恋におちたシェイクスピア

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劇場公開日:

解説・あらすじ

若き日の文豪シェイクスピアの秘められた恋の行方を、虚実織り混ぜながら描いた恋愛歴史劇。16世紀末のロンドン。人気劇作家シェイクスピアはスランプに陥っていた。ある日、彼の新作のオーディションにトマスと名乗る若者がやって来る。実はトマスは、裕福な商人の娘ヴァイオラが女人禁制の舞台に立つために男装した姿だった。逃げるように去ったトマスの後を追って商人の屋敷に潜り込んだシェイクスピアは、そこでヴァイオラと出会い恋に落ちる。しかし彼女には既に、親によって定められた婚約者がいた。燃え上がる恋心に創作意欲を刺激され、新作「ロミオとジュリエット」を書き上げていくシェイクスピアだったが……。主演は「エリザベス」のジョセフ・ファインズ。第71回アカデミー賞で作品賞など7部門を受賞し、ヴァイオラ役のグウィネス・パルトロウが主演女優賞、エリザベス女王役のジュディ・デンチが助演女優賞に輝いた。

1998年製作/123分/R15+/アメリカ
原題または英題:Shakespeare in Love
配給:UIP
劇場公開日:1999年5月1日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第23回 日本アカデミー賞(2000年)

ノミネート

外国作品賞  

第71回 アカデミー賞(1999年)

受賞

作品賞  
主演女優賞 グウィネス・パルトロウ
助演女優賞 ジュディ・デンチ
脚本賞 マーク・ノーマン トム・ストッパード
作曲賞(ミュージカル/コメディ) スティーブン・ウォーベック
衣装デザイン賞 サンディ・パウエル
美術賞  

ノミネート

監督賞 ジョン・マッデン
助演男優賞 ジェフリー・ラッシュ
撮影賞 リチャード・グレートレックス
編集賞 デビッド・ガンブル
音響賞  
メイクアップ賞  

第56回 ゴールデングローブ賞(1999年)

受賞

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) グウィネス・パルトロウ
最優秀脚本賞 マーク・ノーマン

ノミネート

最優秀助演男優賞 ジェフリー・ラッシュ
最優秀助演女優賞 ジュディ・デンチ
最優秀監督賞 ジョン・マッデン
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映画レビュー

5.0ほぼ注文なしの2時間

2025年5月31日
PCから投稿

冒頭から、時代考証が正しい前提ながら、当時のイギリスの街や人々の様子、衣服の様子、統治とか、プレリュードのように観客をいざなう。
そして、主人公2人の劇的な出会いと激しく燃える恋愛劇に進んでいく。恋愛の進行、ならぬ恋の行方を「ロミオとジュリエット」の創作に絡め試行錯誤、筋もお題も変わっていく。この展開は秀逸。舞台稽古の様子や開演前の緊張感も良いな。そんな本筋に、劇作家の好敵手、道化的に扱われる婚約者、女王陛下、そして、一座のメンバーたちが彩りを添える。こういった脇役陣の設定に手を抜いていない感じが良いね。演劇に反対する宗教家らしく男も、冒頭とラストで登場し良い味出した。
若きお二人の演技に拍手。ややアヒル顔のグウィネス・パルトローが美しく、役者と令嬢の二役とも良かった。あの髪はどう隠したのかずっと気になっていたが、ばれるシーンも適当な感じだったのがちょいと残念。オスカーのお二人、特に女王陛下は見事な文鎮役で素敵でした。
何度か目でも新しい発見もあり、しっかり楽しめた。

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Bluetom2020

4.0謎の作家を上手く使った素敵な物語

2025年3月26日
PCから投稿

謎の多いシェイクスピア
だからこそ実現した物語
ロメオとジュリエット
物語はそれにかかる。

悲劇の物語に夢を重ねる。

女王役のジュディ・デンチ
存在、貫禄がとても良い。

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星組

5.0クラシカル・フェイスなグウィネス・パルトロウ‼️

2025年3月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幸せ

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 2件)
共感した! 10件)
活動写真愛好家

3.0エリザベス1世の世界観に酔う。

2025年3月21日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

知的

ラストがいい。
砂浜を一人の女性がひたすら歩いていく姿を追う。
空と海と砂浜の解放感。目指す先に見えるオアシス?
肩の力の抜けた歩み。でも、止まらない。

時代考証をかなりされたのだろうか?
 エリザベス1世にちなんで命名されたともいうバージニア州に行くとか。
 衣装デザイン・美術でも賞を取っている。
 『アリス・イン・ワンダーランド』の赤の女王のようなエリザベス一世のいで立ち。
 この時代に特有な?カラー。パンプキンのようなパンツ。マントのかけ方…。
 汚水が2階から突然降ってくるところまで、ちゃんと描写(下水道なかったし)。
 ネズミをかわいがるのは、役の性格をよく表していると思うが、ペストは大丈夫なのか?
 そういえば、映画の中でも、感染症(コレラ)のために、劇場封鎖というシーンもあったっけ。

