卒業(1967)のレビュー・感想・評価
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レールを外れてはみたものの。。。
アメリカン・ニューシネマの代表的な1作である。アンチヒーローたちの生き様にフォーカスするアメリカン・ニューシネマ。だが、今やアンチヒーローなんてまるで話題に上らない時代だから、この注釈はほぼ意味ないだろう。そこで、ここいう見方はどうだろう?優秀な成績で大学は出たものの、そのまま親の敷いたレールに乗っかりたくない箱入り息子(確かに彼はいわゆるヒーローではない)が、なんと大胆にも、初めて自分の本能のまま行動してしまう破滅型ドラマという解釈は。そう、これはレールに乗っかったまま楽な生き方をチョイスしてしまいがちな(失礼)現代の若者たちに、人生はそんなに甘いもんじゃないということを、半世紀も前にメッセージとして伝えようとした未来予知映画なのである。卒業の先にある膨大な時間の重み。これは、かつて若者だった中高年世代にも再見して欲しい1作だ。
「ターミネーター」を思い出すラストシーン
子供の頃、故郷の映画館「グリーンハウス」
で観たのが最初。
内容は解らなかったが、まだウブだった私
には随分と刺激的な映画だった。
この作品、最後の花嫁略奪シーンが
有名かと思うか、
私には動く歩道上のベンの描写に流れる
「サウンド・オブ・サイレンス」の
タイトルバックの方が
強く印象に残っている。
そして、初めに観た時の
「サウンド・オブ・サイレンス」
の意味なんて解ろうはずも無く、
ただただ、卒業=サイモンとガーファンクル
との代表的青春映画だった。
しかし、花嫁略奪シーンに痛快さを感じた
若い自分はもういない。
周囲に流されるばかりだった
ベンとエレーン、
後半からは主体性を身に付けつつある二人
ではあったものの、
最後の行動は一時的な感情の高揚が
もたらしたものと、
今後彼らの前に立ちはだかるであろう労苦を
心配するばかりの年齢になってしまった。
最後のバスの中での彼らの表情には、
そのずっと後に制作される
「ターミネーター」のラストで、
ヒロインが向かう暗雲のシーンを
思い出すばかりであった。
懐かしさ100%
懐かしさ100% とても信じ難いストーリーです。
気になった点
スコッチかバーボンか聞いておきながら、必ずスコッチを注ぐMRロビンソン。
バークレーに行ってから俄然、急展開で物語が進みだす。
アパートの家主のおっさん、何となく見覚えがある。
S&Gが有名なのは言うまでもないが、デイブ・グルーシンが音楽担当に驚き。でも、S&Gの歌以外に流れてたか?
素晴らしかった
20代の時にレンタルビデオで見て以来2回目。ダスティン・ホフマンが、人妻と最初にやった後に流れる『サウンド・オブ・サイレンス』は射精の後のメランコリックな気分そのものだ。香港の総合格闘技の映画『激戦 ハート・オブ・ファイト』で『サウンド・オブ・サイレンス』の対訳があって、歌詞あまりの暗さに衝撃を受けたので、改めて再生をいったん止めてネットで歌詞を見て、その後また同じ場面を見ると印象がぐっと深まる。『サウンド・オブ・サイレンス』が2回くらい、『スカボロー・フェア』は4回くらい掛かっていた。
ダスティン・ホフマンがめちゃくちゃになっていく様子が超絶に面白い。また、エレインにそんなに好かれている感じもしないのに、結婚式に乗り込んでいって見事奪還するのが意外なのだが、それでもあれだけ好き好き言われたら彼女の方も悪い気はしないのだろう。
大家に散々「出て行け」と言われているのだが、僕も仕事場で借りている1万2千円のアパートが大家と仲悪くしているので、共感を覚える。
とても良い作品です
有名なラストシーンと曲は知っていたものの今まで見たことはなく勝手によくある純愛ものなんだろうなと思ってました。
でも見てみると挙動不審でちょっとおかしい主人公が堕落したりストーカー気味の行為をしたりなんだこれ糞映画やんと途中思いましたが、最後までみたあと途中のシーンなどを思い返してみると、あー自分も初めてエッチしたとき強がったりテンパったりしたなぁとか初めての彼女と別れる時ワケわからん行動しそうになったなぁとか重なる部分もあってよく分からない気持ちが湧いてきて結果おもしろかったと思えました。
皆が皆そういうわけじゃないだろうけど、思春期の終わりごろ迷走したことがある人はいると思います。そういう人はきっと楽しめる映画だと思います。
僕はまた何年かしたらこの映画見返したいなぁと思えました。
情緒不安定な青年の話
これは、ストーカー推奨作品か!?
