タクシードライバーのレビュー・感想・評価
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「病めるアメリカ」を描いた佳作
戦役を終えて(名誉除隊)母国に帰国したものの、戦争後遺症のため不眠に悩むトラヴイス。
何年ほど戦役に就いていたのかは本作では描かれていなかったと思いますが、除隊してもなおその若さなら、退役しても生活できるほどの恩給がついていたとも思えない。
結局、食べるためには戦争後遺症(不眠症)をおしてタクシードライバーとして働かざるを得なかったのでしょう。
その現実。
そして、タクシーの運転席から彼の目に映るアメリカは、街頭にあふれる売春婦、麻薬の売人、そして「お定まり?」のコンビニ強盗(同じ店で今年5回目とか)など、堕落しきったアメリカ社会で、そんな社会のクズを一挙に洗い流してくれる雨も、一向に降りそうにない。
「俺は、こんな国のために、命を危険に曝して、ベトナムで戦役に従事してきたのか」という無念も、トラヴィスの胸中には去来したのではないかとも思います。
評論子は。
加えて、選挙で選ぶべき政治家は、「ベトナム戦争の悲劇」や「社会の腐敗、失業、インフレ」は口にするだけで頼りにならず、おまけに、せっかく良い関係になれそうだったベツイとの関係も、ふだん行きつけのポルノ映画館に誘ってしまうという大失態から、簡単に破局ー。
(たぶん、戦争に行っていて、二十代の若者らしい遊びには疎く、そういうことの発想が乏しかった彼には、「娯楽」といえば、ポルノ映画館ぐらいしか思いつかなかったのだろうとも思います)。
そんな境遇のトラヴイスが自分にもできること、否、自分にはできることとして、銃を買い、筋トレを始めて自分の衰えた肉体を(ベトナム戦争の海兵隊時代並みに)鍛え直して、自ら現代のアメリカ社会の「掃除」に乗り出そうとする姿が、なんとも痛々しい限りです。
彼が当初の目的としていたであろうことには間一髪で失敗はしてしまったものの、娼館での派手な銃撃戦の末に、唯一、まだ13歳にもならない「ひょっ子の売春婦」のアイリスを両親の元に帰すことのできたことが、唯一のトラヴイスの成功(功績)だったのでしょうか。
作中の彼のそういう姿が、何とも胸に痛々しい一本でもありました。評論子には。
(マシューが知らなかったということは、アイリスは、おそらくは彼女の本名。そして身近だったマシューにすら教えていなかった本名を、アイリスはトラヴイスには教えたのだと思いました。)
「病めるアメリカ」を描いた、いわゆるアメリカン・ニューシネマの一本として、佳作であったと思います。
評論子は。
男なら一度は通りそうな恥がリアルに描かれる
孤独がひとを壊す
忘れない為にレビュー
結局彼は何か自分の人生に対し目的を探していたのかな?🤔
彼女は出来ない、毎日機械的で退屈な仕事の繰り返し、そんな生活を送っていたら孤独や虚無感、人生の意義みたいな事も考えたくなる。そして毎晩彼の目に映るのは腐った街。
ここで彼は「やる」人間だと思いましたね。普通の人は目の前で間違った事が行われていても見て見ぬふりをする。何故なら自分に被害が被るから面倒は避ける。
だか今作の主人公はどんな方法を使ってでも間違いを正そうとする姿勢が見られた。
政治が変えれないなら俺がする、周りがしないなら俺がするみたいな極端で悪いですが😅
そして彼の悶々とした日々が晴れる出来事、確定ではないが人生の目的や意義を見つけ、見出した。ある意味恣意的な模索。
長くなりましたが最後に、結局の所殺人は殺人であるしダークヒーローみたいな綺麗な言い方はしたくない。これを肯定してしまうと世も末。認めたくはない。
ジョディ・フォスターこんな役やってたんだ。
終始、気持ち悪いし怖い男役を見事に演じ切ってるロバート・デ・ニーロさすが。独りよがり感が半端無い。
最後の銃撃シーンにはビビった。
相手が犯罪者で正当防衛が成り立てば、3人も殺しても英雄になるアメリカの銃社会こわっ。
正義の味方⁉️
若きロバート・デニーロ、超イケメン‼️
を観れるだけでも必見の価値あり。
タクシードライバー、トラビス。
黄色のタクシー。NY名物。
いろんな人が乗って来る。
大統領候補を乗せた。口ばかり上手い。
あの映画気持ち悪い。
ベッツイーに振られるの当たり前。
妻を殺すと言う変わった客も。
銃を4丁買う。
鍛錬して練習。胸毛気持ち悪い。
コンビニ?NY怖いなぁ。
強盗を撃ってしまった。
感謝の店主味方してくれた。
女の子を買う?
