ダイヤルMを廻せ!のレビュー・感想・評価
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美しさが際立つグレースケリー
レイミランド扮する元テニスプレーヤートニーは、グレースケリー扮するマーゴが浮気したとして別れずに殺害する事を考えた。色々と策を弄するとろくな事はないね。ヒッチコック監督作品は、よく見ていないとわからなくなるな。シックな服を着ていてもブロンド美人グレースケリーは美しさが際立つね。
ハラハラとビューティ♫
グレースケリーの美しさは言わずもがな◎
衣装は白、赤、グレー、どれも素敵、赤い小さなbagも可愛くて◎
鍵がポイントなんですね。隠し場所よりも、、、
ラストで見事に犯人を追い詰めた警部が「へへん」って感じで、ヒゲを胸から出した櫛で研ぐ。いや、髪の毛の櫛でもいいんですね、ご自慢のヒゲ!!
クスッと笑えるハッピーエンドでした。
NHK BS録画
複雑な本格倒叙ミステリー
元テニス選手のトニーウェンディスは妻マーゴと友人で推理小説家のマークハリデイが浮気関係にあると勘付いていた。
トニーはマーゴと別れることよりもマーゴを殺害し彼女の資産を得る計画を考えつき、大学の同窓生スワンを脅し、彼にマーゴの殺害を依頼した。
完璧な殺害計画に生じた綻びと予想だにしない方向に展開していく不可解な殺害事件を理論的に読み明かしていくヒッチコックが贈る本格的な倒叙ミステリー作品。
サイコパスや謎の組織など怪しいおかしい人物が出てくることが多いヒッチコック作品の中でも王道的な論述的ミステリーであり、ある意味異色の作品となっている。
些細な矛盾から発覚した、事件発生時に起きていた誰も知らなかった小さな事実が明かされ、決定的な証拠になってしまうという展開が非常に面白く、さすがサスペンス映画の神様と称されるヒッチコックと深くうなづいてしまう内容であった。
それを読み解いていくのが切れ者のハバード警部だが、その手際が実にいやらしく用意周到なもので当初のマーゴ犯人説を全否定することなく、しっかりと可能性に入れた上での捜査方法であり、非常に敵に回したくない人物として描かれている。
全ての可能性を考慮して、いよいよ真犯人と睨んだトニーをハメる当日の作戦でハバード警部の思うようにトニーが動き、ラストの帰宅シーンに繋がるツボに入ったように気持ちいいラストとなった反面、ハバード警部の鋭さが怖すぎることを表していた笑。
シンプルだが複雑な展開で頭痛くなるかもしれないが、現代でも通用する素晴らしいミステリー作品。
やはりヒッチコックは偉大だな。。
美しいグレース・ケリーが演じる不貞の妻は憎めない
DVDを棚の奥からから引っ張り出して、久しぶりに観賞。
前半は会話劇。
ほぼアパートの室内だけで物語が進む。
原作が舞台劇だからだ。
ヒッチコックは、妻殺しの計画を遂行しようとした夫がパーティー会場であう想定外の障害を描くことで捻りを効かせている。
しかし、グレース・ケリーの美しさときたら、もうどうしようもない❗
一見貞淑そうで清楚な美女が、不貞の妻なのだから困ったものだ💦
夫と朝食前の挨拶にしては深いキスを交わすシーンで幕を開け、次のシーンでは愛人とも熱い口づけ。
夫といるときは白いドレスだったが、相手が変わると真っ赤なドレスに衣装替え。
愛人との一時の方が情熱の赤なのだ。
衣装替えではもうひとつ、事件の夜のネグリジェ姿。
なんと艶(あで)やかなことか。
原作が舞台劇なのでトリックにリアリティを欠くが、良くできたストーリーだ。
愛人の推理作家が完全犯罪など成立しないと言い、実際夫の計画は想定通りには進まない。が、予想外の結果を有利な方に利用する対応力が夫にはあった。
愛人が女を救うために夫に提案する偽装が、夫の未遂に終わった計画そのものという面白さ。
疑念を抱いた刑事の真相究明は、『刑事コロンボ』か『古畑任三郎』だ。
この映画は3Dで撮られている。
といっても、赤と青のセロファンレンズのメガネをかけて見る、あれだ。
グレース・ケリーが襲われるシーンがいかにも「飛び出す」絵の構図だ。
他にも人物の手前に調度品があったり、鍵をカメラに向かって差し出したりと、立体を意識した絵作りが見られる。
35年くらい前だろうか、劇場で3D版を観た記憶がある。
『アバター』以降に旧作の3D化が流行った時期があったが、本作は3Dリニューアルされなかったと思う。
刺激的なアクションがあるわけではないから、今さら3Dで観たいという需要はないのだろう。
最新の技術で3D復元されたグレース・ケリーを観たいと思うのは私だけか。
絶品、グレース・ケリーの美しさ
フレデリック・ノットが自作戯曲を脚本にした、ヒッチコックの傑作。不倫妻殺害の完全犯罪未遂を克明に描いた推理映画の本流。レイ・ミランド演じる夫の用意周到な計画と事件後の作戦変更の狡猾さを楽しむ。ミランドは適役の演技を見せる。グレース・ケリーは美しく、特に赤いドレス姿と事件時の白のナイトウェア姿は、絶品。ヒッチコック演出の妙を感じないではいられない。清楚なグレース・ケリーを不倫妻の被害者役で使うヒッチコック流皮肉が、この映画最大の狙いであろう。緻密な犯行解明をクライマックスにしたエンディングも面白く、ヒッチコック映画の特長を備えた作品。
グレイス・ケリーのお試し映画?
