告発のレビュー・感想・評価
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念のため、ネタバレにクリック
禁酒法時代のアメリカ。アルカトラズ連邦刑務所の闇を暴く弁護士と、その刑務所に苦しめられた囚人の、友情と苦悩の闘いを描く物語。
クリスチャン・スレーターとケヴィン・ベーコンが共演する、史実に基づく物語。極めて私好みの作品です。
物語は二本立て。
一本目は二人の友情譚。法曹界の一族に生まれ、当たり前のように弁護士となったスレーター演じるジェームス。
不幸な生まれ、そして悪運に取りつかれたような人生を送るベーコン演じるヘンリー。
人生を諦め死を受け入れるヘンリーと、裁判に勝つことを優先してしまうジェームス。生き方も目的も違う二人が、特に激しくぶつかりながらも、友情を育む過程がしっかりと描かれています。
もう一本は、本筋であるアルカトラズに対する告発。有力者に阿る人々、連邦政府に忖度する弁護士協会。そして、裁判に興味を示さないヘンリー。裁判自体の難しさも含めて緊迫感を醸成します。
映画は、この二つの柱を密接に絡ませながら進み、完成度の高さを感じさせます。
残念なのは、史実に基づくことを、上手に消化出来なかったところ。
ラスト。カタルシスを感じ難い結末のはずなのに、それでもカタルシスを感じるような結末にしてしまっています。正直、少々戸惑いを覚えてしまいました。
この終わり方なら「悲劇」で終わらせた方が、矛盾はなかったかもしれません。
私的評価は4.5にしました。
実話に基づくが実話ではないこと
前情報なしで、鑑賞
鑑賞し終わった後に事件を検索すると
事実よりは誇張している話ではあったけど
これは映画、記録ではない。
それを踏まえて、映画としては
ベーコンの演技!
看守を恐れる様子、心を閉ざす姿
弁護士や、妹への目線、最後の看守への目
作品にのめり込んでしまう
この映画が全て事実かは映画としては
重要ではないと思うし
この世に理不尽が溢れているのは事実
証人席に立って本音を話せたことが被告の意識を変えた
自分の人生に絶望し、減刑による懲役よりも死刑によって楽になるのを望んでいた被告のヘンリー。光も届かない懲罰房のような独房で3年以上も過ごし、拷問を受け続ければそのような気持ちにもなるだろう。しかしそんな彼が、最後には懲役を受け入れる気持ちに変化していた。それは、証人席で自分の本音を吐露した結果であった。つまり、人生を諦めて弁護士に裁判の行方を全て委ねるのではなく、自分がどう思うかを自分の言葉で話せた結果、再び主体的に人生に向き合う気持ちになったのだろう。
アルカトラズ刑務所を題材にした映画といえばクリント・イーストウッド主演の『アルカトラズからの脱出』がある。こちらは刑務所の悪名高さの割にはあまり過酷そうに見えず、むしろ楽しそうな雰囲気さえあった。しかし今作は独房や拷問の残酷な実態を容赦なく描いていた。そのため今作の方が実態を忠実に描けていたのかもしれない。
アルカトラズからの合法的脱出。 事実を歪曲しすぎた御涙頂戴展開に、現実世界のヘンリー・ヤングは何を思うのか?
アルカトラズ刑務所の非人道的な刑罰により精神に異常を来し殺人を犯してしまった囚人ヘンリーと、彼の無罪を証明するためアルカトラズを告発した若き弁護士ジェームズの友情と闘いを描いた、実話を基にした法廷ドラマ。
アルカトラズ刑務所で虐待を受けていた受刑者、ヘンリー・ヤングを演じるのは『13日の金曜日』『トレマーズ』の、名優ケヴィン・ベーコン。
残忍な副刑務所長、ミルトン・グレンを演じるのは『トゥルー・ロマンス』『レオン』の、名優ゲイリー・オールドマン。
第1回 放送映画批評家協会賞において、主演男優賞(ケヴィン・ベーコン)を受賞!
