サイレント・ランニング

劇場公開日:

解説

未来、唯一残った植物を守るため植物学者が苦心するというエコロジカルSF。題名は潜水艦が敵の探知を避けるためエンジン、電気などの運行をやめ音をたてないようにすることを意味する軍事用語。製作はマイケル・グラスコフ。監督はSFXエキスパートのダグラス・トランブルで、彼の原案を大幅に変更してデリク・ウォッシュバーン、マイケル・チミノ、スティーヴン・ボチコーが脚本を執筆、それをまたトランブルが大きく手を入れて撮った。撮影はチャールズ・ウィーラー、音楽はピーター・シッケル、SFXはダグラス・トランブル、ジョン・ダイクストラ、リチャード・ユーリシッチ他が担当。主演はブルース・ダーン他。

1972年製作/アメリカ
原題または英題:Silent Running
配給:ケイブルホーグ
劇場公開日:1986年9月16日

ストーリー

今世紀末、地球上の植物は絶滅していた。わずかに3隻の宇宙船のドームで緑の草花や木々が育てられているだけだつた。ヴァレー・フォージ号もその1つで8年間乗り組んでいる植物学者フリーマン・ローウェル(ブルース・ダーン)を除いて、他の3人の乗組員ウルフ(クリフ・ポッツ)、バーカー(ロン・リフキン)、キーナン(ジェシー・ヴィント)は早く帰還したがっていた。ある日、地球からドームを爆破して帰還せよという命令が下り、3人は大喜びする。しかし、ローウェルは悲しみ、怒り、ドーム爆破の準備をしている3人を殺害し、ヴァレー・フォージを土星の方向に進める。彼は3体のドローンをプログラムし直し、植物育成の手助けをさせる。土星の輪で一体のドローンが吹きとばされた。ローウェルはそのドローンにルーウィ、残る2体にヒューイとデューイという名をつけた。やがてドームの植物が枯れ出す。暗黒空間に入り込んだためと分り、ライトを点灯した。その後、地球の宇宙船がヴァレー・フォージを見つけ救出にやってくることになった。もはや逃げられぬと悟ったローウェルは、デューイに後を託してドームを宇宙空間に発射し、事故に遭って動けなくなったヒューイと共に運命をともにすることにし、ヴァーレー・フォージを爆破した。ドームではデューイが草花にせっせと水を与えている。

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映画レビュー

4.0デューイを愛でる映画

2022年12月1日
iPhoneアプリから投稿

私にとっては本作は最も心に残った動物映画だ。動物なんて出てこねーだろ!と突っ込むなかれ、おっとりと植物園を動き回るデューイたちは忠実だがどこか間の抜けた、まるでゴールデンレトリバーのような愛おしさを秘めているではないか。彼らが人間たちの愚かしいイデオロギー闘争と暴力の狭間で最後まで健気に働いていてくれたからこそ、本作はSFとしての高い品質を保っているとさえいえるだろう。思えば宇宙船モノという映画ジャンルにおいては、無骨だが愛嬌のあるロボットの登場が一つの大きな醍醐味だ。『イカリエ-XB1』のポンコツロボット然り『銀河ヒッチハイク・ガイド』のマーヴィン然り、そういうコメディリリーフ的役回りのロボットがいるだけで安心する。人間性やら他者配慮やらの土壌となる精神的余裕が根こそぎ奪われた宇宙空間にあっては、かえって心を持たないロボットのほうが人間的に見えるという逆説。あとなんかちっこいバギーみたいなので追いかけっこするシーンもあったっけな。あのB級感もたまらなかったなあ。

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因果

3.5孤独

2021年3月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

怖い

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となりのマツモト

3.5キレのない名作

2020年4月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ヒューイ デューイ 最高

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カタヤマ

1.0植物オタクを見せられ続ける

2019年8月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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Cape God