愛の悪魔 フランシス・ベイコンの歪んだ肖像
劇場公開日:1999年3月13日
解説
今世紀を代表する画家の一人、フランシス・ベイコンの生涯を、男性の恋人ジョージ・ダイアーとの関係を中心に描く一編。監督・脚本は「リメンバランス」のジョン・メイブリィ。製作はキアラ・メナージュ。製作総指揮はフランシス・アン・ソロモン、ベン・ギブソン、パトリス・ハダド、浅井隆。撮影は「リメンバランス」「ヴィゴ」のジョン・マティエソン。音楽は「スネーク・アイズ」の坂本龍一。美術はアラン・マクドナルド。編集はダニエル・ゴダード。衣裳はアニー・シモンズ。出演は「ハムレット」のデレク・ジャコビ、新鋭ダニエル・クレイグ、「イヴの秘かな憂鬱」のティルダ・スウィントン、「ハワーズ・エンド」のアン・ラムトン、「世にも憂欝なハムレットたち」のエイドリアン・スカーボロー、「ヴイトゲンシュタイン」のカール・ジョンソンほか。98年エジンバラ国際映画祭でマイケル・パウエル賞(最優秀作品賞)、最優秀演技賞を受賞。
1998年製作/90分/イギリス・日本合作
原題または英題:Love Is the Devil Study for a Portrait of Francis Bacon
配給:アップリンク
劇場公開日:1999年3月13日
ストーリー
1971年、パリのグラン・パレでは、大きな喝采を浴びるイギリスの画家、フランシス・ベイコン(デレク・ジャコビ)の大回顧展が準備されていた。またその頃、ベイコンの作品のモデルであり恋人でもある、ジョージ・ダイアー(ダニエル・クレイグ)は、ホテルの部屋で大量のドラッグとアルコールを服用していた。この二人が初めて出会ったのは、それから7年前のことである。ベイコンの家に盗みに入ろうとしたダイアーが、うっかり天井からアトリエに転び落ちてしまった。そのダイアーを一目見たベイコンは、有無を言わさず彼をベッドに誘った。この日から二人は恋人同士として過ごすことになったのだ。ベイコンを取り巻く友人たちは、女主人ミュリエル(ティルダ・スウィントン)が経営する酒場、“コロニー・ルーム”にたむろしては、派手な批評や毒の効いたジョークなどをベイコンにぶつけて楽しんでいた。その常連には、『ヴォーグ』の写真家ジョン・ディーキン(カール・ジョンソン)、美術評論家のダニエル・ファーソン(エイドリアン・スカーボロー)、ディーキンの写真のモデルであるヘンリエッタ(アナベル・ブルックス)、ベイコンの長年の友人イザベル(アン・ラムトン)などがいた。ダイアーはそんなベイコンの世界に何とかなじもうと努力するが、無知な彼は常に皆の嘲笑や皮肉を浴び、次第に精神が追い詰められていく。彼はその苦痛から逃れるために、ドラッグとアルコールに溺れるようになった。ベイコンとの問には徐々に溝が深まっていく。そしてダイアーは、ベイコンの回顧展開幕の前夜、一人ホテルで息絶えるのであった。
スタッフ・キャスト
受賞歴
第51回 カンヌ国際映画祭(1998年)
出品
ある視点部門 | |
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出品作品 | ジョン・メイバリー |