死びとの恋わずらい
劇場公開日:2001年3月24日
解説
往来で行き違った人の言葉や持ち物などで吉凶を占う“辻占”を巡って、女子高生が体験する恐怖を描いたホラー。監督は、多くのミュージック・クリップなどを手がけ、本作で本篇デビューを果たした渋谷和行。伊藤潤二による同名コミックを基に、「惚れたらあかん 代紋の掟」の友松直之が脚色。撮影を「カオス chaos」の喜久村徳章が担当している。主演は、「ちんちろまい」の後藤理紗と「御法度」の松田龍平。第13回東京国際ファンタスティック映画祭正式出品作品。スーパー16ミリからのブローアップ。
2000年製作/95分/日本
配給:アートポート=アースライズ
劇場公開日:2001年3月24日
ストーリー
毎夜、奇怪な辻占の夢にうなされているみどりは、母・和子とふたりで暮らしている高校生。ある日、幼い頃に住んでいた街へ戻って来た彼女は、転校したクラスで幼なじみの龍介と再会する。ところで、クラスの女子の間では恋占いが流行していた。クラスメイトの光太郎に想いを寄せる珠代は、彼がみどりを意識していることに心悩ませ辻占を行う。だがその結果に悲観した彼女は、カッターナイフで喉を切り自殺するのだった。クラスでは、その自殺の原因が黒い服に身を包んだ“辻占の美少年”の呪いだと噂した。そして、その事件をきっかけに、みどりの周りで不可解な出来事が起こり始める。辻占をしたクラスメイトの鈴枝が自殺し、みどりの母・和子が浴室のシミを落とす為に一日中壁をこすり続け、心の支えであった龍介もみどりにしかその姿が見えていなかったのである。実は、龍介は7歳の時に、父親の不倫のもつれから相手の女・はるかに誘拐され殺されていた。しかも、そのはるかの焼身自殺を目の当たりにした7歳のみどりはショックから精神病院に入院し、夫を殺害し浴室の壁に埋め同じ病棟に入院していた龍介の母・和子と共に、病院を抜け出していたのだ。再び、病院へ連れ戻されるみどりと和子。ベッドの上で、みどりは龍介の遺体が隠されているであろう廃墟の冷蔵庫を開ける夢を見る。