Fire! ファイアー
劇場公開日:2006年7月8日
解説
沖縄コザを舞台に描く青春R&Bグラフティ。監督は「青い魚」の中川陽介。主演は惜しくも2005年に亡くなった柴理恵。
2002年製作/90分/日本
原題または英題:Fire!
配給:TGA/大風
劇場公開日:2006年7月8日
ストーリー
2006年。この街の現在の姿は目を覆うばかり。かつては買い物客で賑わっていたメインストリート「空港通り」も、今は週末でさえ、ほとんどの商店がシャッターをおろしたまま。仕事もなく、刺激もなく、「無」に向ってひっそりと息をし続ける、そんな街に、龍二、カズト、たまきは生まれた。しかし、この3人、若者特有の「熱くなれるもの」への欲求、絶ちがたく、かつてこの街を活気づけていた「音楽」に、自分の情熱を傾けている。そんなおり、彼らは「晶(あきら)」に出会う。うまれながらに神から与えられた「歌う才能」を惜しげなく振りまく晶。自由奔放なその私生活と相まって、彼女の存在はまさに「歌姫」そのもの。晶との出会いが、龍二、カズト、たまきの3人に「音楽」の本質を突きつける。彼らにとって音楽とは、「現状からの脱出」のための手段なのか。それとも人間が本来持っている「表現することへのやむにやまれぬ衝撃」そのものなのか。やがて映画は何一つ明解な解答を観客に与えないままエンディングへと向う。観客一人一人に、「芸術」の存在意義を強く問いかけるように。