雪国(1957)

劇場公開日:

解説

川端康成の原作を「「廓」より 無法一代」の八住利雄が脚色、「猫と庄造と二人のをんな」の豊田四郎が監督した文芸篇。撮影は「殉愛」の安本淳。主な出演者は「あなた買います」の岸恵子、「忘却の花びら」の池部良、「世にも面白い男の一生 桂春団治」の八千草薫、「雨情」の久保明、森繁久彌。ほかに加東大介、東野英治郎、狼花千栄子、多々良純など。

1957年製作/133分/日本
原題または英題:Snow Country
配給:東宝
劇場公開日:1957年4月27日

ストーリー

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった--その雪に深く埋れた名もなき温泉場に日本画家の島村は、昨年知り合った駒子が忘れられずに訪れた。駒子は養母とその息子行男の治療費を稼ぐため芸者になっていた。彼女の義妹葉子は島村と駒子の仲を憎しみの眼で瞶めた。だが、二人の胸には激しい愛の炎が燃え立っていた。二人とも、とうてい結ばれぬ恋だとは覚っていたが、年に一度の逢う瀬が、いつしか二人にこの上ない生きがいとなってしまった。島村には東京に妻子がいた。駒子には養うべき人々と、そのための旦那をもっていた。駒子は島村と一緒に浮き浮きして楽しそうだった。しかし、夜、島村と二人きりになると、駒子はままならぬ二人の運命の切なさに身もだえするのであった。その冬島村が帰京する日駒子は駅に見送りに来ていると、葉子が行男の急変を知らせに来たが、人の死ぬのを見るのはいやと、家とは逆の方向に歩いていった。次の年、約束より遅く島村は来た。すでに養母も行男も死んでいなかった。駒子は旦那とも手を切っていた。そんな彼女に島村は、妻にも話したから一緒に東京へ行こうといった。駒子はその彼を呆然と見つめていたが、あんたは年に一度来る人……といって突伏した。翌晩、酔った駒子が島村の部屋に入って来た。抱き寄せる島村に駒子は悲しく無抵抗であった。翌朝、島村は駒子に、この雪国に来ないことがせめても君への謝罪だといった。愛の激しさ、厳しさ、哀しさを噛みしめながら二人は別れた。その夜、映画会をやっていた繭倉が火事になって、葉子は顔中大火傷を負った。--島村は次の年も、その次の年も姿を見せなかった。駒子は葉子を一生の荷物として、山袴にゴムの長靴をはいて雪の中を今日もお座敷へ急いでいた。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

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映画レビュー

2.0自分の年代のせいか、小説の静謐さがヒロインの甘ったすぎる男性目線の...

2022年11月2日
iPhoneアプリから投稿
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ym

4.0モノクロなのにそれぞれのシーンの映像がとても美しい。駒子の可憐さと...

2018年1月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

モノクロなのにそれぞれのシーンの映像がとても美しい。駒子の可憐さと物哀しさ、健気さ、妖艶さ、余すところなく表現していく岸惠子に引き込まれた。女優を引き立たせると言われている池部良の所以がわかった。

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tsumumiki

4.5岸恵子を楽しむ

2018年1月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

萌える

北陸線や信越線を太平洋側から乗ると、確かに、長いトンネルを抜けると雪国になる。
駒子を岸恵子、島村を池辺良、葉子を八千草薫が演じるが、岸恵子の独壇場みたい。
ヘビーなメロドラマだが、女性の妖艶さ、可愛さ、狡さなどがうまく演じられ、島村ではないが、やはり駒子とは離れがたい。
監督は豊田四郎。

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いやよセブン

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