「雨の日の小さな男の子、 向日葵畑を走る白いワンピースの少女」いま、会いにゆきます mary.poppinsさんの映画レビュー(感想・評価)
雨の日の小さな男の子、 向日葵畑を走る白いワンピースの少女
もう18年ほど前、本屋の新刊コーナーでなんとなく気になった、水色の本。立ち読みすると、物語の雰囲気がちょっと 大好きな『星の王子さま』に似ていて引き込まれ、本屋で感動して泣き、購入。
その原作本の映画化です。映画館で見ました。
当時ドラマや映画を全然見なかった私が初めて見た、竹内結子さんという女優。笑顔がまぶしくて向日葵畑の中の白いワンピースがとても似合っていました。さわやかで、美少女なのに同じクラスにいそうな身近な感じ、誰にでも声をかけてくれる優等生みたいな雰囲気の女優でした。
主人公(中村獅童)は、ちょっとパニック障害を抱えていて、忘れっぽかったり仕事をうまくこなせなかったりこだわりがあったりするのを、竹内結子演じる女性が笑顔で「大丈夫よ」といつも手をとって引っ張って行ってくれて、やがて主人公の恋は実り、家族となって可愛い息子も生まれます。しかし…母の病死という悲しみに沈む父子は、母ののこした日記帳から、母のかくしていた素敵なひみつを知ります。
とてもピュアな純愛ストーリーです。ほんのりとファンタジーな雰囲気。
この映画で共演した竹内結子さんと中村獅童さんは、実際に惹かれ合ってご結婚されたそうです。そこまでは素敵!でしたが、実際に結婚後は、中村さんは家事や育児を一切手伝わずに浮気をする夫で、中村さんのお家柄の方針で、そんなの男として当然、歌舞伎役者の妻として理解しなさい、という圧が強く、心身疲れた竹内さんは離婚したそうですね。芸能ニュースに疎い(あまり興味無い)私でも、ちょっと心が痛みました。
その現実の「その後」を知らないまま、まだ知り合ったばかりの若い竹内さんと中村さんの姿だけを見ると、ほんわかできる映画です。
めったに恋愛映画を見ない(あまり興味ない)私ですが、これは気に入りました。
息子が、雨の日にはママが帰って来てくれると信じて、晴れてる日に長靴と雨かっぱを着て、『ふれふれ坊主』(てるてる坊主をさかさまにつるす)をつけてる時に、 雨がいやな友達にディスられ、ちょっぴりしょんぼりしかけた時に 先生(YOU)がたちどまって一言「それ、かわいいじゃん」とふれふれ坊主を認めてくれる場面、好きです。
エンディング、向日葵畑で、オレンジレンジの歌が流れて、 この主題歌も「向日葵畑」に行くのも大流行しましたね(笑)
当時、中村さんの演技はかなり大根だと言われましたが、竹内結子さんのファンの方にはぜひおすすめです。