「ザ・ロック」の愛称で知られる難攻不落の要塞アルカトラズ刑務所。暗黒街の帝王アル・カポネが収容されていたこの刑務所は数々の伝説を生み出し、それを基にした数多の映画が今日に至るまで作られ続けている。
本作の舞台はアルカトラズが連邦刑務所として機能し始めてから7年後の1941年。正義に燃える新米弁護士がアルカトラズの残虐な仕打ちを知り、それにより心を病んだ囚人ヘンリーを救うために刑務所側を告発する。いやはや、これが実話とは凄い!…と、思っていたのだが、調べてみるとどうやらこれはかなり事実とは異なるようだ。
まず本作の主人公、ヘンリー・ヤング。映画での彼はたった5ドルの窃盗によりアルカトラズに収容されてしまう。たった5ドル、しかも妹を養うための犯罪でこんな目に…。許せんっ!と大方の観客は思う事だろう。
しかし、史実のヤングはなかなかの曲者である。1933年に殺人強盗の罪で終身刑を求刑されたヤングは、いくつかの刑務所に服役した後、アルカトラズ刑務所へと送られる。1939年、アルカトラズからの脱獄を図るが失敗、隔離監房へと送られる。1940年に脱獄仲間であったルーファス・マッケインを殺害。これはアルカトラズの劣悪な環境により引き起こされた精神疾患が原因であるとし、弁護士と共に訴えを起こすも判決は有罪。その後1948年までアルカトラズに収監。その後は1957年までミズーリ州スプリングフィールドにある連邦刑務所収容者医療センターに収容され、さらにワシントン州立刑務所へと移送される。1972年、仮釈放中に失踪。その後の行方はわかっていない。
とまぁこのように、本作で描かれているヘンリー・ヤングの生涯は全くのフィクションである。独居房もあそこまで劣悪なものではなかったこともわかっているし、実はその懲罰自体も数ヶ月で済んでおり、独房からの解放からマッケイン殺害まで、1年以上は一般房で過ごしていることも明らかになっている。
何より、彼は獄中で死亡するどころか最終的にはシャバへと逃れている訳です。1911年生まれのヤングは、本作の公開年(1995年)にはまだ生きていた可能性だってある。映画館で「おいおいこの映画出鱈目すぎるだろッ🤣🤣」なんて笑いながら鑑賞していたりして…。
「史実に基づいたフィクション」なんて、そりゃあまぁ大体が誇張されたり脚色されたりしている。それはこの映画に限ったことではない。
ただ、本作のように安易な御涙頂戴のために過度に善人にしたり獄中死したように改変するというのは、なんだかちょっと座りが悪い。この出来事自体はとても興味深い一件なのだから、無理にトラジディとして描く必要はない。むしろ、色々あったが最終的には脱走を成し遂げるというコメディにしてしまった方が、ありきたりな監獄映画の枠を超える面白い物語になっていたのではないだろうか。
事実の歪曲でいうともう一点。本作は「この一件がアルカトラズを閉鎖に追い込んだ」とか宣伝されていたようだけど、この裁判から実際に閉鎖されるまで20年くらい間が空いてる訳で。こんなん、今回の一件と刑務所の閉鎖にはなんの関係もないことくらい猿でもわかるぞ。ウキーッ!
内容はまぁありきたりな囚人悲劇。弁護士と無実の囚人が次第に心を通じ合せてどうのこうの。
確かに感動はするのだが、まぁ何度も観たことあるような映画だな、という思いが先に立ってしまい特に深く感じ入るようなことはなかった。
ただ、ケヴィン・ベーコンの演技力には流石の一言。長年暗黒の地下房に閉じ込められ、心身ともに痩せ衰えてしまった哀れな男を見事に演じきっている。本作はまさにベーコン劇場とでも言った具合の、ベーコンパワーでほとんどが成り立っている作品である。彼の好演を観られるというだけでも、本作を鑑賞する意味は十分にあると言えよう。…まぁちょっと『ノートルダムのせむし男』のカジモドっぽすぎる気はするんだけどね。
面白いのは、本作公開の翌年、『スリーパーズ』(1996)という作品でベーコンは残虐非道な少年院の看守を演じているということ。虐げられる囚人を演じた翌年に虐げる看守を演じるって、いったいこの人のペルソナは何枚あるんだ!?
