雲の中で散歩
劇場公開日:1995年5月27日
解説
広大な葡萄園を舞台に、男女の情熱的な恋を描いたロマンティックなラヴストーリー。「スピード」「JM」でトップスターの座を掴んだキアヌ・リーヴス初の本格的な恋愛映画。42年製作の同名イタリア映画(日本未公開)のリメイクで、監督は「赤い薔薇ソースの伝説」で国際的にも高く評価され、本作が初のハリウッド映画となるメキシコ映画界の雄、アルフォンソ・アラウ。製作は「ゴースト ニューヨークの幻」のデイヴィッド&ジェリー・ザッカー、ギル・ネッターのトリオ。脚本は「リーサル・ウェポン3」のロバート・マーク・ケイメンとマーク・ミラー、ハーヴェイ・ウェイツマン。美しいカメラワークで幻想的な映像をものにした撮影は「赤い薔薇ソースの伝説」のエマニュエル・ルベスキ。音楽は「フィアレス」の巨匠モーリス・ジャール、美術は「ボビー・フィッシャーを探して」のデイヴィッド・グロープマン、編集は「幸福の条件」のドン・ジンマーマン、衣装は「めぐり逢えたら」のジュディ・L・ラスキン、ダンスシーンの振付は「コットンクラブ」のマイケル・スムインがそれぞれ担当。ヒロインには、本作でハリウッドに進出したスペインの女優アイタナ・サンチェス・ギヨンが扮し、「道」「リベンジ」のアンソニー・クイン、「イノセント」「ニューヨーク・ストーリー」のジャンカルロ・ジャンニーニの2大名優が脇を固めている。
1995年製作/102分/アメリカ
原題または英題:A Walk in the Clouds
配給:20世紀フォックス映画
劇場公開日:1995年5月27日
ストーリー
第2次大戦が終結し、故郷に帰ってきたアメリカ兵ポール(キアヌ・リーヴス)は、再会した妻ベティの愛が冷えきっているのを知る。出征前の仕事であるチョコレートのセールスに戻るため汽車に乗った彼は、車中でビクトリア(アイタナ・サンチェス・ギヨン)という美女にひかれる。彼女は妊娠中で、相手の男に捨てられて心に深い傷を負っていた。彼女の実家はラス・ヌベス(雲)という葡萄園を営む、メキシコの長い伝統と格式に則った上流階級で、厳格な父アルベルト(ジャンカルロ・ジャンニーニ)は娘の不始末を許さないだろうと語る。同情したポールは、彼女の夫を演じることを引き受ける。アルベルトは烈火のごとく怒るが、母親や祖母、祖父ドン・ペドロ(アンソニー・クイン)らは2人を優しく迎え入れてくれた。翌朝、ペドロから散歩に誘われたポールは、深い朝霧の中を歩くうち、雲の中で散歩するような気持ちになる。彼は、もう一日滞在を延ばした。積んだ葡萄を大きな樽の中で踏み、音楽に合わせて踊る儀式の中、キスを交わすポールとビクトリア。だが、妻のいる彼はビクトリアを傷つけまいとして旅立つ決意をする。その夜、彼はペドロと酒を酌み交わすうち、窓辺の彼女に愛を告白するが、返事はなかった。翌日は収穫祭で、ポールの忠告に心が軟化したのか、アルベルトは2人の結婚を許すと言う。だが、ビクトリアはこれ以上家族をだますことに耐えきれず、ついに真相を告白し、アルベルトは衝撃を受ける。故郷に帰ったポールはベティと別れ、ビクトリアに求婚するため葡萄園を訪れた。だが、酩酊するアルベルトと争いになり、ランプの火が燃え移り、葡萄園は瞬く間に全燃する。ポールは土を掘り返してみると、元根は無事だった。それを見たアルベルトは頑迷な心を解き、ついに愛し合う2人を許す。2人は皆に祝福され、本当の夫婦になった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アルフォンソ・アラウ
- 脚本
- ロバート・マーク・ケイメン
- マーク・ミラー
- ハーヴェイ・ウェイツマン
- 製作総指揮
- ジェームズ・D・ブルベイカー
- 製作
- デビッド・ザッカー
- ジェリー・ザッカー
- ギル・ネッター
- 撮影
- エマニュエル・ルベツキ
- 美術
- デビッド・グロップマン
- 音楽
- モーリス・ジャール
- 編集
- ドン・ジマーマン
- 衣装デザイン
- ジュディ・L・ラスキン
- 特殊効果
- Illusion Arts
- 振り付け
- マイケル・スムイン
- 字幕
- 戸田奈津子
受賞歴
第53回 ゴールデングローブ賞(1996年)
受賞
最優秀作曲賞 | モーリス・ジャール |
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