コーラスライン

劇場公開日:

解説

ブロードウェイのスターを夢見る若きダンサーたちの熾烈なオーディション風景を描くミュージカル映画。1975年4月15日からスタートし今も続演中のマイケル・ベネット原案・振付・演出の同名舞台劇の映画化。製作はサイ・フュアー、アーネスト・H・マーティン、監督は「ガンジー」のリチャード・アッテンボロー。エグゼクティヴ・プロデューサーはゴードン・スタルバーク、脚本はアーノルド・シュルマン、撮影はロニー・テイラー、編集はジーン・ブルーム、振付はジェフリー・ホーナディ、衣裳はフェイ・ポリアキン、指揮・編曲はラルフ・バーンズ、作詞はエドワード・クレバン、作曲はマーヴィン・ハムリッシュが担当。出演はマイケル・ダグラス、アリソン・リードなど。70ミリと35ミリ・シネスコサイズ、ドルビー・ステレオでの上映。

1985年製作/113分/アメリカ
原題:A Chorus Line
配給:松竹富士映画

ストーリー

ブロードウェイの売れっ子ディレクターのザック(マイケル・ダグラス)は、近くオープンする新しいショーのため男女4人ずつのコーラス(その他大勢組)を選ぼうと、オーディションを行なうことにした。百数人の若者がこれに応募し、とりあえず16人が残った。ザックはその16人にさまざまな質問を浴びせ、素顔を浮き彫りにしていく。イタリア系のマイク(チャールズ・マクゴアン)は12人兄弟の末っ子、4歳の頃からダンスの虜になった。中産階級出身のボビー(マット・ウエスト)は父と折り合わず生まれ故郷を棄てた。もうすぐ20歳に手が届くシーラ(ヴィッキー・フレデリック)は母の夢をかなえるべくダンサーになったが未だ芽が出ない。ルックスにコンプレックスを持つビビ(ミシェル・ジョンストン)、両親とうまくいかず幻想世界に逃避するマギー(パム・クリンガー)、カップルでオーディションを受けたアル(トニー・フィールズ)とクリスティン(ニコール・フォッシー)、思春期の悩みを打ち明けるマーク(マイケル・ブレヴィンス)、「チビだ、チビだ」とバカにされる中国系のコニー(ジャン・ガン・ボイド)、演劇学校で才能なしと決めつけられたプエルトリコ人のダイアナ(ヤミール・ボージェス)、妻と2人の子供を抱えウエイターのアルバイトに精を出すドン(ブレイン・サヴェージ)、両親が喧嘩ばかりしていたジュディ(ジャネット・ジョーンズ)、高校の頃ホモだと自覚したグレッグ(シャスティン・ロス)、スポーツ・ヒーローだったが実社会では無能だったリチー(グレッグ・バージ)、整形美人のヴァル(オードリー・ランダース)…。そんなオーディション会場にキャシー(アリソン・リード)がかけつけてきた。かつて彼女はザックと恋人同士だったが、女優を夢見てハリウッドヘ行ったが夢破れて古巣に戻ってきたのだ。そんなキャシーにザックが厳しく言い放つ。一度でも主役を張った人間がコーラスに耐えられるはずがない、と。しかし彼女は、自分にはダンスしかないとザックに懇願する。最後は、女性的な容姿のためにいつも女役しか振り当てられないと悩むポール(キャメロン・イングリッシュ)だ。そのポールがルーティンを踊るうち、足の筋を切ってしまった。やがてすべてのオーディションは終り、発表のときがきた。ヴァル、マイク、リチー、ビビ、ダイアナ、マーク、ボビー、そしてキャシーが残った。彼ら8人は明日から本番に向けて、さらに厳しい稽古に入ることになった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第10回 日本アカデミー賞(1987年)

ノミネート

外国作品賞  

第58回 アカデミー賞(1986年)

ノミネート

編集賞 ジョン・ブルーム
音響賞  
主題歌賞

第43回 ゴールデングローブ賞(1986年)

ノミネート

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
最優秀監督賞 リチャード・アッテンボロー
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映画レビュー

5.0ダンスをする理由。 たとえ、主役の引き立て役でも、その他大勢の役でも、その舞台に立つということ。

2022年8月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

幸せ

萌える

なりたいものがある。やりたいものがある。
努力 × 才能 × 運 × 情熱。 どれかが欠けてもなしえない。
一時の栄光。そんなものにしがみついていられないほどの渇望。
落とされても、落とされても、チャレンジし続ける渇望。
「踊らせて!! プロとして。チャンスを与えて」その思い。
「私にはこれしかないんだ」その思い。

