ジャンヌ・ダルク裁判

劇場公開日:

解説

史上名高いジャンヌ・ダルク裁判の正確な再現を通して、ジャンヌの苦悩と、心の葛藤を描写した作品。監督と台詞は「スリ」のロベール・ブレッソン、撮影はレオンス・H・ビュレル、音楽はフランシス・セイリグ、美術はピエール・シャルボニエ。出演はフロランス・カレ、ジャン・クロード・フールノー、ロジェ・オノラ、マルク・ジャッキエ、ミシェル・エリュベルなどほとんどが素人の俳優である。

1962年製作/75分/フランス
原題:Proces de Jeanne D'Arc
配給:ATG
劇場公開日:1969年11月29日

ストーリー

この作品は、ジャンヌ・ダルク(F・カレ)の裁判の、第一回論告から始まる。宗教裁判につきものの、執拗かつ冷酷な訊問がつづき、彼女の答は何一つとり上げられない。やがて、裁判の当初から決っていたかのごとく、火刑が言いわたされる。その時から、ジャンヌ・ダルクの内部に、次第に高まってくる苦悩。われわれにはとうてい理解できない心の葛藤が彼女を苛む。いわゆる、理性や正義の名のもとに行われる不正に対する不信が、彼女の精神を支配する。そして、最後に、魔女の汚名をきせられたまま火刑に処されるジャンヌ・ダルクをとらえて、この映画は終る。

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