とにかく、真面目で気弱な主人公の気持ちがコロコロ変わって、ついていけません…
注目は、超有名な結婚式のシーン。
でも、主人公はもちろん、他の誰にも感情移入できないので、感動は無し…
この作品が名作と言われてる意味が、最後までよく分かりませんでした(^_^;)
まぁ、サイモン&ガーファンクルの曲は良かったんだけど…
優等生からの逸脱
「優等生」というレッテルは周りが勝手に貼り付けたもので本人は実はそんなことどうでもよくて、もっと充実した生き方を模索していて背徳感を覚えながら不倫を繰り返しているうちに本当の恋を見つけ本能と欲望の赴くままに突っ走ってしまう主人公のお話。
相手側の立場で考えれば…とか、不倫、ストーキングなどモラルに反する…とか、映画は道徳の教科書ではないのでそんな観点で語る必要はなくて、主人公の抑えきれない気持ちにすごく共感しました。
エレーンを追いかけるあたりからドタバタコメディの様相だけど誰も笑わせようとしてなくて、それがまたかえって可笑しくて、最後バスの中の二人の表情が微笑ましくて、爽快なハッピーエンドだな、って思えました。すごく良いエンディングだと思います。映画はエンターテインメントなんだから。
これがあの有名な卒業ですか
これが、かなり有名なダスティンホフマン主演の結婚式で元カノを連れ去って行く映画か。
その前半は、まさかの連れ去る元彼女のお母さんに不適切な関係になり、どっぷりとハマる。
そのお母さんからは、綺麗な娘には、会わないでと言われてて、会ってしまって案の定娘に惹かれてしまい、家族崩壊を招き、別の彼と結婚式。
結婚式場を見つけ出し、連れ去るという映画。
ダスティンホフマンが激若でカッコいい。
まぁまぁの内容。
ホフマンとバンクロフトの演技力とキャサリン・ロスの魅力
モラルに反した青春コメディの快作。サイモンとガーファンクルの軽快にして哀愁漂う名曲が全編に流れる映画音楽の雄弁さが特長であり、ニュー・シネマの代表作でも撮影がベテランの名手ロバート・サーティースの斬新なカメラワークの新しさを観るべき映画。目的を見失った卒業生ベンジャミンを演じるダスティン・ホフマンの既に完成の域にある演技力と、「奇跡の人」のサリバン先生とは真逆の中年女性の色香を匂わす独りよがりな婦人を演じ切るアン・バンクロフトが見所である。そして、可憐で淑やかなキャサリン・ロスの魅力が作品を大いに助けている。
明らかに違うイメージが拡がっている作品
内容はふざけとるよね。
不倫から略奪、倫理観ゼロ。
映画のイメージは、よい意味で結婚式の花嫁をさらっていく…だったのが全く違うと言う。
身勝手な言動と行動を繰り返す主人公に全く共感出来ない。
アメリカンニューシネマと当時は持て囃されたのだろうが、今の日本では叩かれそうな内容。
楽しかった〜〜
おもしろすぎ〜
Dustin Hoffuman出ると
やはり少しコミカルなるね〜〜
笑うとこちゃうんだろうけど、
おそらく、
当時では当たり前のリズムとか手法が
時が経って今見ると、
今では、慣れてないそのリズム感とかが
心地よくて。
笑ってしまう。
ドアひとつ閉めるリズム、
セリフのリズム、
曲インのリズム、
カメラワーク
そして展開。
えー!😂😂😂もう〜〜
って裏切りばかりで
観てる間ずっと飽きなかったし楽しかった
ストーリー展開、
現実じゃ、いやいややめとけなんだけど
だからこそ、
もう、このまま突っ走れ!!
って変に応援しちゃう自分がいる。笑
「は?誘惑してないし。
勘違いしないで」的な
奥様のバリバリ上から目線の誘惑の仕方も
個人的に好き。
なのに脱いでくるんかい!
積極的なんかい!
とか。
ウルフオブオォールストリートの
家に入れて脱いでくるやつ
これオマージュなんかな〜?