以前タクシーに乗って逃げようとした
アイリスを探してやっと会えた。
こんな仕事していちゃいけない、
逃がしてあげる、と声をかけるトラビス。
アイリス、逃げても‥と。
モヒカン頭で候補を狙うがバレて逃げる。
モヒカン頭だよ❗️
トラビスがわからなくなった。
アイリスを食い潰すギャング共を撃ち殺す。
殺人犯、と思っていたら新聞で英雄❣️になった。🇺🇸の法律わからないけれど💦
ベッツィーが乗って来て、新聞見たわ、と。
だから現実。
今日もおれが助けないといけないのは
いないかと物色するのだった。
良い人を殺してはいない。
悪い人を殺している。アイリスを助けている。日本の法律なら殺人犯。
アメリカの法律なら免れられるのか⁉️
違うだろう。じゃなぜ?
自分の中で解消できない人生の不満が、社会に対する攻撃として表れている
トラビスはベトナム戦争の帰還兵で、心を許せる家族も友人も誰一人いない孤独な男。学歴や知識、技術も無いので良い仕事には就けず、生きるために仕方なく働く毎日。さらに仕事柄、ニューヨークの人々の堕落ぶりが目につきやすいので、余計に負の感情が溜まる。性格も独り善がりなので、女性に対して相手を考えないアプローチをして嫌われる。そのような自分の中で解消できない人生の不満が、社会に対する攻撃として表れている。孤独で闇を抱えた男の描写が面白い映画。
アイリスを助けようと殺人にまで手を染めるところも、独り善がりの極みだと思う。ただ、ラストシーンで通常通り働いている姿を見ると、映画後半からの彼女を助けようとする行動は全て妄想なのかと思った。それでは最後のタクシーでのベッツィーの「新聞を見た」という発言は何だったのか。この辺の解釈は観客の判断に委ねられているのかもしれない。『キング・オブ・コメディ』のマーティン・スコセッシ監督の作品なので、それも有り得ると思った。
格差社会の現在、この映画にはまだまだ商品価値が…
もう何度目の鑑賞が分からない位だが、
けだるい街の雰囲気とそれを浄化したい
主人公の想いを映像と音楽で描いた
見事なタイトルバックが懐かしい
キネマ旬報ベストテン第1位選出
(但し、アカデミー賞は「ロッキー」
「大統領の陰謀」「ネットワーク」「オーメン」に
さらわれ、
作品賞・主演男優賞・助演女優賞・作曲賞の
ノミネートのみで無冠)
の、マーティン・スコセッシ監督作品を
TV放映を機に再鑑賞。
今回の鑑賞で印象的だったのは、
そもそもがこの物語の登場人物については
全員がその不器用性が強調されており、
その結果、それぞれ正義と不義の
境目ギリギリの生き様を
見せていたことだった。
主人公は勿論、
売春少女や彼女のヒモの男性も、
少し社会状況が変わっていたら
別の生き様があったのではと
思わせるような人物描写に感じた。
日本でも同じような状況の人物による
同じような事件を多く目にする。
彼らが
もう少し優しい社会に触れていたなら、
売春少女が再生したように、
この作品の登場人物にも別の人生が
あったのではとの想像も。
中でも、この作品の主人公は
現状社会への苛立ちを
暴力で解消しようとした。
しかし、
少し前に観た、同じスコセッシ監督の
「エイジ・オブ・イノセンス」の主人公は、
愛する人への想いを阻害する
現状社会への苛立ちを
解消しないままにその人生を送った。
どちらがより良い選択だったか。
マーティン・スコセッシ監督は、
その両極端の事例を
我々に示したのだろうか。
また、監督は男女二人のこの先の関係を
どう想像させようとしているのだろうかと
改めてラストシーンを注目もしてみた。
しかし、彼女は立ち去る主人公のタクシーに
再度視線を送ることもなく、
さっさと自宅の階段を上がっていった。
事件を切っ掛けにお互いの理解が進んだかに
見えた二人ではあったが、
それを阻害する格差社会が眼前とあることを
監督は示したのだろうか。
そうだとしたら、
