C階段

劇場公開日:

解説

パリのアパルトマンを舞台に、そこに住む若き芸術家たちの愛と苦悩を描く。製作はマリー・ドミニク・ジロデ、監督は「さよならの微笑」のジャン・シャルル・タケラ、女性作家エルヴィール・ミュライの小説“Escalier C”をミュライ本人と監督のタケラが共同で脚色、撮影はジャック・アシュエリス、音楽はレイモン・アレッサンドリーニが担当。出演はロバン・ルヌッチ、ジャン・ピエール・バクリほか。

1985年製作/102分/フランス
原題:Escalier C
配給:シネセゾン
劇場公開日:1987年3月14日

ストーリー

パリ14区。一棟のアパルトマンの中のひとつ“C階段”を、若き芸術家たちが昇り降りする。その中の一人フォステール(ロバン・ルヌッチ)はその毒舌と鋭い審美眼でパリ中に知られている美術評論家だ。フォステールに時々金の無心に来るのはブルーノ(ジャン・ピエール・バクリ)で、今まで猫と一緒に気ままな独身生活を楽しんできたが、中年の域にさしかかってあせりを感じ、アパートに越して来た子連れの女シャルロットと所帯を持とうとしている。C階段を愛の巣に、毎日派手な痴話げんかを繰り返しているのは売れない作家のヴィルジルと恋人のタイピスト、ベアトリス。そして3階には、秘かにフォステールを慕うプレタポルテ・デザイナーでホモのクロード(ジャック・ボナフェ)が住んでいる。ある日、画廊のパーティに出かけたフォステールは、画廊のプレス担当でチャーミングなフロランス・マルタン(カトリーヌ・ルプランス)に出会い、一目でひきつけられる。彼が発見した有望な画家コンラッド(ジャック・ヴェベール)の個展をマルタンの画廊で企画したことから2人の仲は急速に近づき、結ばれる。“C階段”にはユダヤ人とアラブ人の血が交じった孤独な老婦人もいた。夫と娘を亡くした寂し気な老婦人の後ろ姿が気になりながらもフォステールは声をかけることをしなかった。ある夜、不審な物音に駆けつけたフォステールが見たのは、“C階段”で首を括った老婦人の変わり果てた姿だった。孤独に耐え切れず自殺した彼女の淋しさを思い子供のように泣き崩れるしかなかった。その事件によってフォステールは成熟し、人に優しくすることを覚えた。そして新しい人生を求めて旅立つことを決意した。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5マダムベルナールの日記

2019年1月14日
iPhoneアプリから投稿

パリのアパートに住む美術評論家フォスティールが主人公。皮肉屋で性格悪いムカつくクソメン。ある日、同じアパートに住む老婦人が自殺する。その部屋にあった老婦人の孤独な心情を綴った日記に激しく共感する。自分の遺灰を故郷に撒いてほしいという願いをかなえる為にエルサレム領事館にいって掛け合うが、イスラエル人じゃないしマダムの親族でもないと断られる。

他人の為にいろいろ動いてる内に変わっていく。コネ使ったりなんだりでエルサレムに遺灰を撒いてエンド。

寂しさからなのか辛辣で他人をバカにした兎に角クソ主人公だったが、他人を思いやれるように変わっていくのが良かった。

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