スパニッシュ・プリズナー
劇場公開日:1999年5月1日
解説
詐欺師たちの罠に巻き込まれたエリート会社員の苦闘を描くサスペンス。題名は古典的な詐欺の手口で、「自称亡命貴族の男が“国に財産と妹を置いてきた残してきた”と言って美しい妹の肖像を見せ、成功したら妹と財産をやろうと救出資金を頼む」というもの。監督・脚本は現代アメリカ演劇を代表する劇作家デイヴィッド・マメットで、『スリル・オブ・ゲーム』(V)『週末はマフィアと!』(V)「殺人課」『Oleana』に続く監督第5作。製作は「世界中がアイ・ラブ・ユー」はじめウディ・アレン作品で知られるのジーン・ドゥメイニアンで、製作総指揮も同作のJ・E・ボーケーア。撮影は「黙秘」のガブリエル・ベリステイン。音楽は「ビッグ・リボウスキ」はじめコーエン兄弟作品の常連のカーター・バーウェル。美術はティム・ガルヴィン。編集はバーバラ・タリヴァー。衣裳はスーザン・ライオール。出演は「ミセス・パーカー ジャズ・エイジの華」のキャンベル・スコット、「花嫁のパパ1、2」のスティーヴ・マーティン、監督夫人でもある「殺人課」のレベッカ・ピジョン、「ビッグ・リボウスキ」のベン・ギャザラほか。
1997年製作/105分/アメリカ
原題または英題:The Spanish Prisoner
配給:ポニーキャニオン=東京テアトル
劇場公開日:1999年5月1日
ストーリー
カリブのリゾート、エステフェ島。ビジネスマンのジョー・ロス(キャンベル・スコット)は会社に莫大な利益をもたらす市場を支配することができるデータである“プロセス”を発明し、その説明を会社の要人たちに説明するために同地を訪れた。彼は雇い主のクライン社長(ベン・ギャザラ)が発明の権利を自分から奪い取ろうとしているのではないかと不安を抱いていた。そんな折り、ジョーは謎の男ジミー・デル(スティーヴ・マーティン)と出会う。富豪でテニスの名選手である妹がいるという彼は、ジョーから発明の話を聞くや、協力を申し出、妹との縁談を持ちかける。疑念を抱きながらも、会社との関係も悪化したためデルと手を結ぼうとするジョーの前に、デルを追っているというFBIの捜査官マキューン(フェリシティ・ハフマン)が現れる。FBIの指示のもと、発明の書類を手にデルとの約束の場に出向いたジョーだが、デルは現れないばかりか、なんと書類はいつのまにか白紙とすり替えられていた。警察に届け出たジョーだが、デルの姿は家はもちろん、存在の証拠もろとも完全に消えていた。ジョーはかねて彼に好意をみせてくれていた秘書のスーザン(レベッカ・ピジョン)の助けを求める。どこかに残っているはずのデルの存在を証明する証拠を探すジョーにいつしか魔の手が忍び寄る。なんとスーザンも敵の一味だったのだ。姿を現したデルがジョーに銃口を向ける。絶体絶命のジョーは思いもかけないかたちで救われた。すべては彼から発明を奪おうとするクライン社長の謀略で、ジョーは知らぬ間に捜査の都合上、詐欺師を追うための囮にされていたのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- デビッド・マメット
- 脚本
- デビッド・マメット
- エグゼクティブプロデューサー
- ジェイ・イー・ボーケーア
- 製作
- ジーン・ドゥーマニアン
- 撮影
- ガブリエル・ベリスタイン
- 美術
- ティム・ガルヴィン
- 音楽
- カーター・バーウェル
- 編集
- バーバラ・タリバー
- 衣装デザイン
- スーザン・ライアル
- 字幕
- 太田直子