でかんしょ風来坊

劇場公開日:

解説

松浦健郎の原作を、原作者自身と今村文人が共同で脚色し、「波涛を越える渡り鳥」の斎藤武市が監督した喜劇調のアクションもの。撮影も「波涛を越える渡り鳥」の高村倉太郎。

1961年製作/82分/日本
原題または英題:The Righteous Hero
配給:日活
劇場公開日:1961年3月19日

ストーリー

東京は銀座--ここのズベ公グループ、ピンク・アパッチ団の春子、夏子、秋子、冬子が得意のタンカを切っていた。にやけたイカサマ青年がおタマ婆さんを誘拐したというのだ。週刊「あなた自身」に写真を売り込み中の松の湯の娘秀子がさかんにシャッターをきった。そこへ一本槍鬼左衛門の車が突込んできた。春子たちは一本槍につめよった。秀子はレストランを経営する次郎に知らせた。次郎は春子たちを店に呼んでその場をおさめた。秀子のせっかくの写真を金井編集長はとりあわなかった。翌朝、湘南電車に秀子と次郎が乗りあわせた。二人の行先は茅ケ崎で、元総理大臣一本槍邸。秀子は写真を持って、次郎は春子たちの更生を頼みに行くのが目的だった。一本槍は写真のおタマ婆さんをみて驚いた。彼は次郎を呼んで、昔の恋人おタマ婆さんを内密に探してくれと頼んだ。開発会社の出羽亀三が松の湯を買占めようとやってきた。次郎のレストランには山形虎三という男が現われた。次郎が二人とも追いかえした。両方とも暴力団体コンゴ会の身内だ。その夜、次郎はおタマ婆さんをみつけ一本槍に知らせた。婆さんこと井手タマ子は四十年前、一本槍青年との恋を裂かれ、悲嘆にくれた彼女は金持になりたいとブラジルに渡った。今はコンゴ会を使って銀座の土地買占めをしていた。次郎はお春をタマ子の秘書にしようとした。お春の母お時は彼女を生むと死に、温泉宿の三助・金助に育てられた。お時は一本槍とタマ子の間に出来た子供だという。タマ子はこれを聞いて気絶した。虎三と亀三は顔を見合せてうなずきあった。次郎は一本槍に春子が孫だと告げた。コンゴ会は遺産相続の書類をタマ子から奪った。次郎はコンゴ会に乗りこんで、書類はニセ物だといった。ピンク・アパッチ団の応援で、次郎はコンゴ会をなぎ倒した。一本槍もかけつけた。翌日、タマ子は買占めをやめて、デパートを建てることにした。次郎と秀子は肩を組みあって銀座をかっ歩した。

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