愛と追憶の日々のレビュー・感想・評価
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名優達の競演
20年ぶりくらいに鑑賞。
初見の時は映画前半はユーモアたっぷり、後半はさんざん泣かされた、すごく面白い母娘感動作だなという印象だった。
今回は意外と泣くこともなく、エマの病気が判明してからがこんなに時間が短かったのかと思った。そして恋愛映画として見ても、とても魅力的な作品だと再認識。
とにかくこの作品の見所はなんと言ってもシャーリーマクレーンとジャック・ニコルソン。
名優の二人ですから当然と言えば当然ですが名演ぶりは魅力全開でこれでもかと思わんばかりに見せてくれる。その二人の素敵さ、素晴らしさ。
このカップルの競演にまた浸ることが出来て、幸せな時間でした。
本作を一言でいえば「女の人生、いろいろあるわ」です
名作です!
アカデミー作品賞はじめ数々の賞に輝くのは当然と納得の作品です
時系列を整理してみるとこうなります
オーロラの夫の葬式のときエマは10歳に見えます、ということは冒頭の赤ちゃんが息をしてないわ!騒動のオーロラはまだ20歳くらいでしょう
序盤のオーロラがエマの結婚を反対していた時の歳は多分40歳ぐらい
サムが仕事を得てヒューストンから1000キロも離れたアイオワ州デモインへエマ一家が引っ越した時、長男テディは2歳くらいです
なのでオーロラは43歳
その頃、元宇宙飛行士のギャレットが隣に引っ越しして来てオーロラと最悪の出会いをします
彼が元宇宙飛行士なんて特異な設定なのは、勘違いじじいであるということを一発で表現できるからだと思います
もちろん舞台はヒューストン
宇宙センターがある土地柄ですから元宇宙飛行士が登場してもおかしくありません
エマとサムが答案採点がどうたらで夫婦喧嘩するのは次男がまだ赤ちゃんなのでその1年後のこと
オーロラは44歳
このとき長男テディは3歳くらいですが、父親がすぐ帰ってきて母親と二階に上がると空気を読んでジャンパーを着て寒い外で時間をつぶそうとします
常に両親の顔色を伺うような子供になってしまうわけです
エマが3人目を妊娠したからお金を貸してとオーロラに電話してきた時は、オーロラは50歳のはず
というのも暗転して一番下のまだ新生児のメラニーが熱をだしたシーンで、長男テディ10歳くらい、次男トミーは7歳くらいだったからです
その後のシーンでオーロラは50歳の誕生パーティーをしていますが、本当は52歳だろとオーロラファンクラブの医者のおじいちゃんから指摘されています
ちやほやしてくれる男達に囲まれても、枯れたおじいちゃんばかりじゃ面白くもない
まだ脂ぎった男のままのギャレットの方が、いやらしくてもましかとため息がでるのです
その夜、結局もやもやしてギャレットの家にいって翌日ランチデートする約束をとりつけます
なんとそのランチデートの夜ベッドインしちゃってます
いくつになっても女には愛が必要なんです
とても幸せそうです
サムと女子大生ジャニスとの浮気疑惑でエマが里帰りしたのはその直後の夏です
エマはサムを責めますが、自分の浮気は棚に上げています
彼女の中ではそうなったのもサムのせいなのでしょう
秋にはデモインに戻って、家族でデモインから西に500キロのネブラスカ州カーニーに引っ越しします
その頃オーロラはギャレットから別れを告げられますから、3ヶ月くらいしか持たなかった訳です
ジャニスが、なんとカーニーにまで追いかけて来ているのを見つけたのはメラニーが1歳くらいの時
オーロラは53歳になっています
エマの病気が見つかって、ニューヨークに行ったときに友達の友達に見せたメラニーの写真は2歳くらいに見えました
ということは、その時オーロラは54歳になっています
ギャレットがオーロラがエマの看病で泊まっているホテルのプールに現れて、オーロラを抱きしめるのも、メラニーの成長をみるとそのすぐあとぐらいのことです
お葬式のシーンでメラニーは3歳ぐらいにみえます
本当に可愛い盛りです
目の中に入れても痛くないのはこんな姿の事です
長男テディ13歳、次男トミーは10歳くらい
テディはいっちょ前にスーツを着ています
反抗期にはいりかけのようです
トミーはとてもしっかりした優しい男の子に育っています
ということはオーロラ55歳です
オーロラの40歳から55歳の15年間
そして彼女の娘エマの20歳から35歳の15年間
この母娘の二人をオーバーラップして女性の人生が濃密に描かれています
夫が若く死んでしまい30歳から40歳はエマとの女二人の生活
エマが嫁に行ってからは女一人の淋しい生活
夫の遺産がかなりあったようで、彼女は働きもせず綺麗な庭園のある素敵な家に優雅に住んでいます
シャーリー・マクレーン 49歳
序盤は40歳頃ですから、少し若めのメイクとフリフリブラウスです
しかし終盤は55歳の役です
今の感覚からするとちょっと老け過ぎにみえます
わざとメイクでシワを逆に目立たせて年齢を強調しているようです
今なら美魔女は沢山いますから、もう少し綺麗に撮ったかも知れません
ラストシーン
彼女は3人の孫に囲まれています
この子達を立派に育てて大人にするまで死ねないわ
老けてる暇なんかないのよ
そう彼女は自分に言い聞かせています
その決意の固い表情で映画は終わるのです
恋愛して結婚したら女は終わり?
