劇場公開日 1954年10月5日

「絶品、グレース・ケリーの美しさ」ダイヤルMを廻せ! Gustav (グスタフ)さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0絶品、グレース・ケリーの美しさ

2020年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、TV地上波

フレデリック・ノットが自作戯曲を脚本にした、ヒッチコックの傑作。不倫妻殺害の完全犯罪未遂を克明に描いた推理映画の本流。レイ・ミランド演じる夫の用意周到な計画と事件後の作戦変更の狡猾さを楽しむ。ミランドは適役の演技を見せる。グレース・ケリーは美しく、特に赤いドレス姿と事件時の白のナイトウェア姿は、絶品。ヒッチコック演出の妙を感じないではいられない。清楚なグレース・ケリーを不倫妻の被害者役で使うヒッチコック流皮肉が、この映画最大の狙いであろう。緻密な犯行解明をクライマックスにしたエンディングも面白く、ヒッチコック映画の特長を備えた作品。

Gustav