ゴールデン・チャイルド

劇場公開日:

解説

“ゴールデン・チャイルド”と呼ばれるネパールの不思議な力をもつ子供をめぐって暗黒魔団と闘うロスの子捜し屋の活躍を描く。製作はエドワード・S・フェルドマン、ロバート・D・ワックス、エグゼクティヴ・プロデューサーはリチャード・ティエンケン、チャールズ・R・ミーカー、監督は「がんばれ!ベアーズ」のマイケル・リッチー、脚本はデニス・フェルドマン、撮影はドナルド・ソーリン、音楽はミシェル・コロンビエが担当。出演はエディ・マーフィ、J・L・リアートほか。

1986年製作/アメリカ
原題または英題:The Golden Child
配給:パラマウント映画=UIP
劇場公開日:1987年3月7日

ストーリー

1000年ごとに“ゴールデン・チャイルド”と呼ばれる完璧な子供が誕生する神秘の国ネパール。雪深いチベットの寺院でそのゴールデン・チャイルド(J・L・リアート)が奇跡を行なっているところに、暗黒魔団のボス、サード(チャールズ・ダンス)が現われ、ゴールデン・チャイルドを連れ去った。そのころ、ロサンゼルスで行方不明の子供の捜し屋をしているチャンドラー・ジャレル(エディ・マーフィ)は、TVのワイド・ショーに出演し、シェリルという少女の捜索協力を訴えていた。その番組を見ていたチベットの美女キー・ナン(シャーロット・ルイス)は、誘拐されたゴールデン・チャイルドの捜査をジャレルに頼みにロスにやって来た。ギー・ナンの依頼を拒むジャレルだったが、死体で発見されたシェリルの誘拐犯がゴールデン・チャイルド失踪と関係のある事実を知ったことから協力を承諾する。ゴールデン・チャイルドは不滅だが、汚れた物が体内に入ると彼の力が失われ世界は地獄になると、“知恵の書庫の守り人”であるカーラ(シャクティ)がジャレルに教えた。サードらは、シェリルの血をゴールデン・チャイルドに飲ませようと試みていたのだ。シェリルが失踪した経路を追うジャレルに、次々と敵の手がのびる。そんな彼の危機をキー・ナンが救った。彼女は武術の達人だった。やがて、ジャレルの夢の中にサードが現われ、アジャンティの宝剣をもってくればゴールデン・チャイルドを解放すると告げた。サードらが、“第2の神童”を殺した時に持って来たのがアジャンティの剣であった。剣を手に入れるべくカトマンズへやってきたジャレルとキー・ナンは、遂にアジャンティの宝剣のある大僧正の許へ辿り着く。途中で100ドルのペンダントを騙して彼らに買わせた露店商(ヴィクター・ウィン)こそ大僧正その人だった。大憎正の仕掛けた試練を見事通過したジャレルは剣を手にすることができた。キー・ナンは実の父である大僧正にジャレルを愛していると告白するが、サードの引く矢の的となったジャレルの身替りとなって彼女は死んでしまう。しかし、勇敢にサードに闘いを挑んで彼を倒し、ゴールデン・チャイルドを救ったジャレルのために、ゴールデン・チャイルドが、死んだキー・ナンを蘇らせ、ジャレルは、めでたく彼女と結ばれるのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0今見ても結構面白いですよ

2024年7月2日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

興奮

エディー節が全開まではいかないがそれなりに楽しめた。

なぜ、短剣がキーになっているのかわからなかったが遅まきながら最後に理解できた。
短剣を取りに行くシーンは結構ドキドキしたがインディージョーンズほどでもなかったかな。
演技できそうな子役だったけれどセリフは1回か2回。
あくまで象徴という存在なのだろう。
この少年の存在も悪魔もあり得ない設定だけに感情移入しにくかったが少年はかわいく悪魔は醜い怪物で物語がうまく成り立っていた。

とくにネパールの空港の出国管理所の場面はエディーらしさ満開で一番面白いシーンだった。
自分も空港で困ったらエディーの様に真似してみたいと思ったが多分、捕まるやろなあ。
まあ、持込に困るようなことはないやろけど。

