タイタニック(1997)

劇場公開日:1997年12月20日

解説

北大西洋上で氷山に衝突し、20世紀最大の海難事故となった豪華客船タイタニック号の悲劇を、ラヴ・ストーリーの要素を交じえて描いたスペクタクル超大作。ほぼ原寸大に再現されたタイタニック号をはじめ、総製作費2億ドルという巨費を投じたゴージャスな雰囲気が見どころ。監督・脚本は「ターミネーター2」「トゥルーライズ」のジェームズ・キャメロン。SFXはキャメロン自身が設立した特撮工房のデジタル・ドメインがあたった。製作はキャメロンと「トゥルーライズ」のジョン・ランドー。製作総指揮のレイ・サンチーニ、撮影のラッセル・カーペンター、美術のピーター・ラモント、編集(キャメロンも参加)のコンラッド・バフ(「ダンテズ・ピーク」)とリチャード・A・ハリス、特殊効果コーディネーターのトーマス・L・フィッシャーは「トゥルーライズ」に続いての参加。共同製作はアル・ギディングス、グラント・ヒル、シャロン・マン。音楽は「身代金」「デビル」のジェームズ・ホーナー。衣裳は「レジェンド・オブ・フォール 果てしなき想い」のデボラ・L・スコット。スタント・コーディネーターは「ゴールデンアイ」のサイモン・クレーン。海洋部門コーディネーターは「ウォーターワールド」のランス・ジュリアン。主演は「ロミオ&ジュリエット」のレオナルド・ディカプリオと「日蔭のふたり」のケイト・ウィンスレット。共演は「トゥルーライズ」のビル・パクストン、「真夏の出来事」のビリー・ゼーン、「悪魔のような女」のキャシー・ベイツ、「許されざる者」のフランシス・フィッシャー、「ユージュアル・サスペクツ」のスージー・エイミス、「ファースト・ワイフ・クラブ」のヴィクター・ガーバー、「ゴースト&ダークネス」のバーナード・ヒル、「アナコンダ」のジョナサン・ハイド、「マウス・オブ・マッドネス」のデイヴィッド・ワーナー、「透明人間」(33)の老女優グロリア・スチュワートほか。

1997年製作/189分/アメリカ
原題または英題:Titanic
配給:20世紀フォックス映画
劇場公開日:1997年12月20日

あらすじ

現代。1500人の乗客とともに北大西洋3773メートルの深海に眠るタイタニック号の引き上げ作業が行われていた。作業を指揮しているのは行方不明となった宝石「碧洋のハート」を発見し、一攫千金を狙うラベット(ビル・パクストン)。船内の金庫から見つかったのは、若い女性を描いた一枚の絵だけだった。その女性の裸の胸に身につけていたのが「碧洋のハート」。この模様をテレビで見た100歳の女性ローズ・カルバート(グロリア・スチュアート)が孫娘のリジー(スージー・エイミス)とともにラベットに会いに来る。彼女はタイタニック号事故の生存者で、問題の絵のモデルだという。悲劇の航海の模様が、ローズの口から語られていく。1912年。イギリスのサウサンプトン港から処女航海に出ようとするタイタニック号に、賭けで勝ってチケットを手に入れて三等に乗り込んだ画家志望の青年ジャック(レオナルド・ディカプリオ)がいた。17歳のローズ(ケイト・ウィンスレット)は上流階級のアメリカ人で、大資産家で婚約者のキャル(ビリー・ゼーン)、ローズの結婚を強引に決めた母親ルース(フランシス・フィッシャー)、コロラドの富豪夫人モリー・ブラウン(キャシー・ベイツ)と一緒に一等船室に乗る。ローズがキャルとの婚約に疑問を挟んで、船の舳先から飛び降りようとしたのを助けたのがジャックだった。ジャックはローズの家族から食事の招待を受け、上流階級の生活を垣間見る。同時に二人は激しい恋に落ちた。4月14日、ローズは家族から逃れてジャックと二人だけで過ごし、ジャックはローズをモデルにデッサン画を描く。その後追手から逃れながら船の中で二人は結ばれた。ローズの心が自分から離れたのを知ったキャルは、ジャックに「碧洋のハート」を盗んだと濡れ衣を着せ、彼に手錠をかけて船室に閉じこめる。深夜、船は氷山に船体を傷つけられ、停止する。浸水が始まり、沈没が確実となり、救命ボートが降ろされるが、ボートは全乗客分はなかった。女と子供が優先してボートに乗せられるが、ローズは船底のジャック救出を優先し、結局ジャックや多くの乗客、乗員とともに最後まで船に取り残される。船は沈み多くの乗客が海に投げ出された。二人は船の残骸の木切れにつかまったまま冷たい海の中、救出を待つ。しばらくして救助のためボートが戻ってきたが、既にジャックは凍死していた。ローズは最後の力を振絞り救助を求めた。ルース、モリー、キャル、タイタニック号を建造したホワイト・スター・ライン社の社長J・ブルース・イスメイ(ジョナサン・ハイド)は助かったが、船長のE・J・スミス(バーナード・ヒル)、設計者トーマス・アンドリュース(ヴィクター・ガーバー)らは海に消えた。現代。老いたローズはラベットには言わずに隠し持っていた「碧洋のハート」を海に沈める。彼女の心はあの絢爛なタイタニックの船内に戻り、再会した二人を船員と乗客たちが祝福するのだった…。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第70回 アカデミー賞(1998年)