私は、自分がやりたいと思っていることに、ここまで情熱を傾けているのだろうか。
ダメだしされると、すぐにしぼむ熱意。
バルのように、夢を叶えるために必要なものを手に入れなきゃ・変わらなきゃとあがく思い。
と同時に、シーラのように、どこで見切りをつけるのか。熱意だけでは何ともならない、”適性”というものもある。
ザックのように、他の仕事が”適性”だったりもする。
その見極めが難しい。

そんな一人一人の物語・想いに心揺さぶられる。

オーディションを、今回ダメなら次をという考え方もできれば、一期一会の全てをかけた瞬間としても捉える、パラドックスの世界。
 オーディションを、就職活動・やりたい仕事・ことへのエントリーと考えれば、彼らの想いは、私たちにつながる。
 どうしてやりたいのか、これからどうなりたいのか。
 数打ちゃ当たるのか、一つに想いのすべてを込めるのか。

「ONE」”その”人は素晴らしいというメッセージ。
これから舞台に出てくる主役を讃える楽曲で、踊っているのは、没個性のその他大勢の役。
 でもなぜだろう。衣装の煌びやかさだけではなく、その群舞のパワーに押されてか、彼らこそが一人一人欠けてはならない人物のように思えてくる。
 そして、この歌の後に出てくるのは、今までオーディションで力の限りに自分の想いをぶつけていた彼らなんじゃないかと想像してワクワクしてくる。そう、今じゃないけれど、いずれの未来には、なんてドキドキする。

コーラスライン。主役を引き立てるバック・名もなき人々・”取り換えのきく”と揶揄される歯車。
 ではあるが、ラストのダンスを見れば、実は、主役等メインのメンバーよりも技量が必要なのではないだろうか。一糸乱れぬその動き。日本体育大学の集団行動やマーチングでもそうだが、一人の些細な失敗がすべてをぶち壊す。一人一人が完成されつつも、それが全の中に溶け込まなくてはならない。自分だけが目立ってもいけないし、手抜きが許されるわけではない。

主役等メインのメンバーは多少失敗しても、アドリブ等フォローができる。
 ただ、その舞台・作品・仕事をけん引していくパワー・華がなければならない。その責任たるや半端ない。

どちらがすごいというわけではない。どちらも存在しているからこそ、目立たない人々の仕事がきちっと行われているからこそ、成り立つ社会。
 その目立たない彼らが、キラキラ光る。

そんな彼らの群舞。夢の切符を手に入れた人も、今回はダメだった人も混ざってだんだんと増えていく。鏡の効果で無限に拡がっていく錯覚に陥る圧巻のフィナーレ。
 最終オーディションに残ったのは、あれだけ個性豊かな人々だったのに、”一つ”に収束していく見事さ。
 一人一人の個性・人種や親ガチャ等の背景は多彩で、それぞれの生き方を曲げないUSA。でも、力を合わせれば、一緒にこんなにエネルギッシュで素晴らしいものができるなんてことを読み取るのは、意味づけしすぎか。でも、そんな高揚感に包まれていく。

映画の中では、一人一人の取り上げ方の力点の置き方に多少不満はあるが、それでも一人ひとりの人生に共感して、一部でもどこか自分の人生に重ね合わせてしまう。
人生を、世の中を考えてしまう。

それでいて、教訓じみたことは全くない、最上級の歌・ダンスありのエンターテイメント。

☆   ☆   ☆

パンフレットを読むと、構成も監督も配役も、企画しては崩し、企画しては崩しで、出来上がった作品。
 つい、監督がすべてを企画・実行して作ると思ってしまうが、いろいろな人の思惑が絡むんだなあ。
 この映画は、ほとんどオーディション会場から出ないが、”映画”らしく、一人一人の語りを”実写”する企画もあったとか。この映画のスタイルにする、会場からは出ないと決めたのが、アッテンボロー監督。英断。おかげで、オーディションの緊張と、彼らの想いが交錯して、引き締まる。
 映画オリジナル楽曲もあり。オリジナル楽曲の作曲は、舞台の音楽を作曲した人と同じハムリッシュ氏。ダンスパフォーマンスは、当時『フラッシュダンス』で注目された若き才能・ホーナディ氏。オリジナルを尊重しつつ、新しい息吹も取り入れる。パンフレットには、監督がボージェスさんと一緒に振り付けているシーンも載っていた。