好きだったわ〜〜
楽しかった〜〜
鬼畜
改めて観たら、母親と娘を二股掛けて、娘の結婚式で強奪するとか、本当に、人でなしです。
昔はね是観て感激したのが恥ずかしいです。
強奪される娘も母親も人でなしですけど。
主人公 キチガイすぎる
ハッ?てなった
何故かハッピーエンド
ラストシーン?というかラストにこういう場面がある、ということだけ知ってて、あとサイモンとガーファンクルが好きで曲もよく知ってたから、勝手に純愛だと思ってた(そういう日本人かなり多いと思います)
まじでハッ?ってなる
主人公のあまりのキチガイさに
生まれてから見た映画の主人公の中で一番キチガイ
ダスティンホフマン
ダスティンホフマンの青春映画。
生涯の一本。
今観ると全然面白くないですがそれでも心に突き刺さるラストシーン
裕福な家庭の一人息子ベンジャミンは大学を卒業したものの将来にこれといったビジョンもなく空虚な毎日を過ごしていた。親が自宅で催した卒業記念パーティーで父の会社の共同経営者の妻であるロビンソン夫人に車で家まで送って欲しいと頼まれ、押し問答の末に関係を持ってしまう。そんなことは知らない両親はロビンソン家の一人娘エレインとのデートを画策、夫人の反対もあってつれない態度でエレインと会うも彼女と過ごすうちに夢中になってしまい・・・からは書くだけ野暮かと。
4Kデジタル修復版での鑑賞。以前に鑑賞したのが大学時代なのでほぼ30年前、今回再鑑賞して改めて思ったのは本作、正直全く面白くないということ。まずベンジャミンが超絶に甘やかされたボンボンなのに心が満たされず悶々としているという男なので、これっぽっちも感情移入が出来ない。成人した息子の誕生日を派手に祝ったりする割にベンジャミンが何を考えているかにさっぱり関心がない両親、ベンジャミンを散々振り回すロビンソン夫人とそんな彼女の夜遊びにも気づかず遊び倒している夫、ベンジャミンの周りをウロウロする大人達等々正直エレイン以外はろくでもない連中ばかり。母親の不倫相手に初デートでいきなりストリップに連れていかれたかと思えば執拗なストーキングに遭ったりと散々な目に遭ったのになんで最後はあれなんだよ!?ってロビンソンさんじゃなくてもエレインの行動も納得がいかない。それでもこの作品に圧倒的な説得力があるのは最後の最後でベンジャミンとエレインが見せる表情。一瞬の恍惚の後に待ち受けるものを暗示するワンカットが本作を不朽の名作にしたといっても過言ではないでしょう。
今回もうひとつ発見したのは劇中でかかる”ミセス・ロビンソン“が普段聴き慣れているバージョンではないこと。あれはサントラにしか入ってないんでしょうか?気になります。
シニカルな視点が不思議な余韻を残す
角川シネマ有楽町で、「卒業」を観る。
「卒業」は今回で観るのが2~3回目だと思うが、高等遊民みたいな主人公(まるで夏目漱石の三四郎みたいとふとおもう)がわがままを通す話で、昔観た時は、サイモン&ガーファンクルの音楽は素晴らしいけど、内容はちょっとな~と思っていたが、今回あらためて、有名なラストシーンまで観終わったとき、この映画って実は一筋縄ではいかない、シニカルなすごい映画なのかもしれない😱、とじわじわ感じてしまった。
ベトナム戦争が並行する中で、ピュアな(別の意味ではわがままな)魂が爆走して、ラストの破天荒な逃避につながっていくそのストーリーは、やはり、「俺たちに明日はない」「真夜中のカーボーイ」(「明日に向かって撃て!」はちょっとロマンティック過ぎるが😅)と並んで、当時のアメリカの閉塞感に満ちた時代の空気をまざまざと感じさせる。今のお気楽なアメコミ映画、リアルに拘り過ぎる日本映画には到底得られない味わいが得られる、ただの青春映画ではない傑作なのかもしれない。そういう意味では、サイモン&ガーファンクルのメロディが透明で素敵すぎて青春映画と思わせてしまうのかもしれない、歌詞は彼らもシニカルなのだが。
何からの卒業!?
花嫁奪還シーンはゴチャゴチャに入り乱れ、娘とホテルに行けば皆に声を掛けられ、モーテル?の主人には出て行けと怒鳴られ、所々で変な声を出すD・ホフマン。
こんなにもコメディ要素が強い映画だったっけ!?
腑抜けでヤル気のない彼をそうさせる理由は何だったのか?急にテンション高く勢いに任せたようなラストの行動に、その前のストーカー的な振る舞い。
親に言われるがまま大学を辞めて医学生を受け入れ、結婚式でのキスシーンまで描写しての脱出劇!?
母親の娘としての行動が理に適っている!?
笑顔だったり、真顔になったり、徐々に表情が曇り強張っていくような変化を繰り返す男女。
きっとエレインは医学生の元へ帰るだろう!?
所々に挟む実験的?な映像が印象的で、オープニングは「ジャッキー・ブラウン」を思い出す。
ラストシーンで
すべてが吹っ飛びました!
とても不思議な関係ですね。
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