是非ともこの両作品を見比べて、ベーコンの演技巧者っぷりを堪能していただきたい。その変貌ぶりにマジで驚きます。
恋人である女性弁護士や、思想の違いにより敵対する実兄など、興味深いキャラクターはいるのだがその掘り下げが不足しており、なんとなく不完全燃焼な感じがするのもいただけない。特に本作最大の悪役であるグレン副所長はもっと出番があっても良かった。せっかくゲイリー・オールドマンが嫌ーな役で出演しているのに、これっぽっちの役回りというのはなんとも勿体無い。それこそ『スリーパーズ』のベーコンくらい、残虐ファイトを見せて欲しかったものである。
グレン副所長の存在は「システムが人を残酷なものに変えてしまう」という、現実世界でもまま見られる真実を我々に思い知らせてくれる。ブラック企業に学校のいじめ、移民排斥デモ、ネットリンチなど、我々は日々このような理不尽な残虐性を目にしているわけだが、気をつけたいのはそのような環境に置かれれば誰もがグレン副所長の側に立つ可能性があるということ。あの所長が特別に邪悪な存在ではなく、無味乾燥なシステムこそが諸悪の根元なのだ。
そんなシステムに、ヘンリーやジェームズのように立ち向かうことが出来るのか。本作を鑑賞する際にはその点を心に留めていただきたい。
…まぁ現実のヘンリーはそんなシステムからするりと抜け出したわけなのだが。そういうのも一つの戦い方だよね。
…にしても、この邦題はなんとかならんのか。『告発』ってあんた。ほとんどの法廷劇は告発だろうに。
『告発の彼方』『告発の行方』『告発のとき』etc…。「告発」を冠する映画だけでトーナメント戦が出来そうだ。
もうちょっと頭を捻って邦題を考えていただきたい。
ヘンリーにとってのVICTORY
アルカトラス刑務所での実話、とても重い作品でした
アルカトラス刑務所が今は観光地になってるのは知っていたけど、そうなった理由がこんな理由とは衝撃でした
虐待シーンが本当にひどくて観るのが辛かったです
妹のためにたった5ドル盗んだだけ、それで副所長の実験台になって精神が壊れる程追い詰められて
これは本当の事、あまりにもひどすぎる
でもこの作品が伝えたかったのはそういう事実より、囚人のヘンリーと新米弁護士のジェームズの友情、真実のために大きな壁に向かっていく勇気、それがテーマかなと思います
弁護士になったのがジェームズで良かった
だんだん2人が友達になっていく様子、2人がカードを飛ばすシーンと、判決後のヘンリーが副所長に自分の勝利を告げて背筋を伸ばして力強く歩く後ろ姿、これには涙です
VICTORYなんだけど、ハッピーではないVICTORY
受刑者への待遇が改善されてヘンリーの犠牲が無駄にはならなかったけど、ヘンリーには野球を楽しく観れる普通の世界に戻ってほしかったと思わずにはいられませんでした
元々好きな俳優さんのケビン・ベーコンが今作ではすごすぎる演技、改めて素晴らしい俳優さんと思いました
ステキなご夫婦のキーラ・セジウィックとはこの作品が出会いなのかなとか思ってしまいました
【”アルカトラズに戻るなら、死ぬ方がましだ!と被告の男は法廷で涙を流しながら叫んだ。”今作はアルカトラズ刑務所で行われてい恐ろしき事を白昼の元に晒し、アルカトラズを廃止に追い込んだ物語である。】
■若き弁護士・ジェームス・スタンフィル(クリスチャン・スレーター)は、死刑確実と言われていたアルカトラズ刑務所内で起こった殺人事件を担当することになる。
犯人の囚人、ヘンリー・ヤング(ケヴィン・ベーコン)を調べていくうち、ジェームスは彼が脱走を企てた男マッケインが密告し、通常の囚人と同じ扱いを受けていた事に対し、精神を病んだヘンリー・ヤングが彼をスプーンで殺害するに至った【刑務所の暗部】による有罪に疑問を持つ。