 舞台で鏡をうまく使った、舞台を演出・振り付けしたベネット氏が「ダンサーというのは、~自分の強み、弱点をよく知っていて、自分自身を隠すことには慣れていません。~鏡は嘘をつきませんから」と語っているというコラムがパンフレットに載っていた。映画でも、鏡を使っている。オーディション会場だからかなと思っていたけれど、深い意味があるんだな。

☆   ☆   ☆

何度でも観たい映画です。

(舞台は未見)

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共感した! 1件)
とみいじょん

5.0就職氷河期の人々、そして転職を経験した人なら、本作を観れば身につまされるかも知れません その意味で普遍性のある物語です

2021年9月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

傑作中の傑作です!

是非とも、オールザットジャズ、フェームの2本と併せてご覧頂くと一層面白く感慨深いものとなると思います

オールザットジャズは、マイケル・ダグラスが演じた演出家ザックのような人間に焦点を当てた作品です

そしてフェームは、本作でオーディションに参加するダンサー達が舞台芸術学校で将来ショービジネスでの成功を夢見て青春をおくる作品です
ダンス科の卒業生達がきっとこのオーディションに参加しているのだと思うと胸が熱くなります
そして結局誰も最終的に残っていないのかも知れません
それでも毎年何百人もの若者たちが入校して、卒業して、フェームを掴むためにこうしてオーディションに参加しているのです

キャシーはザックの元カノ
かっては主役級の名ダンサー
ハリウッドで夢破れ
時は経ち年も取り、戻る場所もない
自分がやれることはダンスしかないし、何よりダンスで舞台に立ちたい
たとえコーラスラインでも
若者たちと少ないポストを争ってでもそこで働きたい

就職氷河期の人々、そして転職を経験した人なら、本作を観れば身につまされるかも知れません
その意味で普遍性のある物語です

訳の分からない謎めいた質問にも答えないとならないのです
どう答えるのが正解なのかさっぱり分からないけれど答えないわけにもいかない
何次にもわたる選考を突破しても、ここまでと言い渡されて将来をお祈りしていますと言われるだけかも知れないのです

かって一流企業で働いて、業界で顔も名前も売れていたとしても、転職では現在価値だけが求められるのです
一部上場企業で役職者をしていましたと履歴書に書いたところで、今のあなたは何ができますか?
それだけなのです
採用権者がかってのよしみの人物であってもそれだけのことで彼が採用なぞできるわけもないのです
何ができるのか、現在価値がどれだけあるのかを証明しなければ転職なぞできるわけはありません

ラストシーンは超有名な「ワン」の歌とダンスのシーンです

金色のタキシードとシルクハット
鏡を効果的に使うダンスフォーメーションには全く目が釘付けになります

映画としてのカーテンコールです
なので不採用だった人の顔も有ります

歌詞の内容はこれから登場するヒロインを全員で賞賛する内容です

しかし、このラストシーンでは、こうした厳しい世界の中でベストを尽くして毎日舞台に立ち、最高の芸を披露してくれているショービジネスの世界の人々への賛歌なのです
舞台の上でライトを浴びるダンサー達だけでなく
裏方で、舞台の袖で、下で、調整室で進行を支えている人々にも贈られている賛歌です

ショーってなんて素晴らしい!

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あき240

3.0監督は『ジュラシック・パーク』のじいちゃん役の人

2020年1月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 まず踊りで17人が選ばれた。選ばれるダンサーは男女各4名。それぞれの家族や過去について語るように指示され、それぞれがミュージカル風に語り出す。指示を出すのは売れっ子プロデューサーのザック(ダグラス)。彼にも仕事を求めているキャシーという元恋人がいるのにメンバーに入れるわけにはいかない。

 ストーリーは個人ゞのエピソードが中心なのでドキュメンタリーでも見ているかのよう。それでもダンスに燃える若者たち。主役ではなく脇役を決めるオーディションだという設定が生活感やダンスへの情熱を見事に表現している。

 “ワン”は名曲♪

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kossy

4.0名曲!

2018年10月9日
PCから投稿

名曲!そして、名作!!

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ハワイアン映画道の弟子
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