おかしな二人
劇場公開日:1969年4月26日
解説
「裸足で散歩」のニール・サイモンのヒット戯曲を彼自身が脚色、同じく「裸足で散歩」のジーン・サックスが監督したコメディ。撮影はロバート・ハウザー、音楽はニール・ヘフティが担当した。出演は「恋人よ帰れ!わが胸に」のジャック・レモンとウォルター・マッソーのコンビのほかはジョン・フィードラー、モニカ・エバンス、キャロル・シェリーらの舞台のオリジナル・キャストなどブロードウェイの演技派が顔をみせている。製作はハワード・W・コッチ。
1968年製作/アメリカ
原題または英題:The Odd Couple
配給:パラマウント
劇場公開日:1969年4月26日
ストーリー
テレビのニュース記者フェリックス(ジャック・レモン)は愛妻と離婚の憂き目。悲観した彼は自殺をすら考えた。しかし、そんなフェリックスを救ったのは、オスカー(ウォルター・マッソー)ほか4人のポーカー仲間だった。とりわけスポーツ記者のオスカーは、自分も離婚の経験者だけに、フェリックスを心から慰め、アパートに同居させることにした。こうして、やもめ同士の奇妙な同居生活が始まった。彼らはともに40男。だが、その性格は、正反対だ。フェリックスの方は、掃除、洗濯、炊事と、女顔負けの腕のよさ。そのうえ、異常なくらいの清潔野郎で、部屋の整理整頓はもとより、チリひとつ落ちていても、気になるという男。ずぼらなオスカーは、始めのうちこそ黙っていたが、次第に彼の態度にがまんならなくなった。そしてポーカー仲間たちも、これでは落ち着かないと、敬遠しはじめた。そこでオスカーは心機一転とばかり、同じアパートに住むピジョン姉妹を招待し、陽気な一夜を過ごすことを提案。未亡人と離婚経験者の姉妹は嬉々としてやって来た。フェリックスは自慢の料理を作り、まずは歓待したのだが、その料理を出す前に、自らの悲しい離婚の話を始めてしまった。妻や子の写真を取り出し、しみじみと語り、ついに泣き出す始末。それをみた姉妹も、彼の、ちょっと現代離れしたやさしさに共鳴し、一緒に泣き出してしまった。3人の涙合戦。なんともやり切れないのはオスカーである。そしてついに数日後、2人の男は喧嘩別れ、フェリックスは出ていった。だが人の好いオスカーは急に心配になった--もしかしたら、今度は本当に自殺するのではないかと。だが心配は無用。なんとフェリックスは、ピジョン姉妹と一緒に現れ、彼女たちと暮らすという。荷物を持って意気揚々と引きあげるフェリックス。残されたオスカーは、集ったポーカー仲間たちに言う--ここは俺の家だ。床にタバコを捨てないでくれ!どうやらフェリックスの清潔ぶりが移ったようだ。彼との和解も遠い日ではあるまい。
スタッフ・キャスト
受賞歴
第26回 ゴールデングローブ賞(1969年)
ノミネート
最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル) | |
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最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) | ジャック・レモン |
最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) | ウォルター・マッソー |