いろいろと調べてみたところどうやらちゃんとした理由があるらしい。
なんとなく雰囲気でやったやっつけ演出だと最近まで思ってました申し訳ありませんスコセッシ監督様笑。
いろんな映画やアニメなどのオマージュの元が詰まった作品。今んとこいろいろと観てきた中でこの作品が1番オマージュされていることが多いと思った。
そこでその作品を挙げていくことで最後の締めとします笑。年々増えていくと思うけどそれも楽しみの1つにします笑。
東のエデン、攻殻機動隊、探偵はBARにいる ススキノ交差点、マイインターン、ボーイズオンザラン、BTTF3
あと他にもあったら教えてください笑。
2014年09月12日(金)1回目
2017年01月21日(土)2回目@早稲田松竹
帰還兵の孤独と闇
率直に、最初見た時は狂人が犯罪に手を染めてゆくだけの映画だと思っていた。だが時代背景を知って改めて見た時に全く別の感想となった。当時ベトナム戦争から戻った彼は居場所を失い大都会の中で孤独と闇を抱えただ日々を過ごすだけの存在となっていた。自らが命を賭け守ったモノが矛盾や不正にまみれた社会だった事、友人や恋人も無く誰とも心通わせられぬ孤独感それらに虚しさを感じながら、それでも正義は存在すると信じ自らが変えなければならないと歪んだ使命感のもと狂気に駆られた行動をおこしてゆく。結果社会から礼賛される姿はそれでも根本的に何一つ救われておらずそれはベトナム戦争そのものを表すかの様だ。ラスト夜の街に消えてゆくタクシーとバックミラーを睨みつける彼の目線は米国の抱える問題とその闇の深さを物語る様だ。若き日のデニーロもだが13歳のジョディーフォスターの風格たるや素晴らしかった。
全てのカットが鮮烈
ひとつひとつのカットが素晴らしく、目が離せない。カメラの動きと、フィルムの繋ぎが生み出す快楽にうっとりする。
おまけに、サックスが印象的なバーナード・ハーマンの音楽に痺れる。
テレビではなく、フィルムで観たい。
自分の存在意義とは
総合80点 ( ストーリー:85点|キャスト:85点|演出:75点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
自分が中学生の頃に、同級生の友人がこの映画のことを凄いと言っていた。そこで観てみたのだが、頭のおかしい男が勝手にわけのわからないことを始める内容に、ただただくだらないと感じた。この自分勝手に暴走する男と内容は何なのだろうか、ただの異常者を主人公にして何かしでかさせて一体何が言いたいのだろうかと思っただけだった。中学生の私は、この時代のアメリカの社会情勢も人間の抱える孤独と心の闇も全くわかっていなかった。
大人になって観直してみると全く評価が変わった。ベトナム戦争から帰った元兵士たちはアメリカに居場所がない。元々人付き合いが下手だし手に職があるわけでも学歴があるわけでもない。だからまっとうな職にもつけず地位も金もない。友人にも家族にも恵まれず、大都会の中でも孤独の闇を抱えたまま、ただ日々を生きる屍のごとくかろうじて過ごしている。彼には夢も希望も生き甲斐もない。そして日々の仕事の中に、社会の不正や矛盾や汚辱を見つけては虚しくなり1人で怒りを感じる。本心を話し気持ちを共有する相手もないままに自分の心の中で葛藤を続けて、そして正しい道を見つけられないままに自分の存在意義を求めて方向違いの道を暴走し始める。
彼はなぜこのようなことをしたのかが20歳を超えてからようやくわかった。ただの頭のおかしい男を描いた作品ではなく、社会が抱える闇と男が心の平安を求めて得られずに道を踏み外していく様が描かれていた。当時中学生の自分には、ベトナムから帰ってきて誰からも必要とされなくなった元兵士の事情など知る由もなく、孤独な男が居場所と存在意義を得るために勝手に自分を正義の味方と勘違いしていくのが理解出来なかっただけだった。
その男を理解したとき、この作品はとても悲しいものだということがわかった。もし自分がこのように社会から疎外されたまま孤独に一生を送るのだという絶望感に囚われたらどうだろうか。現在の日本でも、貧困で友人もないままに孤独に生きている人たちが時々問題になっている。そしてそんな人々が狂気に走ることを示している。なかなか奥深い話である。
この作品を面白いと言っていた当時中学生だった友人は、その年齢で本当にここまでわかっていてこの作品を面白いと言っていたのか、気になるところ。
価値観の評価
ベトナム戦争後、価値観が揺らいだ時代をよく表していると思います。タクシー同様、限られた範囲を行ったり来たりするような、思考の殻を破ろうと模索するTravis。彼の抱く極端な発想や閉塞感が犯罪の引き金となるのは、この時代に限ったことではないでしょう。
選挙もそうですが、多数決で善悪・正誤を決めていいのか。大勢の意見→世論が必ず正しいのか。Travisは、被害者の素性によってその行動を判断されています。彼自身をあらゆる角度から評価した訳ではありません。Travisに対する社会の受け止め方は、普遍的な問いを投げかけているようでした。
大きいことはしたけれど、ぐるぐる廻って辿り着いた所は同じなのか…バックミラー越しに睨んだ先には何があったのか。
よくわからなかった
なんで絶賛されてるんだろうか。
トラビスの行動は自分が見ると厨二病的だった。アイリスもそれで幸せなんだろうかという感じがしたし…
「こうあるべきだ」って固定観念にゴリゴリにハマってる人が好きな映画?