そして、彼はアルカトラズ刑務所のグレン副所長(ゲイリー・オールドマン)が、ヘンリー・ヤングを3年2カ月もの長き間、光も刺さない地下牢に閉じこめ、精神的に追い込み、心身を病ませた事実を掴み、彼は、それを野放しにしていたアメリカ合衆国の司法当局に法廷で真っ向から闘いを挑んでいくのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作が実話ベースであることに驚く、が日本でも時折似たような事件が起きている事は周知の事実である。
・アルカトラズ刑務所の実質的な権限を握っていたグレン副所長を演じたゲイリー・オールドマンの冷酷な姿が恐ろしい。
ー 彼は”これは、実験だ。”と言い、ヘンリー・ヤングを3年2カ月もの間、地下牢に閉じこめる。彼が脱走を企てた者であるとして。そして、彼はヘンリー・ヤングのアキレス腱を自らの剃刀で切るのである。彼には、年に一度、30分だけ外に出て”体操”する時間を与えるだけ・・。-
・ハリソン所長は、年に数回アルカトラズ刑務所に来るだけである。
■そのような事情を、精神的に病んでいるヘンリー・ヤングの弁護をする事になった新米弁護士のジェームス・スタンフィルを演じたクリスチャン・スレーターと、名演と言っても良いケヴィン・ベーコン演じる野球好き、カード好きのヘンリー・ヤングが、徐々に距離を深めていく様が心に沁みる。
ヘンリー・ヤングは初めて出来た友人ジェームス・スタンフィルと会話することで、徐々に人間性を取り戻して行くのである。
■ジェームス・スタンフィルが、”有罪で良い。”と主張するヘンリー・ヤングに、自身の部下の振りをして娼婦に相手をさせようとしたり、ヘンリー・ヤングが貧しさ故にたった5ドルを取ったために生き別れになっていた妹ロゼッタと再会させるシーンも、心に響く。
■今作の一番の見所は、重厚な法廷シーンである。悪辣なグレン副所長は白を切り通すが、ハリソン所長はジェームス・スタンフィルの鋭い【彼がアルカトラズの実情を全く把握していなかった】事をハリソン所長のアルカトラズに来た記録を目の前に突き付けるシーン。
所長が、オロオロしながらそれを認める姿と、その姿を見る陪審員達。
■ジェームス・スタンフィルは、最後にヘンリー・ヤングを証言台に立たせる。そして、彼が涙ながらに”アルカトラズに戻るなら、死ぬ方がましだ!”と叫ぶシーン。
■陪審員たちが下した結果と、提出した嘆願書。
<今作は、実話ベースであることも恐ろしいが、若き弁護士が司法の瑕疵を見事に暴く法廷劇シーンと、再びアルカトラズに戻されたヘンリー・ヤングが、待っていたグレン副所長に対し、”俺の勝ちだ。”と彼の目を見て呟き、再び地下牢に連れていかれるシーンで、アルカトラズに収容された罪人たちが、一斉に鉄格子を叩くシーンも心に沁みた作品である。>
ベーコン選手、畢生の演技
鬼が乗移ったような渾身の演技。
対する坊ちゃん風の弁護士との対比も面白い。
エキセントリックなオールドマン選手も見どころ。
ストーリーもドラマチック、演出もスリリングですが、役者の演技がMVPです。
"Alcatraz"
法廷でクリスチャン・スレーターとゲイリー・オールドマンが対峙する場面は『トゥルー・ロマンス』での二人を思い出す、悪役が似合うゲイリー・オールドマンだがヘンリー・ヤングを彼が演じていても違和感は無かった気もする、そんなヘンリーを演じたケヴィン・ベーコンは本作の翌年に『スリーパーズ』で性的虐待をする少年院の看守を演じているのが興味深い。
娼婦と交わり交われないヘンリーに男としては何とも言えない気持ちにさせられる、実話を基にどれくらいの脚色と過剰に思われる演出があったのかと、伝記的な本があるのなら読んでみたい。
人の喉の奥から出した声は思いは 届く。 自分も変えて、 勝ったのに...