今でも十分に観れるが40年も前の映画だけに携帯もなければ飛行機の機内はたばこスパスパ、時代を感じました。

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♪エルトン シン

3.0見た。

2023年12月31日
PCから投稿
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プライア

1.5人気絶頂

2021年11月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

当時、人気絶頂だったエディ・マーフィ頼みのファンタジーだが・・・。
世界に善をもたらすゴールデン・チャイルドを、悪をもたらす男が誘拐してしまう。
助けることが出来るのは、どういうわけかエディだけ。
こんな映画が出来るくらいの人気ということかな。

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いやよセブン

4.0極めて今日的な作品です 2021年は中国によるチベット侵略併合からちょうど70年の節目なのです 今こそ観るべき映画です

2021年9月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

1986年12月公開
この年の全米No.1ヒット映画です

もちろん本作は、痛快でエキゾチックで神秘的なアクションコメディ映画です
しかし、その体裁は偽装で、実際は痛烈にチベット問題について中国を批判することがテーマの作品であるのです

西洋人の姿をしてはいますが、悪魔の化身は中国共産党のことなのです

この偽装によって、中国からのハリウッドへの圧力をかいくぐって製作できたのです
そして、中国が公開当時よりも何倍にも強大になっていてる今日でも私達が鑑賞することができるのです
エディの頭の良さはさすがと思います

真っ正面からチベット問題への批判をすれば、リチャード・ギヤのように中国の差し金やら忖度で、ハリウッドから干されてしまいかねないのですから

あなたはどれだけチベット問題を知っているのでしょうか?

チベットとは、1951年に中国が侵略して併合された中国とは別の民族の歴史ある国であること
中国語ではないチベット語を話す、漢民族とは違うチベット民族の国であり、チベット仏教を熱心に信仰する国であるのです
中国はその国を征服して、70年も抑圧支配してきたということを最低限知って本作を観て欲しいのです

そして、なぜこの1986年の年末に本作が公開されたのでしょうか?
その疑問も持って鑑賞して頂きたいのです

それは中国の国家主席であった胡耀邦がこの1986年9月に失脚したからです

彼はチャイルド共産党の総書記に就任した1980年にチベットを視察して中国のチベット侵略の実態を知り、その誤りを認めて、いわゆる「チベット休養政策」を行った中国の政治指導者だったのです

その政策とは、
チベット語教育を解禁する、信教の自由を保証する、僧院の再建事業に着手する、外国人旅行者にチベットを開放する、というものでした
そんなこと当たり前のことです

しかしその胡耀邦が失脚したことで、これらの政策は撤回されてしまったのです
つまり、本作はそれへの抗議として製作されたというわけです

胡耀邦の後継者は1989年に天安門事件で市民や学生数千人の虐殺を命じた鄧小平でした

天安門事件の少し前、チベット反乱30周年の1989年3月にラサで大きな騒乱が起こり戒厳令がしかれます
西側報道によると80~150名もの死者をだしたようです

そして1995年には、チベット密教伝統の手続きに則り、ダライ・ラマが任命したパンチェン・ラマ11世が強制失踪させられてしまう事件も起こります
現在も消息不明のままです
まさに本作の筋書きそのものではないでしょうか

中国政府はトゥルク(化身ラマ)というゴールデンチャイルドにも政府の認可が必要としているのです

21世紀にはいると、チベットだけでなくウイグルでも一層苛烈な中国の抑圧支配体制が明らかになって来ています

遠い中央線アジアの話?
日本の未来なのかも知れません
自分たちの子供達がチベットやウイグルの人々と同じ地獄に落とされるかも知れないのです

本作ではエディの大活躍で悪魔の化身は滅ぼされます
現実の悪魔の化身がそのようになるのか、それは私達が本作のエディのように活躍できるかにかかっているのです
逆に金儲けの為に悪魔の化身に荷担している日本企業もあるようです

極めて今日的な作品です
2021年は中国によるチベット侵略併合からちょうど70年の節目なのです
本作はチベット侵略併合から35年目の作品
今年2021年は、本作公開から35年目
ちょうど中間だったのです
国際社会は何も力になれなかったという事実です
このままで良いのでしょうか?
今こそ観るべき映画です

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あき240