格差社会が何かと問題になる現在、
この映画にはまだまだ商品価値が
あるような気もした。
否定と肯定の手のひら返し
久しぶりに鑑賞。
初見当時は内容がよく分からず、モヒカン頭で演説会場を襲おうとする危ない奴の映画ということしか覚えてなかった。だが、歳を重ねたせいか、感想も変わってきた。
この映画は、ある意味「戦争」を描いたものとも言える。
行為を起こす者にとっては、相手の不義を正すという大義のもとに行われる「正義」だが、別の立場から見ると、圧倒的に認められない。しかも、その評価は、ちょっと見方が変わるだけで、肯定にも否定にも手のひら返しのように変わる。
主人公の「少女を救う」という大義は、世界の至る所で代理戦争を戦うアメリカそのものの大義のメタファーであり、戦争によって精神的に傷つき、自分の考える正義を歪に肥大化させた主人公そのものもまた、アメリカ自身のメタファーなのだろう。
主人公に「政治には詳しくない」と語らせつつ、大統領選挙をストーリーに絡ませるあたりも、挑発的だと思った。
銃の持つ重み、弾き飛ばされる指、描かれる血の生臭さがリアル。
繰り返されるテーマ曲のメロディは美しくセンチメンタルで、古臭さを感じないのに、後半につけられている効果音には、50年という時を感じてしまうのはなぜなのかが、自分としてはおもしろかった。
訳わからん・・・
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タクシードライバーになったデニーロ。
別にどん底ってわけじゃないけど、人生が楽しくないようで、
常に孤独を感じ世の中に不満を持って生きてた。
ある日見かけた品のある女性を口説き、仲が良くなるが、
ふとしたことで怒らせてしまい音信不通になる。
次は悪い男に売春させられてる12歳の少女を救おうとする。
でも少女は決してその男を嫌ってはなく、失敗。
そしてついにデニーロは銃を購入し男を殺す。
隠れてた元締めみたいなヤツに撃たれるが、これも殺す。
で意識不明になり、突入して来た警察に捕まった。
2人も殺したら簡単に刑務所から出られないと思うが、
何故かラストシーンはまた運転手に戻ってた。
そして過去にフラれた女性を乗せる。
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うーん・・・よう分からんかったなあ。
人生に満足してへんから、何かを為したかったのだろう。
できれば他人を救って自己満足したかったんやと思う。
他人の役に立つことでしか自分に価値を感じない人はいる。
デニーロはそれだろう。とにかく自己肯定感が低い。
おれも基本的にはそのタイプの人間ではあるが、
だからこそ自分を満たすことに時間と労力を割いてる。
デニーロの自分を満たす行動は、方向性が誤ってると思う。
なーんて生真面目に善悪を語ってもしゃーないけどな。
映画にして面白いのは、いうまでもなくデニーロ型やから。
品のある女性や、その人が支持する政治家が頻繁に出るが、
一体何の意味があったんかよう分からんかったわ。
てか何で釈放されてんの?
これ以上のニューヨークはない
2012年11月第三回午前十時の映画祭にて
中々まとまらない。
皮肉なエンディングやジョディ・フォスターの妖しさはわかるけど、デニーロをただのおかしな人と言ってしまうのも違うし、かといって彼に肩入れする気にもなれないし、うまく咀嚼できないけどうま味はする。
さて、どうしたものかわからない。
約50年前の作品
1976年。若き日のロバートデニーロ主演
不眠症のトラビスはなんとか眠る方法を試す
色々試すが、常軌を逸してる。
13歳の売春婦役はジョディフォスター。
大物俳優も最初は新人で苦労があったのだろう
物語のラストはめちゃくちゃで、死んだと思ったら生きててしかも英雄になっていた。果たしてこんな奴を英雄にしてもよかったのか?
