8月のクリスマス
劇場公開日:2005年9月23日
解説
1999年に日本公開された「シュリ」と並び、現在の韓国映画ブームの火付け役となった「八月のクリスマス」。写真館を営む男性と交通取締官の女性のほのかな恋を描き韓国恋愛映画の金字塔となったこの作品を、舞台を日本に置き換えて長崎俊一監督がリメイク。主人公を演じるのは、「月とキャベツ」以来8年ぶりの映画出演となる山崎まさよし。出演だけでなく、音楽と主題歌も担当している。共演は「恋は五・七・五!」の関めぐみ。
2005年製作/103分/日本
配給:東芝エンタテインメント
劇場公開日:2005年9月23日
ストーリー
父から譲り受けた写真館で鈴木寿俊(山崎まさよし)は、訪れる人々の幸せな瞬間を写真に刻み付ける、そんな仕事を楽しんでいた。ある日、友人の葬式に参列した寿俊は、店主の帰りを待ちわびて写真館の前に佇んでいる高橋由紀子(関めぐみ)と出会う。近所の小学校の臨時教員である由紀子は、急ぎで写真の現像を頼みにきたのだった。それから由紀子はたびたび写真館を訪れ、寿俊との他愛のない会話を楽しむようになる。嫁いだ妹の純子(西田尚美)は、父・雅俊(井川比佐志)と兄とのふたり暮らしを心配して、時折家事を手伝いにやって来る。縁側に座り西瓜を食べる純子と寿俊。ふと、地元に帰ってきた純子の友達、佳苗(戸田菜穂)の事が話題に上る。佳苗は、寿俊のかつての恋人だった。その佳苗が写真館を訪れ、思い出話をしていると由紀子がやって来る。佳苗の存在に驚いた由紀子は、慌てて写真館を立ち去る。小学校へ写真を届けに行った寿俊がふと体育館を覗くと、バスケットボールの指導をしている由紀子がいた。ふたりはバスケットを始め、ボールを取ろうとする寿俊の足を引っ掛けて、意地悪をする由紀子。翌日、寿敏の筋肉痛を心配した由紀子は、アイスクリームを持ってお見舞いにやって来る。ひとつのアイスを分け合って食べるふたり。学生時代からの親友、宮田亮二(大倉孝二)を誘って、居酒屋へ出かける寿俊。すっかり酔った寿俊は、冗談に見せかけて自分が病気でじきに死ぬと口にする。ある日、バイクショップの軒先で寿俊が雨宿りをしていると、傘をさして由紀子が通りかかる。相合い傘で送るお礼に、由紀子はお酒をおごってほしいと頼む。しかし、約束の時間が来ても由紀子は現れない。不意に写真館のドアが開く音がして振り返ると、そこには昼間、喜寿のお祝いの記念写真を撮ったおばあさんが立っていた。お気に入りの着物を着て、お葬式に使う写真を撮り直しにやって来たのだ。その優しい笑顔を撮影する寿俊。寿俊と由紀子は遊園地へ出かけ、帰り道、寿俊はお気に入りの場所に由紀子を案内する。高台の石階段に腰掛けて、広がる街並みを見るふたり。母を亡くした子供の頃から、寿俊はここで物思いにふけるのが好きだった。雪が降ると静かでいい、と言う寿俊に、今度の冬にまたここに来ようと答える由紀子。だが寿俊はふざけることしかできない。夜、様態が急変して寿俊は病院へ運び込まれる。入院をしたことも知らずに、毎日写真館を訪れる由紀子。いつまで経っても戻らない寿俊に宛てて、手紙を扉に挟み込む。いつまでも置き去りの手紙を持ち帰ろうとするが、誤って手紙は写真館の中へ。新しい小学校へ新任教師として赴任することを決心した夜、由紀子は写真館の窓に向けて小石を思いっきり投げつけた。そして、夏が終わりを告げる頃、寿俊は退院した。由紀子からの手紙の束を見つけ、寿俊は彼女が赴任した海沿いの小学校を訪れる。