人の喉の奥から出した声は思いは
届く。
自分も変えて、
勝ったのに…。
ケヴィンベーコン演じるヘンリーヤングの
最後の弱さと強さを持った目で
ブラン氏に立ち向かうシーンがすごいよかった。
それに対して独房に連れて行けとしか言えない
ブラン氏。
なんでまた独房に戻るという判決になったのだろう。
なんで。
毎日を一生懸命に生きることの大切さを学ぶ
実話をもとにしたストーリーで、裁判とか監獄とか脱獄とか色々ありますが、男性2人の友情の物語。
涙なくは観れないです。
VICTORY
の文字が印象的で、辛いとき、歯を食いしばるようなとき、この言葉が脳裏によぎって背中を押してもらえる作品です。
映画よりも
映画を観た人たちの感想に感動。
これほど観客側に感動をもらったことはないかも。
人間捨てたもんじゃないかも。
正直、見てはいけない事実を見て、後味の悪さ気持ち悪さに
深く残った。
ひどすぎるとかそういうレベルではないだろう・・・
でもこういうものを真正面から見て、素晴らしいと思える人たちがたくさんいるんだと思って
映画よりも人間の「反応」に感動。
この「告発」による『行動』に対して
観客が見せた『反応』が私の心を、、略
映画そのものの感想
・カメラワークが最初の方若干多すぎて目が痛い
・弁護士、囚人、副所長の演技がすごすぎる
(心が持って行かれるレベル)
・セリフが早すぎて頭が付いていけない場所が少しある
・虐待シーンなどが多すぎるが、ありのままのことが脚色なく
描かれているらしい。
→ぼかしてる訳でもなく、逆に大袈裟に描いてる訳でもない部分が素晴らしい
主人公の底知れない熱意と囚人さんの悲劇について大きな印象を受けた。...
主人公の底知れない熱意と囚人さんの悲劇について大きな印象を受けた。
自分は法のことや裁判のことが無知に等しいので退屈なところが多々あったのだが、そんな自分でも印象を受ける作品であった。
彼が求めたのはなんだったのか
ケビン・ベーコンの演技には感服です。
正常な人間を精神崩壊状態になるまで閉じ込めて置いておくと、
こういう風になってしまうんですかね・・・。
ハッキリ言ってほぼ救いがありません。あるとすれば、
「妹に会えたこと」「苦しみから解放された事」「友ができた事」
これぐらいです。
昔あった刑務所の実話を元に作られた映画なのですが、
今でもこんな事が行われている刑務所があったりするのでしょうか。
あったとしたら大問題ですね。
当時も問題になったらしく、大分前に使われなくなった、と
映画内の最後に字幕で流れていました。
演技力は素晴らしく、無駄のないストーリー、虚しいラスト。
無慈悲というしかありません。見てよかったです。
最初はゲイリー・オールドマンあまり出番は無かったような
気がしました。
立ち向かう勇気と友情
実話をもとにした、アルカトラズでの話。
自分の力では、とてもじゃないが敵うはずもないような大きなものに立ち向かう勇気。
初めは“仕事”でしかなかった、ヤング(ケビン・ベーコン)への取り調べも、時間が経つにつれ、“心”に寄り添うようになってゆく…
ラストに向かう場面で、トランプを投げているシーンが、大変印象的!!
囚人ヤングも、弁護士スタンフィルも、お互いが気持ちを寄せていくように感じた。
何より、ケビン・ベーコンの演技力がすごい!
VICTORY!
ヘンリーヤングという実在した囚人をもとにした実話のお話。
この映画を見て思ったのが真実に真っ向から挑むってこんなにもすごいことなんだなっということです。個人主義が蔓延し、他人事に特に自分に損益のことは無視する。そういった世の中でこの映画のもとになった実話はとても勇敢なお話に思えました。
物語の途中突拍子もない展開があり、びっくりする時があります。しかし真っ暗闇の独房で三年間監禁されていたのだから、ああいった行為が出来る喜びや自分の趣味なんかを存分に楽しめる喜びを人一倍理解できる立場。なのでまったく不快感がない。実話なのだからなおさら説得力もあります。
過剰な罰則で人間性を失ったヘンリーヤングを演じたケビンベーコンさんがとてもいいです。悪役のイメージしかない私にとっては今回の彼は印象に残ります。クリスチャンスレーターさんは地味ではありますが、初々しい弁護士を好演していたと思います。
随分と昔の話ですが、アルカトラズ刑務所の実態を知ることが出来ると同時に実在したとても勇敢で勝利したと胸を張って言えるお話を見れる映画です。一度は見てみる価値のある作品です。
全23件中、1~20件目を表示