女ともだち(1983)

劇場公開日:

解説

子供を通して知り合った二人の女性のその後の交流を通じて時代と女性たちの生き方を描く。製作はアリエル・ゼイトゥン、監督・脚本はディアーヌ・キュリス、撮影はベルナール・リュティック、音楽はルイス・エンリケス・バカロフ、編集はジョエル・ヴァン・エフェンテールが担当。出演はミュウ・ミュウ、イザベル・ユペール、ギイ・マルシャンほか。

1983年製作/フランス
原題または英題:Coup de Foudre
配給:ジョイパックフィルム
劇場公開日:1986年1月25日

ストーリー

1952年、リヨン。レナ(イザベル・ユペール)とマドレーヌ(ミュウ・ミュウ)が出会ったのは、子供たちの学芸会の席だった。レナは、ガレージを経営する夫ミシェル(ギイ・マルシャン)と二人の娘と暮らす平凡な主婦。ユダヤ人のレナは戦争中、強制収容所送りをまぬがれるためにミシェルとの愛のない結婚をした。一方、マドレーヌは、売れない俳優コスタ(ジャン・ピエール・バクリ)と、ひとり息子と暮らしている。レナと同じく戦争中に青春を送ったマドレーヌは、19歳の時に恋人レイモン(ロバン・ルヌッチ)と結婚したが、レジスタンス運動に加わっていた彼はゲシュタポに射殺された。レナとマドレーヌは、互いに強くひかれるものを感じ意気投合する。翌日から連日のように会う二人。やがて家族ぐるみの交際が始まった。コスタが両親に借金をたのむ姿にマドレーヌの胸が痛んだ。大損するのが彼の常だ。そんな彼にミシェルが声をかけた。しかしマドレーヌの視線はレナに注がれていた。マドレーヌとの交際でレナは少しづつ変わっていった。ミシェルは行動的になってゆく妻に怯えていた。そんなある日、米軍のシャツの横流しで大もうけをしようともちかけるコスタに、ミシェルが6万フランという大金を貸す。週末、ミシェルを残して、レナと娘たちはバカンスに出かけ、レナはマドレーヌに部屋を借す約束をした。それを知らずに家へ帰ったミシェルは、マドレーヌの浮気を目撃してショックを受ける。そして謝りに来たマドレーヌを思わず抱きしめる彼。戻ってきたレナに、マドレーヌはすべてを打ち明けた。が不思議と彼女は嫉妬しなかった。二人は、いっしょにブティックを開こうと思いついた。計画に夢中になり実行する二人。そんなころ、ミシェルとレナの心ははなれていった。コスタがミシェルに借金をした件で、やがてマドレーヌと夫が大ゲンカ、とうとう彼女は離婚を決意した。やがてマドレーヌとレナは離ればなれで互いの道を歩んだ。仕事にいきずまってノイローゼになったマドレーヌは両親のもとに身を寄せる。彼女を訪れるレナと娘たち。「やり直そう」と、彼女を追ってきたミシェルに、レナは首をふった。彼女は、もうマドレーヌとは離れないと心に誓ったのだった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第56回 アカデミー賞(1984年)

ノミネート

外国語映画賞  
詳細情報を表示

映画レビュー

3.5イザベルユペールの一瞬の可愛らしさ

2023年11月10日
iPhoneアプリから投稿

戦中の過酷な環境から戦後の賑わいを取り戻す時代までの女性の人生が描かれている。その部分は映画の背景なので、程よいライトさがあるので見やすい。
生活の調度品も美しく、2つの家庭の物語がしっかり描かれてれる印象。
お話的には柔らか目なフランス版卍って感じ。

私の好きだったシーンはユダヤ人収容所から脱出できた、イザベル・ユペールが美味しそうに口いっぱいにパンを頬張っている所で、普段はクールなイザベルが少女のような可愛さを一瞬出している絶妙な演技が好き。

芯も我も強そうな2人の女性でもこの時代は男なしでは到底生きていけないとゆううっすらとした絶望が映画の中に描かれてて、物語も演出も派手な所はないけど
庭で遊ぶ子供や、服のお直ししてあげる為に採寸してるとこ(この服が2回目ちゃんと出てくるのも良い)、など美しいシーンが多く、色んな時代の背景がしっかり描かれていた。

配信で鑑賞

コメントする (0件)
共感した! 0件)
madu

他のユーザーは「女ともだち(1983)」以外にこんな作品をCheck-inしています。