そうじゃなくて、女の長い人生はそこからが始まりなのです
それが本作のテーマだったと思います
本作を一言でいえば「女の人生、いろいろあるわ」です
母と娘、そしてきっと幼い孫娘にも繋がっていく糸、もっとその先にもつながっていくはず
女性が家族の絆を繋いでいくのです
男達はその周りでウロウロしているだけです
オーロラの死別した夫のように、お金をしっかり稼いで女達が幸せに暮らしていけるようにする
それだけが男の役割なのかもしれません
シャーリー・マクレーンの演じるオーロラがとても魅力的です
このような女性がみじかにいて、自分ももし独り身であったなら、きっとオーロラファンクラブのメンバーになっているだろうなあと思いました
それかギャレットみたいな勘違いじじいになっているかも知れません
サムはエマを失って、若い女子大生ジャニスと再婚するのかも知れません
ギャレットなら羨ましいなと言うでしょう
でもエマとの15年間の思い出と3人の子供達
人生の宝は手放してまた一からの人生をスタートです
女は積み重ねていくのに、男はこうです
離婚したり死別して独り身になった男性の寿命は短いらしいです
愛と追憶の日々
この素晴らしい邦題はもしかしたら、残されたサムの事を言っていたのかも知れませんね
何でも話せる友だちのような関係の母と娘
女同士でケンカしながらも時には何でも話せる友だちのような関係の母と娘を丁寧に描いた映画です。
特に感動的な映画というわけではありませんが、根底にある愛情が素敵でした。
母娘の特殊な関係をこの映画でも…
以前、やはりTVで観ていて、娘が癌で
亡くなるストーリーは記憶していたが、
あまり印象の残る作品では無かった。
しかし、改めてTV放映があり、
アカデミー作品賞及びキネマ旬報第4位との
評価だったので再鑑賞。
ウーム、これがアカデミー作品賞かと、
自律的な道徳観に支配された私としては、
登場人物全員の余りにも奔放な性行動が
全編に満ち溢れた展開に、
どの人物にも共感することは出来ず、
結果的にこの映画を客観的に引いて観るしか
無くなってしまったため、
作品に没入することは無かった。
それにしても
男だけの兄弟で育った私としては、
この作品でも描かれる母娘の間柄は、
喧嘩していても心は通じ合っているなど
不思議な関係だ。
私の妻と義母、また、
妻と娘の触れ合いを見ていても、
彼女らは、まるで親子関係を超えた
年齢的に隔ての無い、
あたかも姉妹か親友であるかのような、
とても精神的に近い関係に感じさせられる。
そんな身近で見ていた母娘の特殊な関係を
追認させられた作品ではあった。
存在感あるジャックニコルソン
デブラウィンガー扮するエマの結婚式にシャーリーマクレーン扮するママは出ないと言った。まずはデブラウィンガーは美人だが、ハスキーと言うかだみ声が気になったね。エマが妊娠したと言ってもママは不機嫌で不思議な親子だったが、旦那の就職で離れ離れに。そんな折、ジャックニコルソン扮する近所の親父が半ば強引にママを誘って来た。そして子供が小さいのに夫が浮気したエマに病が見つかる。つらいね。存在感あるジャックニコルソンの登場シーンだけはユニークで良かったね。
ホロリとさせられる
心の中では互いを気に掛け大切に思っているが、言葉を交わすといつの間にか喧嘩に…恋多き未亡人オーロラをシャーリー・マクレーンが、一人娘エマをデブラ・ウィンガーが表情豊かに演じる。
元宇宙飛行士ギャレットを演じたジャック・ニコルソン。不敵な笑みを浮かべたプレイボーイ、だらしなく緩んだ無様な姿の中年男を巧みに演じ分ける。
妻や義理の母からの辛辣な言葉に辟易する大学講師フラップ(ジェフ・ダニエルズ)の姿がシニカルな笑いを誘う。
図太さと優しさと艶っぽさ、シャーリー・マクレーンの放つ魅力に引き込まれた。
ー君を失ったら僕は何者なのか?
NHK-BSを録画にて鑑賞 (吹替版)
人が死ぬストーリーはあまり好きじゃないけど、そうは言いながらも共感...