ノーマル アブノーマル
人間にとって、狂気とはなにか。人間にとって正気とはなにか。
大統領候補暗殺を企て、それに失敗し、腹いせに幼児売春の元締めを皆殺しにする。
この一連の流れは狂気としか言いようがない。
しかし、この映画の中で世間の人たちは、トラヴィスを英雄として祭り上げた。トラヴィスを正気の人間として無罪放免とした。
売春の元締めを皆殺しにして少女を救い出したという事実ただ一点をもって。
狂気に満ちた一人の人間を描き、また、狂気に満ちた人間を英雄として祭り上げるというトラヴィス以上に狂気に満ちた社会を描いている。
ベトナム戦争後のアメリカの閉塞感、静寂、狂気を描いた傑作だ。
トラヴィスの不器用さ
ベトナム帰りは劇中通しても強調されていないし彼の取る行動は理解出来ず地味に狂気の沙汰へと。
初デートがポルノ映画って異常な思考から小娘を助ける為にお節介気味な行動と大統領候補の暗殺未遂、トラヴィスは明確に強い意識や考えなどがあったのか?秩序の乱れた街を一掃したいとタダ漠然に。
英雄行為として称えられるがトラヴィスは何も変わらずタクシーのハンドルを握る。
救いは彼を最後に犯罪者にしなかったコトだがラストのトラヴィスが映画の始まりと変わらないのが悲しい。
3回目にしてやっと共感
何気に3回目のタクシードライバー!の割に、ほとんど内容を覚えていなかったこの感じな。今回ついに脳裏に刻まれました。不朽の名作ですもんね。これで最後になるのかならないのか。
舞台は、大統領選挙を間近に控えたニューヨーク。あちこちに候補者のポスターが貼られ、明るい未来を約束する演説が響き渡る。街を行き交う人々は希望に溢れ、あくせくと働いている。
一方、タクシードライバーのトラヴィス(ロバート・デ・ニーロ)は仕事も恋愛もうまくいかず、鬱屈した日々を送っていた。想いを寄せた女性をポルノ映画に連れて行った挙句にこっぴどくフラれ、行き場のない心境を仕事仲間に吐露しても、人生に希望なんか持つな、とにべもない。この日々をどうにかしたい、でもどうにもならない。行動を起こしたい、でも全てが空回る。さらに、まだ12歳だという幼い娼婦アイリス(ジョディ・フォスター)との出会いによって、その思いは加速していく。
容赦なく蓄積するストレスと自己嫌悪がトラヴィスの視野を狭め、徐々に狂気を帯びていく。いつしか、誰とも会わず、一人でテレビ画面を漫然と眺め、手を挙げた客も無視するようになった。そしてある日、彼はついに行動を起こす。
最後まで観て「やっぱ全然覚えてなかったわー」ってなったんだけど、意外と救いのあるエンディングだった。世界は救えなかったけど、救えた人もいたし、何よりトラヴィス自身に起こった変化が画期的。何に対しても自信が持てずに自堕落だった彼が、つまらない日常を生き続けていく心の拠り所みたいな経験をして自信をつけた。っていうか、自信ってなんだろうね? 自信を持って生きている人の方が世の中少ないんじゃない? 根拠のない自信を堂々と持てる人もいれば、根拠があってもなお疑心暗鬼になる人もいる。私はたぶんずっと前者だったけど、最近自分を構成するいろんな基盤からボロが出てきた気がして足が竦んでる。そういう時期だからこそ今回初めてトラヴィスに共感できたのかもしれない。なんて。
でもトラヴィスみたいな人はさ、栄光が徐々に過去のものになっていくことに耐えられずにいつかまた自暴自棄な行動に出そう。アベンジャーズとか観ても思うけど、ヒーロー役って中毒性あると思うんだよね。一度ヒーローになったら常にそうありたいと願う。「元ヒーロー」は最大の禁句、的な? いや、私は昔からヒーローになりたかったからそういうことをよく考えていたんだよね。笑
