映画ドラえもん のび太の魔界大冒険のレビュー・感想・評価
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魔天降臨
現実世界での己の無能ぶりに辟易したのび太はあるときふと思いつく。「この世界が科学じゃなくて魔法の世界だったらボクでも活躍できるんじゃね?」苦々しい表情のドラえもんをよそに、のび太はもしもボックスで世界を書き換えてしまう。
魔法の世界では箒が空を舞い、科学が迷信として扱われていた。さながら酉島伝法『るん(笑)』のごとし。
しかし案の定、魔法の世界になったところでのび太の無能ぶりは変わらない。チンカラホイと唱えてみてもチョーク一つ満足に動かせないのび太はクラス中の笑い者にされる。
とまあここまではテレビアニメ版によくある「スゴい道具を使ったものののび太の基礎能力の低さゆえに現状が何も変わらない」というコメディチックな物語が展開されていくのだが、中盤から雲行きが怪しくなる。
魔法使いの権威、満月博士によると、地球には今危機が迫っている。何でも、悪魔が棲まう魔界星と呼ばれる邪悪な天体がものすごいスピードで地球に接近しているのだという。まさに魔天降臨。そうなれば地球はおしまいだ。
こいつはさすがに手に負えないと思ったのび太はもしもボックスを使って世界を元に戻そうとする。しかし自室を片付けないのび太に業を煮やしたのび太のママはもしもボックスを焼却してしまっていた。
というわけで魔天降臨を阻止すべく、ドラえもん一行は悪魔の力で猫に変えられてしまった満月博士の娘・美夜子と共に魔界星へ出向く。
いっときは奮戦するものの、魔界勢力の前に少しずつ戦力を削がれていく一行。遂にはドラえもんとのび太を残すのみとなってしまった。二人はタイムマシンで過去に戻り、もしもボックスを使おうとするのび太を止めればいいことに思い至る。
タイムマシンで過去に戻った二人だが、悪魔の手先・メデューサが彼らを追う。時空すら跨ぐメデューサの執念深さがトラウマとなっている方も多いんじゃないかと思う。結局二人は過去世界でメデューサによって石に変えられてしまい、計画は頓挫する。
このまま世界は終わってしまうのか。絶体絶命のピンチに現れたのはドラミだった。ドラミは二人の石化を解除し、自身のもしもボックスで世界を元に戻すよう促す。これにて一件落着…と「おしまい」の表示が画面に浮かぶがのび太が「ちょっと待った!」と一言。
ここでもしもボックスを使えば、二人は助かるものの、パラレルワールドとして切り離された魔法世界はそのまま崩壊を迎えてしまう。それじゃダメだ、とのび太は再び魔法世界へ行くことを決意する。
この辺の倫理意識はかなり先進的だといえる。昨今氾濫しているタイムリープもの、パラレルワールドものもぜひ本作ののび太のマインドを見習ってほしいものだ。
魔界星のボス・デマオンとの最終決戦に臨むドラえもん一行。満月博士はデマオンの弱点がデモン座のa星であることを見抜く。最後はジャイアンの投擲したダーツをビッグライトで巨大化させ、心臓型のa星を思い切り貫く。絵面がメチャクチャいいんですよね、ここ。
ドラえもん映画の中でも屈指のダークさを誇る異色作だった。
もしも、で作った魔法の世界がいきなり終末という笑
ドラえもんの道具の中でも最強の呼び声高いもしもボックス。これをフルに活かした長編。パラレルワールドという概念を子供向けアニメにぶち込んでくるドラえもんという作品の凄みをもっと理解したほうが良い。公開1984年て。
のび太の、もしも、で作った魔法の世界がいきなり終末という笑
でも、やっぱりすごいのは、石化したドラえもんとのび太を最序盤に出している構成。これも、当時は子供向けアニメらしからぬ巧みなストーリーの運びだったと思う。
ドラミ登場で完、にするが。あれ、本気だったのでは、とちょっと思う。たしかに、そうだから。そこでパラレルワールドの概念が登場して、それはいかん、となって、やっつけにいく、わけだが。でも、そもそも、向こう側にはのび太とドラえもんはいない?とか考えると、結構ややこしい。あとはドラミ無双。