人が死ぬストーリーはあまり好きじゃないけど、そうは言いながらも共感してしまう話だなー。
今見ると時代遅れな描写が目についてしまうけど、役者さんたちが冴えてるおかげで視聴に耐える。ジャックニコルソン、悪ぶってるけどいい男の役でも輝いてる。
ジャック・ニコルソンが出ていなければ面白くなかったかも
この映画の中心テーマは、母と娘の確執と絆であるが、その部分についても面白くなくはなかったが、私にとってはそれよりも、母親と隣人の元宇宙飛行士の男性との関係が非常に面白かった。母親役はシャーリー・マクレーン、元宇宙飛行士役はジャック・ニコルソンで、このベテランの2人が実に魅力的な演技をしていた。
特にジャック・ニコルソン役はかなり特異な性格で、ややもするとこの映画の雰囲気をぶち壊してしまうかもしれなかったが、私にとっては彼の存在が潤滑油的な役割を果たして、後半の重く、暗い雰囲気をちょっと安らぎを与えるような気分にさせる効果があったと思う。娘の看病で疲れている母親を病院まで訪ねたり、最終的には亡くなった娘の葬式に参列したり等、意外に心優しい人なんだと思った。
この元宇宙飛行士のスピンオフ作品を作ったら面白いかもしれないと思えるほど個性が強く魅力的なキャラクターだった。
でもなぜ元宇宙飛行士だったのだろうか。宇宙飛行士ってかなりレアな職業だと思うし、特にジャック・ニコルソンが宇宙飛行
母娘の電話の声は、あたかも向かい合って話しているように工夫がなさ...
母娘の電話の声は、あたかも向かい合って話しているように工夫がなされていないが、それ以外の電話は相手の会話が聞こえない。こんなに些細な演出も母と娘の友達のような関係を表現している。
俳優がみんな素晴らしかったです。子役ももちろん上手くて、特に次男テディの今にも泣きそうな顔が良かったです。ジョン・リスゴーがデブラ・ウィンガーにキスするシーンだけはイマイチでしたが・・・残念なことに、演技ばかりが目立ってしまって、ストーリーの流れがポンポンと飛んでいたことに多少とまどいが
なるほどー、観てよかったな。
とにかく出演者が若い!。瑞々しいですね。
恋愛の話かと思っていたら、母娘の話でしたか。
母親がしていた、赤ちゃんが静かなのが怖くて起こしちゃうところや。
娘に電話をしょっちゅうしているところ。
娘が成長し、母になったときに同じようなことをしているのが、親子だな。
マクレーンとニコルソンが、海岸で車をドリフトする場面は実に自由奔放で愉快でした。
母が「もう50で中年だし・・・」と落ち込むところは、チョッとドキ。
時代を感じさせる映像等が、また新鮮でした。
My Best move!
何度見ても、号泣。
デボラウィンガーはほんとにどの映画も演じるではなく、なりきりってて、
でも、大好きなシーンは、
母親のシャーリーマックレーンが看病に疲れて、ホテルのプールにニコルソンが現れて「あなたってこんなにいい人だったの」と肩を抱いて泣く。もう、たまんない。
素直じゃない長男に「ママはわかってるから。悔やまなくていいんだよ」と。ものすごく分かる!やはり古い映画だけど。
なNo.1#
まぁ女性のための映画かなぁ、、、
まぁ女性の人生が詰まってる
と言う感じでしょうか…
子供ながらにマセてて母親と友達みたいな娘。
結婚、SEXの喜び、子育て、パートナーとの時間
一方で仕事をする人もいて都会の人と田舎の人の
価値観の違いや妊娠と中絶と旦那の浮気
多感な時期の子供との関わり合い、夫婦喧嘩
くじけるたびに実家に頼る、そして病気と死
どっちの方向に行くかは、その人のくじ運
もしくは決心次第。決めかねるのは私だけかしら。
3人の子供は可愛かったですね、少し涙頂戴的な
描写もあったけれど子供に話す時の母の姿と
長男が母親の悪口を言った後の、シャーリーの
長男を叱って抱きしめる姿は胸を打つものが…
だけど浮気はダメですね。幾らお金のためでも…
それだけは確信しましたね、、、
ちなみに宇宙飛行士は良い人だと思う。
特に他の女と遊ぶからと言うあたりや
最後の長男とのやりとりは最高でした。
素直って良いですね。私も見たかったな笑
宇宙遊泳で身につけたクロール!笑
玉砕
おっっっっっどろくほどつまんない映画だった!
仲の良すぎる友達のような母娘。
浮気性のポンコツ夫。
娘が巣立って寂しくなった母と隣人との熟年恋愛。
失って初めて気付く大切さ。
どれもこれももう聞き飽きました。
さらに娘役のデブラ・ウィンガーのダミ声とO脚がどうにもこうにもダメで、ポンコツ夫は見ているだけで吐き気がしました。玉砕!
良作
母と娘には女性同士にしか築けない何かが存在します。親子というより、同士に近い感じ。そこのところを男性陣が徹底的に脇役に回ったことで、非常に良く描けていると思いました。
特にジャック・ニコルソン演じる宇宙飛行士が鬱陶しくない距離を取りつつも居なくなったら困る男として、光っていました。こういうチャーミングな役が、本当に似合いますね。
また、シャーリー・マクレーンがうるさいけれどありがたい存在の母親として、デブラ・ウィンガーが危なっかしい娘として、納得の演技で演じる良作です。
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