さて。ヒーロー談義はこの辺にして。
今回は「ディパーテッド」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」に続いてのスコセッシ監督。さすが代表作。上手。40年も前の映画なのにとても洗練されている。募っていくトラヴィスの狂気とは相容れない気だるげなジャズや、スローモーションの演出など、ジメッとしたノスタルジー感が好き♡
ディカプリオがついにアカデミー賞獲ったことだし、次は「アビエイター」かなぁ〜♪
狂気から生まれる正義
主人公のトラビスは孤独で街を徘徊するヤクの売人や売春婦を汚水物ように考えている男だ。
トラビスはある日このままではいけないと思い一念発起して美女を口説き落としてデートに誘う事に成功する。しかしデートに連れて行った場所がポルノ映画館、女は怒りだしトラビスはフラれてしまう。女の冷たい態度を受けて怒りを感じ益々、孤独感を深めトラビスは次第に妄想を抱き狂気に駈られた行動を起こす。
この映画の怖い所は狂気に囚われた人間は自分の事を狂人とは思っていない、そして人の持っている狂気性からも正義が生まれてくるかも知れないという事だ。
殺戮に走るトラビスを見ていると人を殺すことへのやるせなさや戸惑いはおろか人を殺すことへの罪悪感を全く見せない。有るのは少女を食い物にする極悪人どもは皆殺しにするという狂気に駈られた正義感だのみだ。
トラビスはメディアに少女を悪の巣窟から救い出したヒーローとして祭り挙げられる。
この映画は人の狂気性からも正義が生まれてくるかもしれない事を教えてくれる。
本当に怖い映画だと思う。
全体に漂うけだるさは好きだが
こんな街、住みたくない!と思わせる描写、孤高なトラビスの表情には惹かれた。でもトラビスの行動には共感できず。思い込みが激しすぎるし、実際に行動にうつしちゃうし。え??と思っているうち、ラストはヒーローなの??これにも、え???
荒んだ都会の雰囲気がたまらなくかっこいい
ベトナム帰還兵の主人公は自分の境遇や犯罪だらけの町に苛立ちを覚え、
眠れない日々を夜な夜なタクシーで流して紛らわせる。
社会に対する漠然とした不満はあるが、無知な彼に政治はわからない。
彼の世界観は狭く、スラム街の住人がそうするようにベッツィをポルノ映画に誘い、
偶然客が口走っただけの44マグナムにこだわり、聞きかじった知識だけで銃談義をしてご満悦。
愛銃を手に鏡の前でポーズを決めるそぶりは、TVヒーローの真似をする子どもと変わらない。
漠然とした苛立ちは、彼が感じるところの腐った社会に向けられ、
ついには、家出少女を売春婦としてこき使う悪党一味を皆殺しにする。
彼の行為は犯罪で、しかも浅はかであり、決して褒められない。
しかし結果的に彼の行動は悪人を消滅させ、少女を救い、彼自身も苛立ちから解き放たれる。
…つまり狂った人間の許しがたい行動が、ベストな結末を導いた?
犯罪も場合によっては許されるとかそういうことではなく、
もっと大きな意味で既存の価値観の再考を迫り、行為の意味を探求する作風が衝撃的。
雰囲気、音楽、ストーリー、演技、ラストシーンまで、稀にみる傑作。
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