一番美しく
劇場公開日:1944年4月13日
劇場公開日:1944年4月13日
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2009年12月5日わが敬愛する黒澤明監督の第二作‼️太平洋戦争末期に工場で生活する女性たちを描いています‼️かなり素人の女優さん達が起用され、かなりドキュメンタリー・タッチ‼️いわゆる国策映画なんでしょうけど、当時の女性たちが真剣に働く姿は本当に美しく感動的で、さすが黒澤明と思わせる‼️工場の中庭での女性たちのキリッとした風景や、鼓笛隊が行進中の駅での通勤者たちの雑踏など、国策映画の中でも自分らしさを出そうとする黒澤明監督の圧倒的な映像美は必見です‼️
ネット検索すると言ってる人がいますが、スポ根ですね。さてはこれが元祖でしょうか。
黒澤監督らしく、説明に頼らず映像で心情を伝えようとするんですが、おしゃべりしてるけど見張りが来ると戻ったり、やる気が戻ってハツラツとなったり、くたびれてダルそうになったりの演技が、今回はベタに見えました。
児童演劇といったら言い過ぎでしょうが・・・。
職人黒澤明。戦争時の女性工員讃歌だかあくまで心の美しさに焦点を絞っている。見易く、リズムも演出もやはり才覚を感じる。戦争は人間の生み出した最低の行為だと伝わってくる。
戦時中のプロガパンダ映画であるから観る価値はない?
75年以上昔の映画、それも戦争中のものだから今とは時代が違うのだから観る意義はない?
黒澤明の映画だからしか観る値打ちがない?
とんでもない間違いだ
これは疑いも無く反戦映画だ
どこの国でも女性を戦時中は労働力として活用している
それ自体は国際的にも普通の事だ
しかし此処まで女学生達を追い詰めて働かせ無ければならなかったのだ
やりがい搾取という言葉が現代にはある
本作で描かれる女子挺身隊の彼女達の姿は疑いも無くそれだ
そして現代、女性が働くことは当たり前の時代だ
というか戦時中と同じ様に自ら進んで働く事が当然とされている
シフトによって、土日もなく、女性でも深夜にだって、24時間働いているのだ
人手不足でお店が回らないなら、休めずに連続出勤を続け、シフトが終わっていても帰れない
そんなことは日常的に誰だって経験者しているだろう
ちょっとくらい熱がでても迷惑かけるから身体をおして出勤した事だって二度三度あるだろう
子供が熱をだしても独り家に寝かせて、後ろ髪を引かれる思いで出勤したこともあるだろう
だから慢性的に疲れていて、ギスギスいがみ合ったりする職場もあるだろう
それらはすべて本作で描かれている事と同じだ
どこが違うというのだ
青年隊長の渡辺ツルの姿は、女性社員やパートばかりの職場の店長や部門のチーフと何が異なると言えるのか?
渡辺や女子挺身隊の女性達に自分を重ねる人も多いのではないか
だから、これは現代でも反戦映画だ
働き方改革という反戦映画だ
工場長のいう責任感や人格の向上
素晴らしい美辞麗句だ
やりがい搾取だ
本作を観てハッと気がついてこれではいけない
何かがおかしい
根本的に何かが間違っている
当時でもこのニュアンスを感じ取れたのでは無いだろうか
そして現代の私達には検閲は無い
このテーマの作品を現代に置き換えてリメイクするべき、現代でこそ切実なテーマなのだ
知られた俳優は工場長の志村喬くらい
あとは殆ど無名の役者達
女子挺身隊の女性達もしかり、しかも女優らしい美人は一人もいない
しかし彼女達は劇中で懸命に働いている、それは一番美しくあるのは誰かを競っているのだ
黒澤明34歳独身
渡辺ツルを演じた主演の矢口陽子23歳
黒澤明は本作の翌年5月に彼女と結婚する
彼の方が手紙を沢山だしたりして積極的なアプローチをしたのだという
もちろん、演じた役と役者本人とは違う
けれども彼女の演技には渡辺ツルと似た芯の強いリーダーシップというようなものが伺える
結婚後は役者を辞めて映画監督の妻として内助の巧を発揮して、映画関係者からゴッドマザーと呼ばれたという
世界の黒澤明は彼女が支えていたのだ
黒澤明からは彼女が一番美しく見えたのだ
女子挺身隊の本当の姿は本作のとおりだ
韓国や偏向的マスコミの慰安婦との意図的な混同は噴飯もののデタラメで悪意を持って主張されているものであるという事がハッキリ判るだろう