river(2003)
劇場公開日:2003年11月29日
解説
北海道の人気テレビ番組『水曜どうでしょう』の企画・構成・出演を担当する鈴井貴之監督が、「man-hole」に続き“北海道”を舞台に描く長編第2弾。主演は、同番組の看板出演者でもある大泉洋。
2003年製作/109分/PG12/日本
配給:CREATIVE OFFICE CUE
劇場公開日:2003年11月29日
ストーリー
佐々木耕一(大泉洋)は実直な警察官。その実直さゆえ、拳銃使用に関しては常日頃から抵抗を感じ、普段の勤務の際も自分の拳銃には弾を入れていなかった。そんなある日、警邏中に入った無線から『通り魔殺人事件発生』の知らせを受ける。犯人を見つけて追うが、犯人は通行人を人質にする。人質の首にナイフを当てて抵抗する犯人。佐々木は拳銃を構え威嚇するが、その拳銃に弾は入っていない。犯人は人質を盾に逃走。翌日、人質は死体となって発見された。藤沢聡(安田顕)は教会の前にいた。本来ならば自分の結婚式をする予定であった教会。しかし相手の女性は2ヶ月前、通り魔殺人事件の犠牲となり、もうこの世にはいない。その事件の犯人は今も逮捕されていない。しかもその事件の際、警察の対応の悪さから、犯人を取り逃がし彼女が犠牲になったと聞き、藤沢は探偵を使い、その警察官をも捜そうとしていた。犯人逮捕は警察に任せ、自分はその警察官を見つけ、法的手段をもって彼女を弔おうと考えていたのである。九重達也(佐藤重幸)は、ススキノの外れで寂れたバーを経営していた。九重はかつて、オリンピックの代表候補にもなったジャンプ競技の選手。しかし、開催半年前、交通事故に遭い二度と空を飛ぶことができなくなってしまった。しばらくは悲劇のヒーローと世間にもてはやされたが、5年も過ぎた今となっては、誰も彼を覚えてはいなかった。横井茂(音尾琢真)は製薬会社のエリート課長。会社内の派閥争いの先兵として様々な形で暗躍する切れ者だ。しかし、彼の人生の中には唯一の汚点があった。それは小学生の一時期、転校した学校でいじめにあっていたのである。もう遠い昔の話だが、彼にはそれが忘れられなかった。そんな4人が、小学校の同窓会で18年ぶりに再会する。とりとめのない話で盛り上がる中、誰かが呟いた。「すべてを忘れて、子供の頃から人生をやり直したい」と。辛く重い現実を抱えた今、誰もが心の中で同意していた。4人は九重のバーで、客の小杉という男から過去を忘れる方法があると言う話を聞く。とある製薬会社の奥に、厚生労働相の認可が下りず、眠っている『記憶を操作出来る薬品』があるというのだ。倫理的にも問題があり公にはできない。つまりは暴力団の金庫の中身のようなもので、盗み出しても警察には通報されないというのである。小杉は、それを盗み出すことを提案してきた。最初は冗談半分に聞いていた4人だったが、横井以外はその計画に参加することにする……。