存在の耐えられない軽さ

劇場公開日:

解説

激動の68年のプラハを舞台に有能な脳外科医の若者が体験する波乱の人生を描く。製作はソウル・ゼインツ、エグゼクティヴ・プロデューサーはバーティル・オールソン、監督は「ライトスタッフ」のフィリップ・カウフマン、ミラン・クンデラの原作を基にジャン=クロード・カリエールが脚色。撮影はスヴェン・ニクヴィスト、オリジナル音楽はマーク・アドラー、アラン・スプレット選曲によりレオシュ・ヤナーチェクの楽曲が全篇に配されている。編集はB・シアーズ、ヴィヴィアン・ヒルグローヴ、ステファン・A・ロッターが担当。出演はダニエル・デイ・ルイス、ジュリエット・ビノシュほか。

1987年製作/171分/アメリカ
原題:The Unbearable Lightness of Being
配給:松竹富士

ストーリー

68年のプラハ。トマシュ(ダニエル・デイ・ルイス)は、有能な脳外科医だが、自由奔放に女性とつき合っている独身のプレイボーイ。画家のサビーナ(レナ・オリン)も、そんな彼の数多い女ともだちの1人。2人が逢う時は、必ず、サビーナが大切に保存している祖先から伝わる黒い帽子と楕円形の鏡がそばに置かれていた。ある日トマシュは出張手術に行った先でカフェのウェートレス、テレーザ(ジュリエット・ビノシュ)と出会う。トマシュの本を読む姿に惹かれたテレーザは、トマシュのアパートに押しかけ、2人は同棲生活を始める。トマシュにとっては、初めての女性との深いかかわりだった。トマシュとサビーナの計らいで写真家としての仕事を始めたテレーザ。トマシュは、相変わらずサビーナとも逢い、一方で、共産主義の役人たちを皮肉ったオイディプス論なども書いていた。やがてソ連の軍事介入--チェコ事件が始まり、サビーナは、プラハを去り、ジュネーブへと旅立つ。追いかけるようにしてトマシュとテレーザもジュネーブヘ向かう。相変わらず女性と遊んでいるトマシュにイヤ気がさし緊迫したプラハへと戻ってしまうテレーザ。大学教授フランツ(デリック・デ・リント)と交際していたサビーナもアメリカへと去る。テレーザを追ってプラハに戻ったトマシュだったが、プラハは以前のプラハではなかった。オイディプスの論文が原因で外科医の地位もパスポートも失ったトマシュは、テレーザと共に田舎に行き、農夫としてひっそりと暮らし始める。カリフォルニアで新生活を始めていたサビーナのもとに1通の手紙が届いた。それはトマシュとテレーザが事故で突然死んだという知らせだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第46回 ゴールデングローブ賞(1989年)

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀助演女優賞 レナ・オリン
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映画レビュー

2.5この映画の一番良いところは、題名です

2022年8月14日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

開始からだいたい30分後、ビノシュの顔のアップが裏焼きでした。頬のほくろは右にあるはずが、左にありました。画家のサビーナと一緒に、マン・レイの写真を見ている場面です。
恋愛の話でありながら、人を描いたというより、出来事を描いただけ。
ソ連の軍事侵攻の際、テレーザが命を賭して写真を撮り続けたくだりも、そこまで彼女を突き動かしたものが見えてこない。
良かったのは、ビノシュの可愛らしさと、サビーナとのセックスシーンのエロさと、題名の秀逸さ。

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マツドン

1.0ブラハの春覚えています。夏の登校日に社会の先生に聞きました。僕は『じゃ今はフラハの夏ですね』と言ったら怒られた

2022年7月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

男目線の三角関係映画。言うに及ばず、医者である事以外、何一つ良いところが無いと思うが、まぁ、あの芸人見たく変な所でやらないだけ良いが。
女をだまし、行為に至る場合、やはり、避妊具のお世話になるだろうと思った。限られたフィルムでストーリーを作るのだから、いきなりは仕方ないと思うが、なんか、男目線の演出何だよね。
先輩に二十年以上前に見てみろ。て言われて見たが、面白くなかった。映画の中で資本主義での乱痴気騒ぎも皮肉っていたが『ある画家の数奇な運命』でも描かれていたが、イデオロギーはどーなんだろう。これこそ、ラブコメでしょう。

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マサシ

3.5プラハの春とは

2021年6月28日
iPhoneアプリから投稿
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ジョニーデブ

5.0結構な大河ロマンでござんした、、

2021年5月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

幸せ

萌える

「嫌いなものが同じ」カップルはうまくいきやすいという。
トマシュとテレーザは、二人とも正義感が強くて、不正を嫌うタイプだと思う。だからこんなにうまくいったのかな、、

昔、まだ学生?の姉がリビングで観ているのを隣でチラ見して、「まぁ何とエロい、色情狂的な男やろ」「そしてまた何とエロくて辛気臭い映画やろ」と思ったものです。まぁ、、まだ10代でしたし(汗)

でもこの年になって改めて――大雨の爆音で一時、音楽を掻き消されつつも頑張って――観て、ただエロいだけの映画じゃない、大河ロマンだったのだと思い知りました。

もっとも、10代でチラ見した時から「人生はあなたにとってあまりにも軽い。私はその軽さに耐えられないのです」というテレーザの手紙の文言がビノシュの少女さながらのあどけない美しさと共に、今日まで頭の片隅に残っていたし、高校、大学、それ以降も、「そんな風に感じる女は自分一人ではないのだ」と、これはずっと隣に寄り添ってくれる台詞でした。

こんな隠れた大河ロマンのジャケットが、この、鏡に四つん這いになってるサビナ――この方も魅力的ですね! 小泉今日子や長谷川京子を洋風のキツい顔にしたような、やや日本人顔の人です――とそれを見下ろすトマシュの画(え)っていうのは、ちょっと悲しいですね、、まぁ、、全体的にエロいシーン多いからなぁ、、

ダニエル・デイ・ルイス、『エイジ・オブ・イノセンス~汚れなき情事~』以来かも。ビノシュは、、もはや可愛いという言葉では片付けられない可愛さ。歩くチャーミング(笑) ビノシュの笑顔を見ると、家事とか頑張ろう、っていう気持ちになれる(笑)

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yolanda
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