スリー・キングスのレビュー・感想・評価
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ポップ(?)な戦争映画
そこまで評判が良くなかったから期待してなかったが、めっちゃ面白かった。
湾岸戦争でアメリカが勝利の歓喜中に、イラクが盗んだクウェートの金塊を''スリーキングス(3人の賢者)''で奪おうと画策する話。
全編を通して比較的ポップに進むが、随所でシリアスになるし、話自体は重い。
これが実話ってことにびっくり。
よくあったジョージ・クルーニーとマーク・ウォールバーグの共演だが、オーシャンズで役を降りてマット・デイモンと交代した時から一切共演が無くなった、、。また見たい。
湾岸戦争の矛盾を描きます。
湾岸戦争終了直後、フセインの隠し金塊の在りかを知った主人公達が、金塊を強奪を試みるが・・・と言うストーリー。
ジョージクルーニー主演のミリタリーアクション。序盤のタッチからコメディ映画かと思いきや、中盤から戦争の矛盾等をしっかりと描きつつ、しっかりとシリアスにまとめられていました。
独裁者の圧政。迫害を目の当たりにしながら、条約の制限で助けられないジレンマ。主人公の葛藤が心に響きます。
2回、3回と繰り返し見たい映画ではありませんが、それでも映画としての完成度は高く一見の価値はあると思います。
映像から受けとった強いメッセージ
冒頭は、湾岸戦争当時に報道された、ハイテクでスマートな戦争の印象さながらの軽いノリ。
つい引き込まれると、中はどうして、ズッシリと考えさせられる内容でした。上手い。
停戦直後の混乱した時期、一獲千金をねらってイラク領の金塊奪取計画が走り出します。
舞台はクウェートではなくイラク、事態はより複雑です。
"人道的配慮"の線は何処にあるのか、誰が引くのか。正解は出ないですが、決着はまあまあな所に落としていると思いました。
地雷原を逃げる場面、皆で怯まず走ってるだけだけど、私は凄かったと思いました。気づけば正座してました。
映像って、こんなにもメッセージを伝えるものなんですね。
《風刺的最前線映画》
なんとポップな戦争映画だろう
《犯罪+戦場》の まさにタランティーノ以後の象徴的ポップさ
オープニングの手持ちカメラのブレと 一瞬ピントの合わない手動ズーム
その直後の突然の射殺
擬似ドキュメンタリータッチのこのカメラワークはソダーバーグ作品や
《キルビル vol.2》のC級中国カンフー映画風の粗いカメラワークにも通ずる
役者として出る《スパイク・ジョーンズ》をはじめ
《マイケル・ジャクソン》《ベンツ》《ヴィトンのバッグ》《オイルまみれの鳥》
《地雷》《TVニュース》《マーク・ウォールバーグの体内描写》などなど
現実とリンクしたサブカルネタと台詞
湾岸戦争の裏側で米兵が実際に起こした事件がベースの犯罪映画でもあり
戦地での虐殺から深刻な問題までを《ブラックユーモア》を交えたポップな要素全開で
湾岸戦争と当時の世界情勢が楽しく痛快に学べる《風刺的最前線映画》
頭の固~い人はこのノリに付いて行けないハズだけど
《映画的・知的好奇心》が旺盛な人は観るべき傑作
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