アメリカン・バッファロー

劇場公開日:

解説

古い5セント白銅貨をめぐり、欲に目が眩む人間の弱さにスポットを当てた密室劇。主な登場人物はわずか3人のみで、全編に渡って繰り広げられる台詞の応酬が圧巻。現代アメリカ演劇界を代表する劇作家で、「評決」「アンタッチャブル」「摩天楼を夢見て」など映画脚本も多いデイヴィッド・マメットが、75年に初演以来、ブロードウェイでロングラン・ヒットを記録した自らの出世作を映画用に脚色。監督は演劇界出身の新人で、『Federal Hill』に続いて2本目の映画となるマイケル・コレントが抜擢された。製作はマメットのパートナーで、これが初の映画製作となるグレゴリー・モッシャー、音楽は「ラリー・フリント」のトーマス・ニューマン、美術は「恋愛の法則」のダニエル・タルパース。出演は「スリーパーズ」のダスティン・ホフマン、「ダイ・ハード2」のデニス・フランツ、「フレッシュ」のショーン・ネルソン。

1996年製作/87分/アメリカ
原題:American Baffalo
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:1997年10月18日

ストーリー

故物商の主人ドニー(デニス・フランツ)は、ボビー(ショーン・ネルソン)という少年を使い走りとして雇っている。ボビーにとって、ドニーは主人というばかりでなく、父親のような感情を抱ける人物だ。ある日、2人は路上で昨晩のポーカーの大負けで機嫌が悪いティーチ(ダスティン・ホフマン)に出くわす。3人はドニーの店に入り、ティーチはドニーとボビーが興味深いやりとりを交わしているのを聞く。ティーチに尋ねられたドニーは、ボビーが「今朝見つけた」というある男のことを話した。その男はコインのコレクターらしく、店にあった年代物の5セント銅貨“アメリカン・バッファロー”を90ドルで買っていったという。本当はその5倍はするかもしれない代物で、コインの値打ちも知らずに売ってしまったドニーは、ボビーと共にその男の家に忍び込み、コインを盗もうとしていた。ティーチはこの計画に一枚加わろうとするが、ドニーは許さない。しつこいティーチは「子供に何ができる」とねじこみ、ドニーもその気になってボビーを外すことにした。自分の思いどおりになったティーチは得意気に計画を練るが、彼が傲慢さに腹を立てたドニーは「友人のフレッチャー」も仲間に加えようと言う。分け前が減るので、ティーチは機嫌が悪い。夜の23時。約束の時間がきても、店にはまだだれも来ない。そこへボビーが「コインを手に入れた」とやって来たが、ドニーは取り合わない。遅刻したティーチは、フレッチャーを待ち続けるドニーに対し、「奴抜きでやろう」と主張し、癇癪を起す。そこへボビーが現れ、「フレッチャーが襲われ、病院に担ぎ込まれたようだ」と言う。ティーチは「ボビーはフレッチャーやルーシーらと組んで、先に強盗に入ったのだ」と言う。ドニーは病院に電話をかけるが、フレッチャーはいない。ティーチはボビーを厳しく問い詰めて激しく殴りつけた。その時、ルーシーからの電話が入り、フレッチャーは別の病院にいると言う。呆然とするドニー、血だらけのボビーは、彼のためにコインを専門店で買ったことを白状する。良心の呵責に苛まれるドニー。だが、ティーチはまだ腹の虫がおさまらず、ドニーと言い争いを始めた。そんな2人に、ボビーは「今朝、あのコインの男を見つけたのは嘘だ」とぶちまけた。やけになった荒れるティーチと、恐ろしい過ちを犯したことに気づくドニー。ボビーを病院に連れて行こうとするドニーの耳にはティーチの運転する車のクラクションの音だけが鳴り響いていた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

1.5演劇と映画

2016年5月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

寝られる

評価された劇は舞台で表現するからこそ傑作で映画で形にするには無理がある。

D・ホフマンにはイライラの連続で寧ろ腹が立ってしようがない。

舞台ではA・パチーノが演ったらしいが映画のD・ホフマンと同じ感想になるかな?

映画としての物語が破綻していて関係性も理解し難いし感情移入も出来ずに盛り上がる場面も無く映像で表現するには物足りなく監督の手腕の問題かもしれない。

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