円卓の騎士

劇場公開日:

解説

「兄弟はみな勇敢だった」のパンドロ・S・バーマンが製作するMGMのシネマスコープ第1作(テクニカラー色彩)で、アーサー王伝説にもとずく史劇映画である。トーマス・マロリーの著より「ミズーリ横断」のタルボット・ジェニングス、「悲恋の王女エリザベス」のジャン・ラスティグおよび「ゼンダ城の虜(1952)」のノエル・ラングレーが脚色し、「兄弟はみな勇敢だった」のリチャード・ソープが監督した。撮影は「モガンボ」のフレデリック・A・ヤングと「コロンブスの探検」のスティーブン・デイドの共同、音楽は「兄弟はみな勇敢だった」のミクロス・ローザが担当した。「兄弟はみな勇敢だった」のロバート・テイラー、「モガンボ」のエヴァ・ガードナー、「リリー」のメル・ファーラーをめぐって「ベデリア」のアン・クロフォード、「怒りの海」のスタンリー・ベイカー、「汽車を見送る男」のフェリクス・エイルマー「赤い風車」のモリーン・スウォンスンなどのイギリス俳優が出演する。1953年作品。MGM英国撮影所で撮影された。

1953年製作/アメリカ
原題または英題:Knights of the Round Table
配給:MGM映画会社
劇場公開日:1954年5月1日

ストーリー

群雄割拠していた6世紀のイギリス。覇王アーサー・ベンドラゴンの1子アーサー(メル・ファーラー)はイギリス全土の王たるべき人物だったが、ひそかに王位をねらう彼の異母妹モーガン・ル・フェイとその夫モドレッドは、これに反対して、諸侯の円卓会議を開いて王位を決しようと提案した。レイクのランスロット(ロバート・テイラー)はその会合に赴く途中15歳の乙女イレインに逢い、更にアーサーを待ち伏せるモドレッド一味に遭遇した。ランスロットが彼らと戦っているとき、1人の騎士が現れて加勢に立ち、敵を追払った。この騎士こそアーサーであった。ランスロットは彼に忠誠を誓った。モドレッドは諸侯を示嗾して反乱の軍をあげたが、アーサーはランスロットとこれを打ち破った。しかしアーサーがモドレッドを許したため、ランスロットは彼のもとを去った。ある日、ランスロットは緑の騎士に捕われていた美女(エヴァ・ガードナー)を救い、彼女に強くひかれた。彼は彼女がアーサーの王妃となるべきギネヴァ姫であることを知らなかったのだ。アーサーに復帰を願い出た彼は、王妃ギネヴァを見て愕然とした。一方、イレインは宮廷に出仕していたが、ランスロットの心を得たいと王妃に助力を乞うた。2人の仲をとりなそうとするうちギネヴァはランスロットへの慕情を抑えきれず、2人は望みのない恋をあきらめようと努めたが、彼らの気持ちを知ったモーガン・ル・フェイが、これを口実にアーサー王の支配を覆えそうとしたので、ランスロットは急遽イレインと結婚し、王の許可を得てノーザン・ウォールに派遣された。2年後、イレインは1子ガラードを残して世を去り、ランスロットはモドレッドの指金で王宮に帰らされた。ランスロットの冷い態度に王妃はたまりかねてある夜中ランスロットの許を訪れた。それを見たモドレッドはランスロットを逮捕にきたが、彼はギネヴァとともに血路を開いて逃げのびた。モドレッドは早速このことをアーサー王に訴えた。困惑したアーサーはランスロットを僻地に流し、王妃を尼院に入れた。やがてモドレッドは内乱を挑発し、アーサー王は重傷を負った。悲報をきいたランスロットは王の許にかけつけた。王は前非を悔いながら彼の腕に抱かれて息をひきとった。ランスロットはモドレッドを一騎打ちで倒し、尼院のギネヴァを訪れて王の最後の言葉をつたえたのち、荒れはてた円卓の広場に赴き、英傑アーサーの志をついで、国土統一と平和のために一生を捧げようと決心するのであった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第26回 アカデミー賞(1954年)

ノミネート

美術賞(カラー)  
音響録音賞  
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