受賞

作品賞  
監督賞 ジェームズ・キャメロン
撮影賞 ラッセル・カーペンター
編集賞 コンラッド・バフ ジェームズ・キャメロン リチャード・A・ハリス
作曲賞(ドラマ) ジェームズ・ホーナー
衣装デザイン賞 デボラ・L・スコット
美術賞  
視覚効果賞  
音響賞  
音響効果編集賞  
主題歌賞

ノミネート

主演女優賞 ケイト・ウィンスレット
助演女優賞 グロリア・スチュアート
メイクアップ賞  

第55回 ゴールデングローブ賞(1998年)

受賞

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀監督賞 ジェームズ・キャメロン
最優秀作曲賞 ジェームズ・ホーナー
最優秀主題歌賞

ノミネート

最優秀主演男優賞(ドラマ) レオナルド・ディカプリオ
最優秀主演女優賞(ドラマ) ケイト・ウィンスレット
最優秀助演女優賞 グロリア・スチュアート
最優秀脚本賞 ジェームズ・キャメロン
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Photo:Moviestore Collection/AFLO

映画レビュー

2.0 こういうのが話題作なのか

2023年2月18日
スマートフォンから投稿

若い頃、話題作だったので期待して映画館に観に行きました。曲はすごく良かったです。しかしながら、話自体は火遊びっぽくてあまり自分には刺さりませんでした。
船の沈む所は、息苦しくなり、映画館から出たくなりました。

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ホビット

4.0 映画興行ランキングが話題になったので観てみた

2025年10月28日
iPhoneアプリから投稿

公開当時観に行った世代。
少し後で当時渋谷の映画館に行ったけど、シスターが観に行ってたのを覚えてる。

当時嫌になるほとセリーヌディオンの主題歌が流れ、甘ったるいラブストーリーをベースにしてるのと、超大作すぎてなんだか気に食わないというのもあって(あと長いし)積極的にまた観たいという感じはなかった。
でも一人ディカプリオ祭で観直してみたら、まあすごいわね。もうすぐ30年前なのに、まあ映像はよくできてること。迫力も昨今の作品と遜色ないのでは。
主役二人も若いけど上手い。その後のキャリアからも明らか。
婚約者がましで怖いのと、音楽隊に一番心動かされるのは当時観た時と全く同じ感想。

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本まぐろトロ子

4.0 よく出来ていますね

2025年10月7日
PCから投稿

本来ならパニック映画として製作可能な時代でした。
事故を回避する乗組員をメインにしても良かったけれど
それを後ろに置いて、人間ドラマの愛を全面に持ってきた。
それが良い方向に行った映画だと思います。

監督は人間ドラマらしいものは作っていなかったはずで
技術を見せる映画に強く、愛の優先度は小さかった。
パニック系だけでは終わっていたと思います。

実在のあの楽団を全面にしても成立していたし
事故回避の船員もあったが架空の人を選んだ。
架空の二人、その自由さは広がりに繋がった。

ちなみに船上のロングショット
あそこにいる多くの人々はCGだったはず
スムーズに動く人間は驚きに満ちていますが
俳優組合から苦言があったと記憶しています。
(当時のバットマンも一部CGだった)
今では当たり前の加工ですが
その分野の先駆者のひとりですね。

この成功は後の作品に通じていると思います。

よくできた映画、
今でもそう思います。

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星組

4.5 壮大な愛と悲劇に心を揺さぶられる名作

2025年7月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:その他

泣ける

何度観ても色あせない、まさに映画史に残る傑作です。
レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットの演技は圧巻で、特に沈没寸前の船上での緊迫感と、二人の切ない愛の行方には胸を打たれました。
CGと実写の融合による映像美、ジェームズ・ホーナーの音楽、実際の事故をベースにしたリアルな描写…どれをとっても一級品です。
3時間超の長さも全く苦にならず、むしろ最後には「もっと観ていたい」と感じるほど引き込まれました。
ラストのシーンでは思わず涙がこぼれ、今でもふとした時に思い出してしまうほど印象深い作品です。

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林文臣

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