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解説

一緒に寝ても、体を開こうとしない若い女と、中年の作家の関係を描く吉行淳之介の同名の小説の映画化で、脚本は浜地一郎と田辺泰志の共同執筆、監督は「原子力戦争 Lost Love」の黒木和雄、撮影は鈴木達夫がそれぞれ担当。

1980年製作/110分/日本
配給:東宝

ストーリー

小説家の佐々は、みえ子の誘いで若い人達のパーティに出向き、そこで、杉子と祐子という美しい若い女性を紹介される。杉子に興味を抱いた佐々に「あの子ヴァージンよ。まっ白いウェディングドレスを着て結婚式をあげたいというのが口癖」と祐子が囁いた。「杉子は食いしん坊」という祐子の言葉に、佐々は杉子を食事に誘った。こうして二人はつき合うようになった。パーティの帰り、佐々は杉子を高級レストランに連れていった。それ以来、土曜の夜は、高級寿司屋、フランス料理屋、中華料理屋と二人の食べ歩きが続く。食事のあと、佐々は杉子をラブホテルに連れ込むが、彼女は決して身をまかそうとしない。二人のつきあいは一年経っても変らず、杉子は依然処女で、佐々はこんな関係を楽しんでいた。しかし、杉子には岡田というガソリンスタンドで働く男友達がいた。その岡田が、突然、姿を消した。佐々は杉子のかすかな変化に影の男がいることを察知していた。ある日、杉子はあっさり体を開いた。杉子は処女ではなかった。影の男が彼女をうばったのだろうか。数日後、祐子から佐々に電話が入った。杉子がガス自殺をはかり、未遂に終った。祐子は杉子を連れて、数日間、旅行に出ると云う。暫くして、旅行から帰った祐子から「杉子が佐々に会いたがっている」と電話が入った。佐々は、二人のつき合いも、ここらで幕を引く時だろうと思った。いつものホテルのロビーで二人は会い、いつものように鳥料理屋に行った。杉子の食欲は相変らず旺盛であった。食後、佐々は杉子を車で送った。ここで別れよう、と佐々は杉子をうながしたが、杉子は降りようとしない。降ろしたら奥さんに電話するわ。江守杉子が死にましたって。佐々はドアのロックをはずした。杉子は動かない。彼女の頬に一筋の涙が光っていた。

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