銀行
劇場公開日:1994年10月15日
解説
スキャンダルに巻き込まれた一銀行員が、巨悪に立ち向かう姿を描いたサスペンスに満ちた社会派映画。監督は「怪人プチオの密かな愉しみ」のクリスチャン・ド・シャロンジュ。製作はミシェル・ド・ブロカとアドルフ・ヴィエッツィ、原作はナンシー・マークハムで、彼女自身に実際に降りかかった事件を書いたもの。脚本は「愛の終りに」のピエール・デュメイエとシャロンジュ、撮影はジャン・ルイ・ピカヴェ、音楽はパトリス・メストラルが担当。出演は「トリコロール 赤の愛」のジャン・ルイ・トランティニャン、「インドシナ」のカトリーヌ・ドヌーヴ、「地獄に堕ちて」のクロード・ブラッスール、「海を渡るジャンヌ」のミシェル・セローほか。
1978年製作/フランス
原題または英題:La'Argent des Autres
配給:東宝東和
劇場公開日:1994年10月15日
ストーリー
レニエ(ジャン・ルイ・トランティニャン)はミルトン銀行の法定代理人だった。妻のセシル(カトリーヌ・ドヌーヴ)と2人の娘がいる。ある日突然、レニエは財務スキャンダルに巻き込まれる。頭取たちはすべての責任はレニエ自身にあると迫り、彼は身の潔白を証明しようと様々な人に訴える。親友だった外国部長のヴァンサン(フランソワ・ペロー)もなぜか冷たい。銀行を追い出された彼は新しい職を見つけようとするが、どこも相手にしてくれない。窮地に陥ったレニエは真相究明に乗り出した。彼を助けて、妻も資料を集めに走る。背景には巨大な詐欺事件が横たわっているようだ。事件の発端は、レニエが銀行の上得意であるシュバリエ・ダヴァン(クロード・ブラッスール)という人物をヴァンサンの紹介で知り、幹部の推薦もあって貸付けにゴーサインを出したことだった。ダヴァンは高い利子で融資を受け、一般から高利率で金を集め、多数の赤字会社を作った。頭取のミルトン(ミシェル・セロー)は詐欺師の彼の払う利子によって政界にも金を渡したようだ。その融資のために銀行は不良債務を生んだのだ。ミルトンはグルだったヴァンサンを証拠隠滅のためクビにする。レニエは身の潔白を証明するため単身銀行に乗り込み、ミルトンが署名した白紙委任状を手に入れる。1年後、裁判でレニエは無罪となるが、銀行の過失は認められたものの、銀行は刑法上の罪には問われず、告発は却下された。レニエは新しくPR学校の経営者として再スタートを切った。
スタッフ・キャスト
- 監督
- クリスチャン・ド・シャロンジェ
- 脚本
- ピエール・デュメイエ
- クリスチャン・ド・シャロンジェ
- 原作
- ナンシー・マークハム
- 台詞
- ピエール・デュメイエ
- 製作
- ミシェル・ド・ブロカ
- Henri Lassa
- アドルフ・ビエッツィ
- 撮影
- ジャン・ルイ・ピカヴェ
- 美術
- エリック・サイモン
- 音楽
- パトリス・メストラル
- 編集
- ジャン・ラウェル
- 字幕
- 松浦美奈