というわけでドラえもんらしい仕掛けも満載で楽しい作品。
もしもボックス
2019年3月15日 #映画ドラえもんのび太の魔界大冒険 鑑賞
#もしもボックス で行っところは魔法世界で、パラレルワールドとなっている。パラレルワールドと現実世界を #タイムマシン で行き来する。
しずかちゃんのヌードはないが、パンチラばかりのセクハラのび太
ゴミ捨て場でのび太とドラえもんの等身大の石像を見つけるのだが、本人たちは家に持ち帰るばかりで石像の謎を解明しようとはしない。のび太は魔法が使える国に行きたくてしょうがないのだ。そこで「もしもボックス」を使い、ほぼパラレルワールドである魔法が使える世界に移動。のび太はそこでも劣等生で魔法がなかなか使えないのだが、修行するため森の奥に行くと、そこには魔界研究の第一人者満月博士と美夜子が住んでいる屋敷があった。博士によると、魔界の星が地球に接近しつつあり、地球の危機だと聞かされる。
そんな夜、大魔王の手下によって猫にされた美夜子が現れ、ドラえもんたちは満月博士を救うために魔法の絨毯に乗って宇宙へと飛び立つのだった。
数々のピンチを乗り越え、のび太とドラえもんだけは地球に戻ったが、「もしもボックス」はのび太ママに捨てられていた。そこで登場したドラミちゃん。彼女が持つボックスで、一連の出来事を無かったことにしようとするのだが、ジャイアン、スネ夫、しずかは魔王に捕らわれたまま。このまま戻すと、彼らはパラレルワールドに閉じ込められてしまうのだ・・・
魔法がいかに便利であっても、逆に破滅の道を歩むこともある。出木杉くんの解説も的を射ていたし、最後にとった手段もタイムマシンによるもの。時間軸、パラレルワールドの両方を操る荒療治だったけど、もっといい方法があるような気もする。石化された二人にしても、そのままにしておくと魔法の世界がそのまま残ってしまう気もするし・・・ちょいと考えさせられる。
昔観たときと…
子供だましと言うほど酷くはないのだが、コロコロコミックで映画を観る前に作品を読んだりした時は頭の中がドラえもん一色だったから、面白くて仕方なかったのに。
大人になって観ると、劇場版のパターンみたいなものが出来始めた感じ。
それでも、後々の駄作に比べると面白い。
アホでいる時間が長い!!
原作本は子供の頃マスターピースでしたが、映画版は初めて観ました。前半を膨らませた結果、ドラえもんが石像に全く注意を払わない事が気になりました。のび太は美夜子に一目惚れしましたが、普段よりやる気が倍増したとかもなくて残念でした。ドラえもんとのび太のアホっぷりは続きますが、終盤になって突然冴えまくり、のび太ですらパラレルワールドの存在に気付く等賢くなり、折角の名作ですが構成がやや乱暴な気がしました。
ドラえもん映画で一番好き!!
ドラえもんの映画をほとんど見てきた僕が一番好きなドラえもん映画。小さい頃からずっと見てきて、久しぶりに鑑賞。多分5年ぶり。やっぱりめちゃくちゃ面白かった!
まず、“魔界”という子供から大人までとても興味を惹かれる設定が凄く良い。アニメーションの技術では明らかに現代とは劣るものの、ストーリーの構成がとても丁寧。ハラハラドキドキするシーンもあり、現代でも十分楽しめる名作。
凄く好きな映画だがマイナス点も幾つか。まず単純に不気味で怖いということ。背筋がひやっとするようなシーンが割とある。幼稚園の時に見てトラウマになったという声も。まあ僕はかなり好きでした笑
まあでも、そのような部分も他の作品と雰囲気が違ってまた良いのではないかなと思う。
あともう1つは、少し内容的に難しいということ。子供では理解できないパラレルワールドや錬金術などが話に出てくる。まあ子供はそんな細かいことは気にして見ていないと思いますが笑
僕と同い年ぐらいの中学生に見てほしいなと思った作品。こんなドラえもんあったんだーと思ってほしい。
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