死霊の盆踊り
劇場公開日:2019年12月28日
解説
墓場からよみがえった美女の霊たちが裸で踊り狂う姿を描き、映画評論サイト「Rotten Tomatoes」で0%のスコアを叩き出すなど“史上最低の映画”としてカルト的人気を集めるエロティックホラー。満月の夜、人気のない荒れ果てた墓地。棺桶から目覚めた夜の帝王クリスウェルは、闇の女王に命じて不幸な死を遂げた女たちの霊を呼び出す。次々とよみがえった女たちの霊は、豊満な肉体を揺らしながら裸になって踊り狂う。ホラー作家のボブは作品のインスピレーションを求めて恋人シャーリーとドライブしていたが、事故を起こして墓地に迷い込んでしまう。2人はミイラ男と狼男に拉致されて墓石に縛り付けられ、死霊たちの裸踊りを延々と見せられることになり……。「プラン9・フロム・アウタースペース」の監督エド・ウッドが脚本を担当。日本では1987年に劇場初公開。2019年12月には、新宿シネマカリテで開催の特集上映企画「サイテー映画の大逆襲2020!」で、HDリマスター版が上映される。
1965年製作/91分/G/アメリカ
原題:Orgy of the Dead
配給:エデン
日本初公開:1987年9月28日
スタッフ・キャスト
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これは純粋に映画の評価ではない。ダメ映画の代名詞ともされる『死霊の盆踊り』が、かくも長い命を持って繰り返し観られている。間違いなく、本作と本作を日本に紹介した江戸木純は、まったく新しい映画の鑑賞法を提示したと思うのだ。
『死霊の盆踊り』の出来栄えは、B級、C級、Z級みたいなランク付けが無意味なくらい、本当にヒドい。例えば同じエド・ウッド絡みでも『プラン9・フロム・アウター・スペース』みたいな映画は、確かにヒドいかも知れないが、同時にそれでもこの映画を作りたかったという情熱が感じられて、愛嬌が魅力にもなっている。要するに、可愛らしいダメ映画なのだ。しかし『死霊の盆踊り』は違う。とにかくタルい。腹が立つくらい面白くない。本当に、観客を面白がらせたいという気持ちがないのではないか。
B級、C級の映画を観るという行為はどこかスカしていて、さあ、どれだけヒドいか笑ってやろうという試みでもある。そして、得てして作り手が本気な部分を、無理解により冷笑するようなシチュエーションが起きがちだと思う。しかし『死霊の盆踊り』は、そういう当たり屋気質に真っ向から立ち向かう。どうだ、本当のダメ映画の神髄を見せてやる!と。
映画に作り手にそんな意図があったとは思わないが、この映画を繰り返し劇場にかける興行には、映画好きの物好きな好奇心に限界を押し広げようという、結構壮大な効能があるのではないだろうか。
2023年4月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
お釈迦様が「黄泉の国とはこんなところじゃ」と、蓮池のほとりにお立ちになり、この光景をゆび指しておっしゃるならば
僕はなんとしてでも改心して善人になりたいと思います。
三流スリラー作家とその妻が、墓場にてその一晩、幻の中に見せられた“あの世“の姿。
芥川龍之介ならば喰い入るようにこの90分を観察し、手帳に記録をしたのでありましょう。
まさに「苦役を受け入れる哲学」と「上映終了を待望する宗教」を、直球で受け止めざるを得なかった映画体験でした。
地獄には、言われているような鬼も閻魔も針の山もなかったのです。
退屈と睡魔だけが地獄の全てなのでした。
・・・・・・・・・・・
「時間の無駄にしかならない、クソ映画を教えてください。」
⇒「Yahoo知恵袋」で、ふと目に止まったこの質問の回答の1本がこれ=本作品でした。
50年を経て「満足度0%」を誇る偉業とは いやはや。
世界遺産としてMoMAお買い上げの資格有りと見た。
上記の他、知恵袋の回答には
「バケモノの子以降の細田作品。」
という辛辣なものもあって笑えました。
ここ映画.comでもレビューが作品本体を超えてます。
たまにはこんなのも良いかと。
2023年2月24日
Androidアプリから投稿