ジャッカルの日のレビュー・感想・評価
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ヌルヌルっと忍び寄る
レビューをしようとして、その中の「印象」を選ぼうとして、はたと手が止まってしまいました・・・。うん、これ、どれにも当てはまらないかもです。
ジャッカルという暗殺者が忍び寄る、その忍び寄り方があんまりにも抵抗感がなく、ヌルヌルと、留めようもなく、着実に近づいてきます。おそらくこのあまりのフラットな忍び寄り方に、この「印象」のつけられなさの意味があるように思います。
だって普通、暗殺者が忍び寄るって言ったら、見つかりそうになって、焦って、慌てて、逃走して、追いかけられてって、そんなことを期待するじゃないですか。でもジャッカルにはそんな様子は微塵もありません。たしかに警察は追いつめていきますよ。ひとつずつジャッカルの正体に迫っていきます。でもジャッカル自身はそんなこと、すべて想定内で、結局のところ、計画には何の狂いもないかのように、標的に近づいていくんです。
これはちょっと、不思議な映画ですよ。たぶん、これがある意味、本当の暗殺者の姿なのかもって思わせられましたですね。
これが映画だ!
淡々と準備するプロの仕事
わざとらしい偽の見せ場がない一流の暗殺物映画
総合:85点
ストーリー: 85
キャスト: 80
演出: 90
ビジュアル: 70
音楽: 65
一般的な映画で思い浮かべるような派手なアクションがあまりない。むしろ淡々とそれでいて慎重に細かく殺しの準備をしていく。観客にとってわかりやすい見せ場が少ない。でもだからこそ真に迫った緊迫感と迫力が出る。わざとアクション場面を取り入れる子供騙しではなく、この地味な周到さこそが本当のプロの殺し屋なんだと思わせる。だからこそこの作品は一流のアクション・サスペンスと認められる。物語や舞台背景もしっかりとしている。
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