エヴァの匂いのレビュー・感想・評価
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観たかった度◎鑑賞後の満足度○ への字口のジャンヌ・モロー登場!でも正直、男を狂わす程の上玉とは思えず(好き嫌いあるんでしょうね)。それにエヴァは悪女ではないと思う。自分の商売に忠実なだけでしょう。
①相手の男が勝手に入れ込んで自滅しただけでしょう。エヴァが言うように見た目は男っぽいのに“情けない男”。
こんな男を好きになって自殺(?)しちゃったヴィルナ・リージが可哀想。
②男がアホなのに相手の女を悪女とか魔性の女とか決めつけるのは無しにしましょうね。
酒とたばこと涙と女とジャズ
ジャンヌモローはまったくもって、
レビュータイトルにしたこれらを
すべて持ってて恐ろしい女だ。
多少年齢的にトウがたってきて
冷静に見れば振られる婚約者の方が
めっちゃきれいなんですけれども
もしかしたら
人間には振り回されたい欲求があって
それをみたしてくれるのが
ジャンヌモロー演じる高級娼婦なのかもしれません。
しかし、まあ、なんとも
とらえようがなくそれでいて魅力的な
悪っるい女です。
あの眼に見つめられたら降参するしかないのです。
劇中にジャンヌモロー演じるエヴァを表して
「残酷で美しくて破滅的」とありますがまさにそのとおり。
キリスト教のイブの名前なのは
よくある名だからか、
あるいは他に深い意味合いがあるのでしょうか?
ラストのくだりもキリスト教に詳しくないので
意味がつかめませんでした。
それにしても邦題もいいですね。
原題は単に「エヴァ」ですが邦題では「エヴァの匂い」。
これ、香り、じゃ違いますね。匂い、ですよ!立ち昇る背徳と破滅を
見事に感じさせてくれるじゃありませんか~。
どなたがつけたか知りませんが、いい仕事してますわ!
地獄の異邦人
エヴァ(ジャンヌ・モロー)は “その道の” プロであり 迷いも卑下もない
過去に破滅させられた男や このウェールズ人タイヴィアン(スタンリー・ベイカー)は彼女が相手の好み(弱味)を見抜き〈即興のように〉そこを突き、金を巻き上げる… ということを理解していないか、忘れてしまう
彼女はイタリアのローマ、ヴェネツィア周辺を根城にしている
超高級ホテルといえども高額な部屋を常に満室には出来ないから 女の前では見栄を張り、金払いの良くなる客を連れてきてくれる彼女達を歓迎する
エヴァのようにアカ抜けていて お洒落であれば賭博場の華の役目も果たす
彼女達とホテルは〈持ちつ持たれつ〉なのだ
高級店にとっても得意客…
彼等の流儀を理解せず、エヴァに執着し、金を渋りながら自己顕示欲だけは強いこのウェールズ人はここでは馬鹿にされる
(彼が本当の作家であれば、察知できたはず)
この映画は 長回し撮影の演出が冴えている
他にもモローが〈奇妙な果実〉を聴いていたこと
コクトーがこの原作を彼女に薦めたこと
衣装合わせでカルダンと恋に落ちたことなども 大きく関係している
私は女性なので モローが着こなす彼の服の数々に見惚れてしまった
エヴァの場合それらは鎧の役目も果たすがタイヴィアンの贅沢は自分を大きく見せようとする心理も働いている
ゴンドラやホテル・ダニエリなどのロケーションも美しかった
フランチェスカ(リージ)の絶望のシーンで
《楽園追放》の複製画が映るが
どうして人間は〈禁断の果実〉に手を伸ばしてしまうのだろう…
そして 階段を降りてくるエヴァの神々しさは 何だろう…
彼女は男の罪の《告解》も していることになるからだろうか
ロージーは ハドリー・チェイスのパルプ小説を全く違和感なく、ヨーロッパの美しく残酷な都市での誘惑の物語に置き換えている
ウェールズ人の(兄が執筆した)本の題名も「地獄の異邦人」である
彼は取り込まれてしまったのだろうか?
いい音楽だ。これだけでいい。ビリー・ホリデイの歌声にしびれた。片...
いい音楽だ。これだけでいい。ビリー・ホリデイの歌声にしびれた。片時もレコード盤とプレーヤーを手放せないような女エヴァはある意味魅惑的だ。多分、少年の私ならばジャズを教えてくれる年上のお姉さんという存在にかなりまいってしまうだろう。それほど素敵なのだ。
しかし、映画では美女フランチェスカが婚約者なのである。はっきり言ってジャンヌ・モローは負けている。だからタイヴィアンが何故この女に惹かれるのかがさっぱりわからない。独身でしかも若ければうなづけるのだが。この男はマゾなのかな?
ファム・ファタールな女性とは!
フランス映画の王道、ジャンヌ・モローの魅力炸裂。女性の魅力、特に小悪魔的な魅力を見せつける。ファム・ファタールな女性の意味は、言葉でどう学んでも、この映画を見ることで「百聞は一見にしかず」をつくづく実感させられる。フランス映画が好きだとしたら、この映画は必見。人間の欲望と魅力と弱さ、深みの味がある三つ星フランス料理のような味わい深い映画。ぜひご賞味あれ、Bon-Appetit!
女と出会ったからではなく
ハドリー・チェイス原作。
ジャンヌ・モロー主演。
ビリー・ホリデイの歌。
このトライアングルが素晴らしい映画
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男は悪女と出会ったから堕落したのではなく、最初っから悪かったんだ(皆を騙してたし)、堕ちるべくして堕ちたんだという、チェイス特有の潔癖さがイイ。
ロージー監督は、そこに「アダムとエヴァ」のモチーフを加えて映画化。
なかなかに渋い映画だなあと思う。
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追記:ロージー監督に影響を受けたアルドリッチの『傷だらけの挽歌』(同じくチェイス原作)も、すごく好き。
エヴァ、心底、恐ろしいです
なんで男はこうなのかと思わざるを得ないですね。エヴァのような女性を前にすると、何もかも見えなくなり、ただただ惨めな自分をさらけ出すしかなくなってくる…
いろいろ印象的なシーンがありましたが、タイヴィアンの惨めさを受け止めた時のエヴァの表情が忘れられないです。女って、あんな顔するんだ、と… あんな顔を見てしまったら、もう女が怖くてしょうがなくなりましたよ…
あとは、川のシーンが印象的でした。ヴェネツィアの光が川に映り込むのも美しかったし、オープニングのゴンドラの揺れる様子も良かったです。
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