劇場公開日 2000年4月8日

「《風刺的最前線映画》」スリー・キングス Natsukiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5《風刺的最前線映画》

2010年7月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

知的

なんとポップな戦争映画だろう
《犯罪+戦場》の まさにタランティーノ以後の象徴的ポップさ

オープニングの手持ちカメラのブレと 一瞬ピントの合わない手動ズーム
その直後の突然の射殺

擬似ドキュメンタリータッチのこのカメラワークはソダーバーグ作品や
《キルビル vol.2》のC級中国カンフー映画風の粗いカメラワークにも通ずる

役者として出る《スパイク・ジョーンズ》をはじめ
《マイケル・ジャクソン》《ベンツ》《ヴィトンのバッグ》《オイルまみれの鳥》
《地雷》《TVニュース》《マーク・ウォールバーグの体内描写》などなど

現実とリンクしたサブカルネタと台詞

湾岸戦争の裏側で米兵が実際に起こした事件がベースの犯罪映画でもあり

戦地での虐殺から深刻な問題までを《ブラックユーモア》を交えたポップな要素全開で
湾岸戦争と当時の世界情勢が楽しく痛快に学べる《風刺的最前線映画》

頭の固~い人はこのノリに付いて行けないハズだけど
《映画的・知的好奇心》が旺盛な人は観るべき傑作

Natsuki