ハッキリ言って最盛期のヒッチコックにとってはこのレベルの映画は出来て当たり前なのである。問題は全ての作品を彼女主演で取りたいと言うほど惚れ込んだグレース・ケリーとの初タッグ。お試し感があります。そして「裏窓」での魅力全開となります。しかし不倫する人妻役を振るとは流石ヒッチコック!
素晴らしい!流石としか言いようが無い傑作
観終わった後、思わず拍手したくなるような映画です
完全犯罪が思わぬことで崩れていく
しかしヒッチコックがそれだけのそんな底の浅いサスペンスは撮るわけがない
二転三転して最後の最後までサスペンスを維持して伏線をすべて回収して見事に完璧終わらせて見せる
コート、鍵、電話ちょっとした何気ないシーンを挟んできちんとあれはそのためのカットだったのかと
観終わったあとの快感は名人芸を堪能した喜びそのものです
ヒッチコックのカメオ出演は同窓会の写真の中でした
斬新で最後まで見るとさらに気持ちいい
「現実は推理小説のようにいかない」
ってことだろう。
でもそれ言いたいだけで映画全体を見てハラハラしたり推理映画を見たような感覚になるのはもまた奇妙。最後まで見れば色々味わえる作品にはなっているんだなと思う。
ポイント1:殺人計画はとにかく複雑。そうするとトニーが使用したトリックとか、うまくいかない時の対策とかに自然と注意を払う。それは推理好きな人にとってもたまらない。それに何の不自然のところもない、一見すると完璧な犯罪であるのもすごかった。文句言うなし。
ポイント2: 最初からの設定は面白い。マークはちょうど推理小説家であるのはちょっと好都合主義だけど、途中で彼はトニーに自首で女主人公を救うあの件は見事で、見る側としてももう見通したかとドキドキする。トニーの有名大学の出身も見所を増やしただろう。
ポイント3: サスペンスが満載!特にヒッチコックは視点の転換がうまい。最初から私たちはトニーの計画全般を知っている。それでうまくいかないところも緊張して見ている。
常に彼と同一化してきたが、後半ハバード警部が訪ねて、気をつけば彼を疑ってることもわかるだろう。見ればみるほど観客としてはもはや彼が暴露ることを予想しているからだろう。 特に鍵のところ警部の真意がわかるようになる。彼が鍵を間違えたことにも見当つける。
そして警部はコートを密かに交換したことが見れる時点で私たちは確信するようになる、彼はまだ事件に関わってトニーを調査していることを。そして次にトニーが家から出て警部は階段から回って降って彼の家に入るシーンで、私たちの視点は無意識的に警部と同じようになる。
特に最後証拠になるかどうかはトニーが家に入るかどうか次第っていうところが非常に見事だった。警部は窓で部屋の外の彼を眺めて彼の動きを呟いているところがすごく好き!サスペンス性もより一層出される。
最後はやはりグレースケリーが良かった。彼女喋った英語の響きはサスペンスに似合っているw
ヒッチコックとか
ヒッチコックの作品とか、古典的な名作を今でも見ることができるからといって、それだけで良作と決めつけてしまう傾向があるけれど、でも、やっぱりこれはおもしろい。
ちなみに「北北西に進路を取れ」はつまらない。
小説でもそうだけれど、まだ駆け出しのほうが勢いがあっておもしろい作品が多い。
その典型ということで。
コミカルだし、単純だし、現実性があるとかないとかどうでもいい。
現実性がなかったとしても、それを魅せることができるかどうかが監督、役者の腕前なので。
演出と映像に時代も感じるものの、良作
総合75点 ( ストーリー:80点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:65点|音楽:65点 )