オールタイムベスト10で絶対的に今だに上位の作品
街の裏も知り尽くす、タクシードライバーという職業
はじめての鑑賞
映画ファンから高く評価されてる作品と言うことは知っていた
ロバート・デ・ニーロ演じる主人公はベトナム帰還兵
職業はタクシードライバー
片思いの女性とデートにこぎつけるが
安易な行動で嫌われてしまう
満たされない毎日を過ごす主人公
ある日、売種を強要されている家出少女と出会う
かねてから街の汚い部分の一掃を願う主人公は
行動に移す
(この解釈で会ってるのか?自信がない)
拳銃を手に入れ、体を鍛えた主人公は売春宿を襲撃し
少女を救い出す
その後、少女は親せきに引き取られ
主人公はヒーローとなる
いい映画を見たと思うが、ちゃんと理解できたかは自身が無い
カンヌ受賞作は難しい
BS-TBSを録画して鑑賞
タクシードライバー
【ピロシの映画レビュー①④】
邦題 タクシードライバー
原題 Taxi Driver
⚫︎監督
マーティン・スコセッシ
⚫︎脚本
ポール・シュレイダー
⚫︎出演者
ロバート・デ・ニーロ
シビル・シェパード
ハーヴェイ・カイテル
ジョディ・フォスター
ピーター・ボイル
⚫︎公開
1976年
⚫︎上映時間
114分
⚫︎製作国
アメリカ合衆国
⚫︎ジャンル
ヒューマンドラマ
サスペンス
こんばんは、水野晴郎です。
今週の金曜ロードショーは
こちら
『タクシードライバー』
⚠️⚠️⚠️ネタバレ注意⚠️⚠️⚠️
時は1970年代。
ベトナム戦争の帰還兵であるタクシー運転手が主人公。
あまりにも有名な映画ですね。
終始陰鬱としたタッチで描かれる本作です。
人生っていうのは谷あり山ありですよね。楽しいこともツラいこともあり。
本作の主人公も良かれと思ってやったことが一本調子かつ対女性に不慣れなこともあり?空振り三振(⇦そんなことは往々にしてある!)。
そして自暴自棄になり、殻に閉じこもり、自我を爆発させる• • •。
一貫して鬱屈としたストーリー展開。
しかしながら『天使』もいるのでありました。捨てる神あれば拾う神あり。
これもまた本作のキモなのでしょう。
特にエンディングまでの30分が見どころですねー。
ハッピーエンドなのか、バットエンドなのか、そんな陳腐な表現は必要のないくらいの演技、プロット、そして映像美。
劇中相棒のタクシーがまたカックイーーィ。少し燻んだイエローカラーの車体、今ではもう見られないメーターのアナログさなど令和の時代になおさら郷愁を誘いますね〜。
是非、ご覧下さい💁🏻♀️
映画って本当に素晴らしいものですね!
水野晴郎でした❤️
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#オシャレ王決定戦
善良な一般市民と(善良であるべき)政治家。悪を退治するのはどちらか。
主人公トラヴィスは、夜の生活を営み、危険な場所でもどこでも行く深夜営業のタクシードライバー。そうした底辺の生活を送る人間がもつ、世の中を綺麗にして欲しいという要望に対して、政治家は首をかしげ、難しいとだけ言う。政治家は演説ではきれいごとを言い、その支持母体の人間であるべツィの方も底辺の人間である主人公のことを理解してはくれない。トラヴィスは反感を覚え、この腐敗に満ちた世界をべツィもろとも破壊したい欲求に駆られ、銃をも手にするようになる。しかし、べツィへの暴力も、政治家の暗殺も失敗に終わる。
他方で、トラヴィスは自らの手で、本当の悪、世界を汚す存在へと立ち向かい、「浄化」を実践するのである。(そのきっかけとなったのは、たまたま夜のコンビニで「黒い」人間を撃ち殺したシーンにある。コンビニの店長はトラヴィスに礼を言い、市民は暴力を望んでいることが明らかとなる。)トラヴィスは売春宿の男たちを撃ち殺し、英雄になる。暴力は、正義を行使する手段でもあったのだ。アイリスの両親も、英雄トラヴィスへ感謝の言葉を寄せる。
ところどころ色んなものへ陶酔する危うさを持ち、女性であれ何であれ美しいものを付け回すオタク気質の主人公ではあったが、彼を英雄的行為へと駆り立てたものは何だったのか。最後のシーンでは、生活は以前と変わり無いものの、主人公の眼には充実感と自信とが溢れている。べツィも、現実社会の負の側面に夢砕かれたのだろうか、序盤と終盤とでは表情ががらりと変わり、終盤では哀愁漂わせる非力な女性へと変化している。
トラヴィスの二度目の恋のチャンスはうまく行くのだろうか。
閉塞感の漂う世界観に息が詰まる部分が多いけれども、一般的なアメリカン・ニューシネマや戦後フランス(というか、ニューシネマのモチーフはほとんど戦後フランスにある!)の作品とは少し趣向を変えており、おぼろげながらも未来へと前進しようとしている。人々はどこへ向かおうとしているのか、「ゆくへもしらぬ」(『新古今集』)未来だが、梶はしっかりと握っているようだ。
(2019/11/03)
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