阿片戦争

劇場公開日:

解説

香港返還を機会に、近代中国の命運を決した阿片戦争の様相を描いた大作ドラマ。監督は「犬と女と刑老人」などのシエ・チンがあたった。企画はリー・シン、リー・シエンに、「客途愁恨」などの監督でもあるアン・ホイが参加、イギリス部分の撮影にも協力した。脚本は作家でもあるチュー・スーチン、「紅夢」のニー・チェン、ツォン・フーシエン、マイ・ティエンシューの共同。撮影は「青い凧」ほか田壮壮監督とのコンビで知られるホウ・ヨン。音楽は「最後の貴族」以来監督とコンビを組むチン・フーツァイ、ホアン・ハンチー。美術は「人生は琴の弦のように」のシャオ・ロイカン。録音はライ・チーシェンとワン・シュエイー。出演は中国演劇界のヴェテラン、ホー・クオアン、「恋人たちの食卓」のラン・ション、RSCのボブ・ペックほか。

1997年製作/150分/中国
原題:鴉片戦争 The Opium War
配給:徳間書店=東光徳間
劇場公開日:1997年12月13日

ストーリー

清代、道光年間(1820~1850)。イギリスの圧力により国内のアヘンが蔓延、人も世も乱れた。1839年、道光帝(スー・ミン)はアヘン取締りのため、欽差大臣・林則徐(ホー・クオアン)をアヘン密輸の拠点・広東に赴任させた。広東ではイギリス商人デント(ボブ・ペック)と何敬容(ラン・ション)が結託し、税関役人を買収してアヘン密輸を黙認させ、巨利を貧っていた。林則徐は赴任早々、アヘンの売人を処刑し、何敬容を投獄、アヘンに染まる役人を処分するなど徹底した取締りをはじめ、イギリスはじめ外国商人にアヘンの引き渡しを要求した。そこへ駐清商務監督チャールズ・エリオット(ウィリアムズ・サイモン)が広東に到着。彼はイギリス人らにアヘンの引き渡しを命令したが、これは清朝に開戦を迫るための計略のひとつだった。アヘン2万箱以上が清朝に引き渡され、道光帝の命により、それらは海中に廃棄された。エリオットはパーマストン外相(ベンジャミン・ホワイトロー)あての手紙をデントに託し帰国させた。パーマストンの提議による、清国出兵がイギリス議会で可決された。1839年6月。虎門海上、珠江を封鎖した遠征軍司令官ジョージ・エリオット(デニス・ヒル)以下の遠征軍は広東北部の舟山列島攻撃を開始、定海が陥落。道光帝は激怒し、敵艦隊が到着するや、責任者として林則徐を罷免した。林則徐は地位を追われ、後任のチー・シャン(リン・リエンクン)が派遣されたが、結局イギリスの圧力に屈し、「川鼻条約」でアヘンの賠償と香港割譲を要求された。チーシャンはイギリス軍慰撫を命じたが、芸妓・蓉兒は拒否し、処刑された。勝ち目はなかったが、イギリス軍との戦争は必至だった。虎門砲台。軍門提督・関天培以下、清国兵士は奮闘するが及ばず壊滅した。チー・シャンも罷免され、林則徐は辺境へ追放された。1842年。「南京条約」調印、香港島は割譲され、その後、香港は1997年までイギリスの植民地下に入ったのだった。

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