「ホフマンとバンクロフトの演技力とキャサリン・ロスの魅力」卒業(1967) Gustav (グスタフ)さんの映画レビュー(感想・評価)
ホフマンとバンクロフトの演技力とキャサリン・ロスの魅力
モラルに反した青春コメディの快作。サイモンとガーファンクルの軽快にして哀愁漂う名曲が全編に流れる映画音楽の雄弁さが特長であり、ニュー・シネマの代表作でも撮影がベテランの名手ロバート・サーティースの斬新なカメラワークの新しさを観るべき映画。目的を見失った卒業生ベンジャミンを演じるダスティン・ホフマンの既に完成の域にある演技力と、「奇跡の人」のサリバン先生とは真逆の中年女性の色香を匂わす独りよがりな婦人を演じ切るアン・バンクロフトが見所である。そして、可憐で淑やかなキャサリン・ロスの魅力が作品を大いに助けている。
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