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解説

ユダヤ人が迫害・虐殺されたナチス・ドイツ占領下のポーランド、43年春のワルシャワ・ゲットー一斉蜂起の影で、ユダヤ人女性と彼女をかくまった友人一家の苦悩を描く反戦ドラマ。共産党政権崩壊以来、それまで検閲で描くことのできなかった第2次大戦下のポーランド史の暗黒面に焦点を当てた「コルチャック先生」「鷲の指輪」などの作品を発表している巨匠アンジェイ・ワイダが、30年来温めていた企画をついに実現。原作はワイダの出世作「灰とダイヤモンド」の原作者イェジー・アンジェイフスキが彼自身の実体験に基づいて著したといわれる、45年に発表した中編小説。脚本もワイダ自身が担当。主演は映画初出演の舞台女優ベアタ・フダレイをはじめ、主に演劇界からの参加で、ヴォイチェフ・マライカット、マグダレナ・ヴァジェハ、ヤクブ・プジェビンドフスキなど。そして「コルチャック先生」のヴォイテク・プショニヤック。

1995年製作/97分/ポーランド・フランス・ドイツ合作
原題:Wielki Tydzien
配給:エース ピクチャーズ=日本ヘラルド映画

ストーリー

ポーランド。43年4月19日。ドイツ占領軍のワルシャワ・ゲットー壊滅作戦に対し、ゲットーの住人が武装蜂起を開始した。優れたユダヤ人建築家の娘イレナ(ベアタ・フダレイ)は父が収容所に連行されるユダヤ人の列のなかに消えたあとも、偽造の証明書とゲシュタポを買収することでなんとか生き延びてきた。蜂起の巻き添えで防空壕に非難した彼女は、父の弟子でかつての恋人ヤン(ヴォイチェフ・マライカット)に出会う。ヤンは彼女をかくまおうと、自宅に連れていく。だがアパートの階段で、隣人の反ユダヤ主義の主婦ピョトロフスカ夫人(ボジェナ・ディキェル)に見られてしまった。ヤンの妻で妊娠しているアンナ(マグダレナ・ヴァジェハ)は戸惑いながらも彼女を歓迎する。家にはヤンの弟で地下活動家のユーレック(ヤクプ・プシェビンドスキ)も来ていた。アンナは優柔不断な夫よりも率直で快活なユーレックを称賛している。ユーレックはイレーナにもはっきりと好意を示し、ヤンは複雑な気持ちだ。夜、蜂起の銃声が激化し、恐怖のあまり屋根に出たイレーナは、自分の街が燃えているのを見る。翌朝、うららかな日和に思わずバルコニーに出たイレーナは、ピョトロフスカ夫人の夫ユゼック(ツェザリ・パズーラ)に見られてしまう。好色なユゼックは彼女に欲望を抱く。ユーレックは近所の少年を連れて武装蜂起を支援するために去っていった。ピョトロフスカ夫人は家主のザモイスキ氏(ヴォイテク・プショニヤック)にイレーナのことを知らせ、アパート全体を危険にさらす気か、何とかしとと詰め寄る。狼狽したザモイスキはヤンを呼び出すが、ヤンは一時的にかくまっているだけだと言ってなんとか切り抜けた。聖金曜日、ヤンが仕事、アンナが教会に行って留守のとき、ユゼック・ピョトロフスキがイレーナの部屋に押し入り、彼女を犯そうとする。イレーナはなんとか逃れるが、ピョトロフスキ夫人は夫の行動を察してますますイレーナに恨みをつのらせる。そのときバルコニーで遊んでいた少女が誤って下に落ちる。少女が死んだと思った夫人は、イレーナを引きずり出し、すべてお前のせいだ、出ていけと罵る。イレーナは怒り、あなたたちも我々と同じように焼き殺されるがいいと叫んで去っていく。そのころ、イレーナの家に彼女の荷物を取りにいったヤンは、ゲシュタポの罠にはまって射殺されていた。ちょうどその時、教会で礼拝中のアンナは突然悪い予感に襲われて気を失った。まだ火と煙の上がるゲットーの入口を、数人のドイツ兵が笑いながら出ていった。イレーナは決然とした歩みで彼らとすれちがい、ゲットーの中へと進んでいった。

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