その中での、史実を混ぜ込んだフィクション。
 主人公二人の恋模様と、舞台が交じり合って、『ロミオとジュリエット』誕生に立ち会っているかのような興奮にウキウキする。演劇じみた言葉使いにも酔ってしまう。
 そこに、劇場主の経済事情とか、同じ演劇仲間のライバル感・仲間感や、すでに経済力を無くした貴族と台頭してきた商人の事情を絡ませ、ロマンチックな要素に茶々をいれ、コメディ仕立てで見せてくれる。
 劇に精通しているはずの劇場主が、聴衆に受けて借金返済ができるかにやきもきしているからか、この劇の魅力を掴みかね、反対にがめついはずの貸金業者がこの劇の魅力に陶酔しているのもおかしい。
 女王がコメディ好きなのは史実に基づいているのかはわからないが、権力の重責を負っていたら、娯楽ぐらい馬鹿笑いしたいよねと、妙に納得。あの、馬鹿笑いが妙にツボった。そして、後に効いてくる。
 見事なアンサンブル。

ヒロインを演じられたパルトロウさんへの評価が高い。
 『アイアンマン』シリーズでのお姿しかまだ観ていないからか、あまり好みの役者さんではない。けれど、この映画では、恋に恋する乙女、役者を夢見て突っ走るハイティーンぶりがとても良い。行動力はあるが、自分の力で生きていけないことは自覚している。
 ラッシュ氏・ファース氏・アフレック氏・ウィルキンソン氏は安定。特に笑わそうという演技はしていないのだが、その間とか、そこでこのセリフ?と緩急をつけて下さる。特にファース氏は、そのプライドの高さに実力が伴っておらず空回りしているところがうまい。悪役を引き受けてくれるので、主人公二人を応援したくなる気持ちにもちょっとはなる。何気にカーター氏も要所要所で面白い動きをしていて笑える。
 デンチさんへの評価も高いが、スタウントンさんも良い味を出している。

と、意匠・アイディア・役者は最高だと思うのだが、
主要な二人の恋が今一つ、私には合わなくて…。
 言葉が悪くて申し訳ないのだが、盛りのついた犬のようで、今一つ乗れなかった。
 この時代の淑女の貞操感てどうなっているのかと違和感がありまくり。イギリス舞台で、イギリスの俳優で固めているが、アメリカ制作の映画。恋模様がザ・アメリカのハイティーン。とはいえ、まだ、ヴァイオラの方は、恋に恋するお年頃。どうせ好きでもない人と結婚させられるのだからと言う思いもあり?そこに現れた有名人であり信奉していたシェイクスピアとの恋にのめりこむのは、百歩譲って、有りとしたとしても、
 すでにハイティーンはかなり過ぎているシェイクスピアの分別の無さ。ロザラインとも関係しており、貞操感のない、プレイボーイにしか見えない。しかも、場所や周りの状況をわきまえず…。そういう場だから、かえって燃える性癖の持ち主なのだろうか?そのくせ、恋敵には偽名を使う姑息さもあり。
 そんな二人が”真実の恋”と言われても…。状況に酔った、浮ついた二人の恋ごごろにしか見えなくて…。
 それこそ、濡れ場がないと、映画の興行成績が落ちる?とかで、入れたシーンのようにも見えてしまう。ちょっと、過剰。
 最後の逢瀬だからというのは百歩譲って仕方ないかと思うが、少なくともシェイクスピアがヴァイオラにのめりこむプロセスがもう少し納得できるように描かれていたらよかったのに。『ロミオとジュリエット』の台本に合わせたのか。芸術とはパッションだ!で済まそうとしているのだろうか?と言うより、この映画のノリに合わせた軽い行為に見えてしまって、ひいてしまう。
 とはいえ、このシチュエーションに酔った、二人から出てくる言葉は、だからこそ、ロマンティックで、劇的で、『ロミオとジュリエット』の印象的な言葉となって、興奮する。

激甘の、すぐにくっつく、思春期妄想恋愛レベルのロマンチックがお好みなら。

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共感した! 5件)
とみいじょん