物語の最初から最後までが殆どが一つの部屋の中だけで完結してしまうという犯罪作品。グレース・ケリーの美しさが華を添えるという点でも、同じヒッチコック作品の『裏窓』と共通点がある。
犯罪計画を考え実行する夫が狡賢くて身勝手で、だからこそ憎らしくて良い。完全と本人が思い込んでいる机上の計画と、現実に起こることの乖離を次々に現していく展開も良い。
だけど、か弱い女が鋏で背中を刺したぐらいで大の男が即死なんてあっさりしすぎていて現実的ではない。ヒッチコック作品の殺人場面の演出は、この作品に限らず迫力が中途半端で時代を感じてしまう。それに死刑が決まった死刑囚を外に連れ出すなんてことが出来るのかな。それに犯罪計画と謎解きに重点をおいた本作はもちろん良い作品ではあるが、人物像の掘り下げや感情の表し方は再映画化版の『ダイヤルM』のほうが現代的で上手い。
悪役が魅力的
有名な殺害シーンは見応えがあり、ヒッチコックの得意技である表現技法をフルに使っていました。
登場人物も魅力の一つです。悪役は雰囲気が出ていて素晴らしかったです。衣装やセットも細部まで気にしていて関心しました。
完璧
ブルーレイで再見。
練りに練られた脚本、
俳優達の素晴らしい演技、
テンポ、音楽、衣装、そしてテーマ、
何度観ても面白い。
二転三転するストーリー、
犯人、被害者の愛人、刑事の知恵比べ、
全ての伏線が回収されるカタルシス、
ミステリーのお手本だ。
完全な犯罪は存在しないが、
完全な映画はここに存在する。
1954年の公開から既に60年以上、
しかしあと60年後も見続けられるだろう。
完全犯罪を崩せ!
アルフレッド・ヒッチコックの1954年の作品。ヒッチコック絶頂期の一本。
若く美しい妻マーゴの不倫を知ったトニーは妻の殺害を計画。古い知人に依頼するが、妻は正当防衛で実行犯を殺害。トニーは妻の意図的な殺人にしようと策を巡らすが…。
妻の殺害動機も自分勝手。
実行犯を言葉巧みに丸め込み、狡猾。
警察が妻に疑いの目を向けた時は、自分がそう仕向けたくせに、必死に妻を庇おうとする善良な夫を演じる。
弁護のしようが無いほどゲス野郎だが、その紳士的な佇まいのせいなのか、何故かこの男と一緒になってハラハラドキドキしてしまうのだから不思議。映画のマジック?
しかし最後、悪事がバレた時は、倍返しドラマのようにスカッとさせる。
どんなに周到に計画しようと必ず綻びが生じる。罪人は罰され、完全犯罪など起こり得ない。
(ちなみにこれと真逆で皮肉たっぷりなのがウディ・アレンの「マッチポイント」である)
物語のキーとなる小物を印象付けるカメラワークや画面設計、決定的な証拠の鍵など、唸らずにはいられない。
舞台の映画化なのでほとんどが密室会話劇だが、スリルは盛り上がり、二転三転するストーリーは飽きさせない。
加えて、華を添える反則的なまでに美しいグレース・ケリー。
恒例の“ヒッチコックを探せ”は今回はユニーク。
ヒッチコック・サスペンスの王道とも言うべき極上作!
これを駄作リメイクしようなんて考える輩は居やしないだろう。
…あ、居たか(笑)
よかった
ヒッチコック監督の映画はそれほど熱心に見てなかったのだが、面白かった。『鳥』より断然面白かった。
特に女がひどいんだけど、「今まで誰も愛したことがない。私は腐っている」と告白するところが胸にしみてよかった。全体的にロクな人間が出てこないところもよかった。監督は人間があまり好きではなかったのかもしれないか、そういう時期だったのかもしれない。
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